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岡山市は,古くから,瀬戸内沿岸のおだやかな気候と豊かな自然によって形作られる固有の風土のもと,ゆるやかに自然と融和した新田や塩田開発技術,そして多彩な芸術文化・教育などを育んできた。 しかし,20世紀に入り,世界的規模で定着した大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会経済活動が与える環境への負荷が過大となり,本市においても地域の生活環境が悪化するとともに,その蓄積が,地球規模の環境問題として,人類の生存基盤そのものを脅かしはじめてきている。 すべての市民は,良好な環境のもとに,健康で安全かつ快適な生活を営む権利を有するとともに,恵み豊かな環境を将来の世代に引き継ぐことができるよう環境を保全する責務を負っている。 新しい千年紀を迎え,私たちは,これまでに,先人達が築きあげてきた豊かな遺産が,それぞれの地域の良好な環境によって支えられてきたものであることを深く自覚するとともに,その地域の環境を守り育てていくことが,地球環境の保全につながることを理解し,身近なところから環境への負荷の小さいまちづくりに取り組む必要がある。 このような認識のもと,私たちは,市民,事業者及び行政のすべての人々の参加により,都市の構造や活動を環境保全型へと変え,自然と共生し,環境負荷が小さい,持続発展が可能な都市を実現することを目指し,この条例を制定する。
第1章 総則 (目的)
第1条 この条例は,環境の保全及び創造について,基本理念を定め,並びに市,事業者及び市民の責務を明らかにするとともに,環境の保全及び創造に関する施策の基本となる事項並びに公害の防止その他の環境保全を図るために必要な事項を定めることにより,環境の保全及び創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進し,もって現在及び将来の市民の健康で快適な生活の確保に寄与することを目的とする。
(1) 環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって,環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。
(3) 公害 環境の保全上の支障のうち,事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染,水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。),土壌の汚染,騒音,振動,地盤の沈下(鉱物の掘採のための土地の掘削によるものを除く。)及び悪臭によって,人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む。以下同じ。)に係る被害が生ずることをいう。
(4) 環境汚染物質 ばい煙,粉じん,汚水(温水及び廃液を含む。),騒音,振動,悪臭物質その他の人の健康又は快適な生活を阻害する物質等をいう。
(6) 規制基準 特定施設又は特定施設を設置する工場又は事業場(以下「事業場等」という。)から発生し,又は排出する環境汚染物質(粉じんを除く。)の量,濃度又は程度(以下「環境汚染物質の量等」という。)についての許容限度をいう。
(基本理念)
第3条 環境の保全及び創造は,健康で快適な生活の確保が,すべての市民がその生活を営む上で欠くことができない基盤であるという認識のもと,その環境を良好なまま,子孫へと手渡していくことを目指して行われなければならない。
2 環境の保全及び創造は,本市に暮らし活動するすべての人が参加し,人と自然との共生並びに物の循環的利用及び省エネルギーが実現される社会を構築することにより,都市全体が環境保全を基調とした文化を有することを目指して行われなければならない。
(市の責務)
第4条 市は,市域の自然的,社会的特性に応じ,環境の保全及び創造に関する基本的かつ総合的な施策を策定し,実施しなければならない。
2 市は,自らの施策の実施に伴う環境への負荷の低減に積極的に努めなければならない。
3 市は,環境の保全及び創造に関する施策で,広域的な取組を必要とする施策については,国及び他の地方公共団体との連携及び協力に努めなければならない。
(事業者の責務)
第5条 事業者は,その事業活動を行うに当たっては,公害の防止,自然環境の保全,環境への負荷の低減等,環境の保全と創造に係る必要な措置を自主的,積極的に講じなければならない。
2 事業者は,環境の保全上の支障を防止するため,物の製造,加工又は販売その他の事業活動を行うに当たって,その事業活動に係る製品その他の物が使用され,又は廃棄されることによる環境への負荷の低減に資するよう努めるとともに,その事業活動において,再生資源その他の環境への負荷の低減に資する原材料,役務等を利用するように努めなければならない。
3 前2項に定めるもののほか,事業者は,その事業活動に関し,これに伴う環境への負荷の低減その他環境の保全及び創造に自ら積極的に努めるとともに,市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力しなければならない。
(市民の責務)
第6条 市民は,環境保全上の支障を防止するため,都市・生活型公害の防止,資源及びエネルギーの消費抑制,廃棄物の発生抑制等により,日常生活に伴う環境負荷の低減に努めなければならない。
2 市民は,日常生活において,自然環境の保全や美しい都市景観の創出,歴史的・文化的遺産の保全等により,快適な環境づくりに努めなければならない。
第2章 環境の保全及び創造に関する基本的施策等 第1節 施策の策定等に係る指針 第7条 環境の保全及び創造に関する施策の策定及び実施は,第3条に掲げる基本理念にのっとり,次に掲げる事項の確保を旨として,総合的かつ計画的に行われなければならない。
(1) 産業活動による環境汚染の防止,産業廃棄物の適正処理等により,効果的な公害防止対策を推進すること。 (4) 市街地内の身近な自然の保全,育成等により,人と自然が健全に共生するための自然環境の保全対策を推進すること。 第2節 総合的推進のための施策 (環境基本計画の策定)
第8条 市長は,環境の保全及び創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため,環境基本計画を定めなければならない。 2 環境基本計画は,次に掲げる事項について定めるものとする。 (1) 環境の保全及び創造に関する目標 (2) 目標を実現するための方策 (3) 前2号に掲げるもののほか,環境の保全及び創造に関する重要事項
3 市長は,環境基本計画を定めるに当たっては,市民及び事業者の意見を反映することができるように必要な措置を講じなければならない。
4 市長は,環境基本計画を定めたときは,速やかにこれを公表しなければならない。 (環境基本計画との整合性の確保等)
第9条 市は,環境に影響を及ぼすと認められる施策を策定し,及び実施するに当たっては,環境基本計画との整合性を確保しなければならない。
(環境配慮指針及び行動指針)
第10条 市長は,環境基本計画に基づき,市民及び事業者が環境の保全及び創造を図るために配慮すべき事項を示した指針(以下「環境配慮指針」という。)を策定するものとする。
2 事業者及び市民並びにこれらの者の組織する民間団体(以下「民間団体」という。)は,その社会経済活動のあり方,生活様式のあり方等を環境配慮指針に適合させるように努めるとともに,環境の保全及び創造を図るため,自ら配慮すべき事項を示した行動指針(以下「行動指針」という。)を策定し,当該行動指針が環境基本計画に適合するものであることについての認証を受けるため,市長に申請することができる。
3 認証を受けた行動指針に基づき環境の保全及び創造を図ったものは,その成果を市長に届け出るものとし,市長は,当該成果が特に環境の保全及び創造に寄与したと認める場合は,これを表彰するものとする。
(財政上の措置)
第12条 市は,環境の保全及び創造に関する施策を推進するため必要な財政上の措置を講ずるように努めなければならない。
第3節 効果的推進のための施策 (経済的措置)
第13条 市は,市民及び事業者が自ら行う環境への負荷の低減を図るための施設の整備その他の環境保全及び創造に資する活動を促進するため,特に必要があると認めるときは,助成その他の措置を講ずるように努めなければならない。
2 市は,環境への負荷の低減を図るため,適正な経済的な負担を市民又は事業者に求める措置についての調査及び研究を実施し,特に必要があるときは,その措置を講ずるように努めなければならない。
(環境の保全に関する施設の整備等)
第14条 市は,公共下水道,廃棄物の処理施設,環境への負荷の低減に資する交通施設の整備その他の環境保全上の支障を防止するための事業を推進しなければならない。
(情報の提供)
第17条 市は,市民及び事業者の自発的な環境の保全及び創造に関する活動を促進するため,環境の保全及び創造に関して必要な情報を適切に提供するように努めなければならない。
(環境教育の充実及び環境学習の促進)
第18条 市は,市民及び事業者が環境の保全及び創造についての理解を深め,自発的な環境への負荷の低減その他の環境の保全及び創造に関する活動を促進するため,環境教育及び環境学習の振興,広報活動の充実その他の必要な措置を講じなければならない。
(市民等の自発的な活動の促進)
第19条 市は,市民及び事業者並びに民間団体が自発的に行う環境の保全及び創造に関する取組を促進するため,技術的な指導,助言その他必要な措置を講ずるように努めなければならない。
(事業者の環境管理の促進)
第20条 市は,事業者が,その事業活動に伴って生ずる環境への負荷の低減を図るための制度として,環境管理に関する制度を導入するように,その促進に関し必要な措置を講ずるように努めなければならない。
(調査の実施等)
第22条 市は,環境の状況を把握し,環境の保全及び創造に関する施策を適正に実施するため,必要な監視,測定等の体制を整備しなければならない。
2 市は,環境の保全及び創造に関する情報の収集に努めるとともに,科学的な調査及び研究を行い,並びにそれらの成果の普及に努めなければならない。
(環境に係る苦情の処理)
第24条 市は,公害その他の環境保全上の支障に係る苦情を適切に処理するとともに,処理結果を当該苦情等の申立者に速やかに通知するように努めなければならない。
(環境保全に関する協定の締結)
第25条 市長は,環境保全上の支障を防止するために必要があると認めるときは,本市の区域内に事業場等を設置しようとする者又は設置している者との間に環境の保全に関する協定を締結するものとする。
第4節 環境の保全及び創造に関する施策を推進するための体制 第26条 市は,環境の保全及び創造に関する施策について総合的な調整を行い,及び計画的に推進するために必要な体制を整備しなければならない。
2 市は,環境の保全及び創造に関する活動を市民,事業者及び民間団体とともに推進するために必要な体制の整備に努めなければならない。 |

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