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l 2010年(H22)12月21日、第一次訴訟(3世帯)、第23回口頭弁論。
小鳥が丘土壌汚染第23回裁判!(2)
マイホーム土壌汚染被害民事訴訟第一次(3世帯)住民の母体である「小鳥が丘団地救済協議会」が、3世帯住民の体験を発信し多くの方と議論してきました。この記事を発生順序で整理し再度掲載します。
【第一審】
原告;(小鳥が丘団地第一次訴訟3世帯住民)
被告;(両備ホールディングス株式会社)
前回ブログで要点と結果は速報しましたが、今回裁判で提出された原告・被告の最終準備書面を掲載します。
<提出された準備書面内訳>
[1]平成22年12月13日付け、被告(両備)提出、最終準備書面。
[2]平成22年12月17日付け、原告(住民)提出、最終準備書面。
[3]平成22年12月20日付け、被告(両備)提出、追加準備書面。
2010年12月21日(火)10時00分から岡山地方裁判所( 202号法廷 )で第一次訴訟(3世帯)第23回口頭弁論(公開)が行われました。
裁判長は、原告の一人に対象物件が相続物件になっているための法的整理を指摘し、「裁判所は今日結審しようと思っていたが、次回期日で資料の整合性を取るためにもう一回弁論を入れます。」と発言があり、次回は、2011年2月8日(火)10時40分から第24回口頭弁論(公開)が予定されました。
[1]平成22年12月13日付け、被告(両備)提出、最終準備書面の続きです。
第2 本件基準超過物質について
1 土壌汚染対策法上の「特定有害物質」と同法が予定しているリスク
原告は、本件土地に、平成14年に成立した土壌汚染対策法第2条1項の特定有害物質が存在すること、及び、その一部については、土壌含有量基準や土壌溶出量基準を超えていることを、被告の責任であるかのように主張している。
しかしながら、本件で問題になっている、これら特定有害物質は、土壌の中に存在するだけであり、仮にそれが土壌含有量基準や土壌溶出量基準を大きく超えるものであっても、原告らには、原告らが意図的にそれを食しないかぎり、何の害も、そのリスクも与えないものである。
土壌汚染対策法は、同法上の「特定有害物質」によるリスクを、それを摂取する場合に生ずるものとの前提でできている法律なのである。その詳しい内容は2以下で述べる。
原告らには、土中にあるこれら「特定有害物質」を摂取することは考えられない。よって、原告らには、そのリスクはない。
2 土壌含有量基準及び土壌溶出量基準
平成14年5月に土壌汚染対策法が公布されたが、その施行のために必要な各種の「技術的基準等の技術的事項等」は、同年6月に中央環境審議会に諮問され、同審議会は、専門家の意見、外国の立法例等を踏まえ、同年9月20日に「土壌汚染対策法に係る技術的事項について」と題する答申(乙30号証)を出した。
これによると、土壌含有量基準とは、「直接摂取によるリスクに係る基準」をいい、土壌溶出量基準とは、「地下水等の摂取によるリスクに係る基準」をいうものであること、直接摂取によるリスクについては、「感受性の高い集団も念頭に置き、汚染土壌を通じた長期的な暴露を前提として、健康管理にかかるリスクについて、何らかの管理が必要と考えられる濃度レベルとして設定」され、カドミウム以外の物は「土壌摂食量の多い子供の期間においても達成されるようにすること」が考えられているのである(22ページ)。
土壌溶出量基準もほぼ同じ基準、すなわち水道水の基準と同じになっている。
3 本件土壌から検出された物質と上記土壌含有量基準、土壌溶出量基準との関係
特定有害物質は、第1種特定有害物質(揮発性有機化合物)、第2種特定有害物質(重金属等)、第3種特定有害物質(農薬等)があるところ、本件では、第3種特定有害物質(農薬等)は存在しない。
そして、第1種特定有害物質(揮発性有機化合物)に関し、本件土壌から検出されたのは、トリクロロエチレン、ベンゼン、シス―1,2―ジクロロエチレン、であり、これらの物質については、上記土壌溶出量基準のみが指定されており、「地下水等の摂取によるリスクに係る基準」のみが問題となるものである。
また、第2種特定有害物質(重金属等)に関し、本件土壌から検出されたのは、ヒ素及びその化合物、シアン化合物、鉛及びその化合物(シアン化合物、鉛及びその化合物は原告提出の甲4号証で認められるだけであるが)であるが、これらの物質については、上記土壌含有量基準と土壌溶出量基準が指定されているが、いずれも土壌含有量基準は満たしており(乙第1号証、甲第4号証)、土壌溶出量基準即ち「地下水等の摂取によるリスクに係る基準」のみが問題となるのである。
しかも、第2種特定有害物質のうち、ヒ素については、自然由来の可能性が高いものであり(乙第1号証、乙第7号証)、後述のとおり、旭油化から出たものではなく、それ以前から土中に自然由来のものとして存在していたと考えられる。
以上を整理すると、本件においては、第1種特定有害物質のうち、トリクロロエチレン、ベンゼン、シス―1,2―ジクロロエチレン、第2種特定有害物質のうち、シアン化合物、鉛及びその化合物について、いずれも土壌溶出量基準即ち「地下水等の摂取によるリスクに係る基準」のみが問題となるものである。
(参照)
<YAHOO!ブログ>、2011年1月11日〜1月12日
小鳥が丘土壌汚染第23回裁判!その3(再)〜その4(再)
次回に続く
(参考文献;『深刻化する土壌汚染』第5章「岡山市小鳥が丘団地の土壌汚染事件(小鳥が丘団地救済協議会住民 著)」)
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後7年以上経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われます。
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!
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