小鳥が丘団地救済協議会(土壌・地下水汚染公害被害)

岡山市・小鳥が丘団地の土壌・地下水汚染公害の解決に努力する住民達のブログです

住宅団地の土壌汚染

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2011年(H23)12月20日に行われた、第一次訴訟(3世帯)・第3回「控訴審」に提出された準備書面を掲載します。
 
今回の提出準備書面内訳
[1]平成23年12月8日付け「控訴人(両備)提出、第3準備書面」。
[2]平成23年12月19日付け、「附帯控訴人(住民)提出、準備書面3」。
 
控訴人(両備)提出証拠資料
(乙76号証)、応用地質株式会社作成「南古都団地土壌調査(黒い土の成因調査)報告書」。
(乙第77号証)、財団法人岡山県環境保全事業団土屋充作成『「南古都団地」における土壌汚染事象についての一考察』。
(乙第78号証)、岡山大学大学院環境学研究科教授西垣誠作成「南古都団地の土壌に関しての意見書」。
 
 
両者の名称
(両備)は、 控訴人  ・ 附帯被控訴人 ・ 被告 。
(住民)は、 被控訴人 ・ 附帯控訴人  ・ 原告 。
 
 
[1]平成23年12月8日付け「控訴人(両備)提出、第3準備書面」、の続きです。
 
(第1 「第1、控訴人の説明義務」について)
 
 
2 黒い土について
 
応用地質株式会社が、本件土地で採取した土について、地中と同様の嫌気的条件の下で硫化水素を通気させる等の再現実験や土・地下水の油分調査等の様々な分析・実験を行った結果、黒い土の成分は硫化鉄であると考えられる(乙第76号証・応用地質調査報告書、乙第77号証・土屋常務理事意見書2〜3頁、乙第78号証・西垣教授意見書6頁)。
地中の硫化鉄は、嫌気的な環境下で有機物が存在すると広く土中に形成されるものであり、地上で生活する人々に健康被害をもたらすおそれのあるものではない(乙第78号証・西垣教授意見書6頁)。
 
土中の酸化還元状態を表す単位に酸化還元電位があり、その値が高いほど好気的、低いほど嫌気的とされるが、酸化還元電位が200ミリボルト以上であれば、好気的雰囲気とされ硫化物は生成されない。一般的には酸化還元電位が200ミリボルト以下辺りから嫌気的雰囲気となり還元作用がみられるとされる(乙第77号証・土屋常務理事意見書2頁)。
 
本件土地では、時間的経緯から当初は好気的な状態が維持されていたが、メタンガスや硫化鉄が検出されていることから、土中がある時期から嫌気的雰囲気に変わり、現在は相当程度進行した嫌気的状態にあると思われる(乙第77号証・土屋常務理事意見書2頁)。
 
メタンガスや硫化鉄生成の過程は以下のとおりである。
 
(1)土の中が嫌気的雰囲気となる
通常、土粒子と土粒子の間には空隙があり、土中では通気によって大気中から酸素の供給があり好気的雰囲気になるが、空隙が減って通気性が悪くなると微生物による有機物分解時の酸素消費が供給を上回り、次第に嫌気的雰囲気に変わる。
通常の造成地であれば、有機物の含有量が少ないことも相まって土壌表面等からの大気中酸素の供給により嫌気的雰囲気になることは少ないが、本件土地は、周囲をコンクリート擁壁等で囲まれた地形であることや、透水性に劣る粘度・シルトが存在している土壌であったことなどから、地盤の圧密化が進むにつれ通気性及び通水性が次第に悪くなり、地中からの排水がうまくいかず地中に雨水が溜まりやすい状況になり、地下水位が徐々に上昇していったと考えられる。
その場合、大気中酸素が水中に溶け込むことが可能な量は僅かであることから、地下水位より下の土壌は酸欠状態となり急激に嫌気的雰囲気化していったと考えられる(乙第77号証・土屋常務理事意見書2〜3頁、乙第78号証・西垣教授意見書5〜6頁)。
 
(2)硫化鉄が生成される
地中が嫌気的雰囲気になってくると、地中で活動する微生物の種類が、好気的雰囲気の中で活発に活動する微生物から、嫌気的雰囲気の中で活発に活動する微生物に替わってくる。
嫌気的雰囲気の中では、硫酸還元菌が活発に活動して有機物を分解することが知られている。
本件では、硫酸還元菌の分解過程で生じた硫化水素と土中に通常含まれている鉄とが結合して硫化鉄が発生し、土の色が黒くなったと考えられる(乙第77号証・土屋常務理事意見書3頁、乙第78号証・西垣教授意見書5〜6頁)。
 
(3)メタンガスの発生
さらに嫌気化が進むと、メタン菌が活発に活動して有機物を分解するようになり、メタンガスが生成される(乙第77号証・土屋常務理事意見書3頁)。
そのため、当然、有機物分解が一定程度進み、分解する有機物がなくなれば、もはやメタンガスの生成もなくなる。
地中にあるメタンガスは一般に地表に上がってくる性質をもつものであり、したがって、地表を敢えて塞ぐようなことをしなければ、通常は、地表から自然と空気中に抜けて出ていくものである。また、メタンガス自体は、人体に有害なガスではない。
 
 
次回に続く。
 
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後7年以上経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われます。
 
 
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!
2011年(H23)12月20日に行われた、第一次訴訟(3世帯)・第3回「控訴審」に提出された準備書面を掲載します。
 
今回の提出準備書面内訳
[1]平成23年12月8日付け「控訴人(両備)提出、第3準備書面」。
[2]平成23年12月19日付け、「附帯控訴人(住民)提出、準備書面3」。
 
控訴人(両備)提出証拠資料
(乙76号証)、応用地質株式会社作成「南古都団地土壌調査(黒い土の成因調査)報告書」。
(乙第77号証)、財団法人岡山県環境保全事業団土屋充作成『「南古都団地」における土壌汚染事象についての一考察』。
(乙第78号証)、岡山大学大学院環境学研究科教授西垣誠作成「南古都団地の土壌に関しての意見書」。
 
 
両者の名称
(両備)は、 控訴人  ・ 附帯被控訴人 ・ 被告 。
(住民)は、 被控訴人 ・ 附帯控訴人  ・ 原告 。
 
 
[1]平成23年12月8日付け「控訴人(両備)提出、第3準備書面」、です。
 
 
平成23年(ネ)第218号 損害賠償請求控訴事件
平成23年(ネ)第297号 損害賠償請求附帯控訴事件
控訴人(附帯被控訴人)  両備ホールディングス株式会社
被控訴人(附帯控訴人)  藤原 康 外2名
 
控訴人第3準備書面
平成23年12月8日
広島高等裁判所岡山支部第2部 御中
 
           控訴人(附帯被控訴人)訴訟代理人弁護士               小澤英明
                                                                                 菊池捷男
                                                                                 渡邊典和
                                                                                     (本件連絡担当)
                                                                                  國友愛美
                                                                                  森 智幸
                                                                                  大山 亮
 
 
第1 「第1、控訴人の説明義務」について
 
1 はじめに
 
本件土地は、現在、掘削すると比較的浅い地中にも黒い土が見られ、また、異臭がするところがある。これらが被控訴人らを不安にさせているが、これらが何なのかを被控訴人らは明らかにしていない。被控訴人らはこれらを明らかにしないまま、黒い異臭がする土壌が分譲当時から本件土地には存在しており、控訴人がこれを隠すために客土処理を行ったかのような主張を行い(例えば、原告ら平成22年12月17日付け準備書面8頁等)、そのうえで、当時旭油化について知られていた違法操業実態をあわせ考えると、現在判明している各種特定有害物質(土壌汚染対策法上の「特定有害物質」を単に以下「特定有害物質」という。)によって本件土地が汚染されていることは予見可能であったとの主張を行っている(例えば、原告ら平成22年7月5日付け準備書面10頁)。
 
しかし、既に控訴人第1準備書面(「第1 旭油化の操業内容と控訴人の認識」2頁以下参照)で詳述したように、分譲当時、旭油化がそれまで違法操業を行っていたことは周知であっても、廃油の種類として、旭油化は「植物性」油脂製造の際に発生する残渣を原料として操業していたものとしてしか知られておらず、特定有害物質の原因となりうる「工業系」廃油を取り扱っているものとして知られていた事実は存在しないし、「工業系」廃油に特定有害物質が含まれていると認識可能であったという点についても何ら根拠がない。
 
また、分譲当時から現在のように地中に広く黒い土があり異臭がする状態があったとの事実もない。そのような事実があれば土地購入者が建物建設時に気付いて問題とするはずであり、そのようなことが本件分譲地では一切なかったことからも明らかである。
 
この点については、控訴人は、既に分譲時の経緯を述べて、反論したが(控訴人第1準備書面「第2 本件土地の取得及び分譲の経緯」8頁以下参照)、このたび複数の専門家の調査等の協力を得て、現在地中に見られる黒い土・異臭を分析したところ、黒い土は硫化鉄であり、特定有害物質とは全く関係がなく、分譲後に生成されたもので危険性もないこと、かつ、かかる黒い土は油により黒色を呈しているものでもないこと、異臭は造成当時とは異なる複合臭であることが判明した( 乙76号証・応用地質株式会社作成「南古都団地土壌調査(黒い土の成因調査)報告書」(以下、「応用地質調査報告書」という。)、 乙第77号証・財団法人岡山県環境保全事業団土屋充作成『 「南古都団地」における土壌汚染事象についての一考察 』(以下、「土屋常務理事意見書」という。) 、乙第78号証・岡山大学大学院環境学研究科教授西垣誠作成「南古都団地の土壌に関しての意見書」(以下、「西垣教授意見書」という。) )。
 
調査対象地は、乙第76号証15頁記載のとおりであり、調査方法は同号証16頁記載のとおりである。被控訴人らの土地の土壌ではないが、地中の状態はほぼ同様であると考える(なお、本件土地の地中の状況については、後記「5 第二次訴訟の鑑定」も参照されたい。)。
 
以下において、土がなぜ黒色に変化したのか、また、当時、いったんは悪臭が消えたにもかかわらず、現在、土を掘ると異臭がするところがあるのはなぜか、さらに、被控訴人らが特定有害物質とともに指摘する硫化水素やメタンガスがなぜ発生したのかについて、これらの発生のメカニズムを明らかにし、黒い土や硫化水素やメタンガスは分譲当時は存在せず分譲後時間をかけて生成されたものであり、かかる現在の状態は控訴人を含めて一般人には分譲当時予見可能ではなかったことを示す。
 
したがって、また、原審判決は、控訴人が廃白土や油分の存在可能性を説明すべきだったと判断したが、予見可能性がない以上、現在の状況を想定した説明はできないし、仮に説明していたとしても被控訴人らが現在の上記状態がもたらされることを危惧して土地建物の購入を断念したということはありえないことを示す。
 
 
次回に続く。
 
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後7年以上経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われます。
 
 
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!

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第一審の原告(住民)勝訴判決を受けて被告(両備)が控訴し、原告(第一次3世帯住民)も附帯控訴を提起して争われている「控訴審」の第3回口頭弁論が、2011年(H23)12月20日(火)11時30分から広島高等裁判所岡山支部(岡山地方裁判所内)201号法廷で実施されました。
 
この口頭弁論に合わせて、控訴人(両備)と附帯控訴人(住民)が事前に各準備書面を提出しています。
 
[1]平成23年12月8日付け「控訴人(両備)提出、第3準備書面」。
 
[2]平成23年12月19日付け、「附帯控訴人(住民)提出、準備書面3」。
 
控訴人(両備)より証拠資料として、
 
(乙76号証)、応用地質株式会社作成「南古都団地土壌調査(黒い土の成因調査)報告書」。
 
(乙第77号証)、財団法人岡山県環境保全事業団土屋充作成『「南古都団地」における土壌汚染事象についての一考察』。
 
(乙第78号証)、岡山大学大学院環境学研究科教授西垣誠作成「南古都団地の土壌に関しての意見書」。
 
 
両者の名称
(両備)は、 控訴人  ・ 附帯被控訴人 ・ 被告 。
(住民)は、 被控訴人 ・ 附帯控訴人  ・ 原告 。
 
 
控訴人(両備)席に小澤弁護士を含めて弁護士計5名が、被控訴人(住民)席に河田弁護士と住民3名の計4名が、着席し定刻より少し早く裁判官3名が入場し、審理が始まりました。
 
①まず裁判長からそれぞれから提出された準備書面による陳述の確認がありました。
(前掲の準備書面及び証拠資料の陳述の確認)
 
②終結宣言と裁判所からの和解協議の提案。
裁判長は結審を宣言し、裁判所から和解期日を入れることについて両者に確認しました。
和解期日を持つことについて両者は了承しました。
 
③裁判長から、和解については右陪席裁判官がまとめる旨の説明と、右陪席裁判官による和解協議指定日の選定。
2012年(H24)1月11日(水)13時30分からと決定しました。
 
以上の内容で、5分程度の審理でした。
予定どおりで、結審の確認と和解協議の期日指定が主でした。
 
しかし、裁判所は判決期日を定めた上で和解期日を入れると思っていましたが、判決期日は指定しませんでした。
裁判所は、まず和解協議を見た上で今後のスケジュールを考えるということでしょう。
次回の和解協議で両者が内容を持ち帰って検討し、合意できない場合は、改めて裁判所が判決期日を定め、判決言い渡しになると思われます。
 
次回は「結審後の和解協議」(非公開)ということです。
 
「第3回控訴審」の準備書面(前掲の各準備書面)は次回以降に掲載しますが、要旨を以下に挙げてみます。
 
 
「控訴人(両備)第3準備書面」(平成23年12月8日付け)
 
    本件土地の特定有害物質による土壌汚染並びに植物由来の廃油がもたらした可能性のある現在の地中の黒い土、異臭、メタンガス及び硫化水素について、控訴人に分譲当時予見可能性はなく、当時控訴人に説明義務もなく、控訴人が不法行為責任を問われる理由はない。原判決は取り消され、被控訴人(住民)らの請求は棄却されるべきである。(控訴人(両備)に責任はない。)
 
    現在地中に見られる黒い土・異臭を分析したところ、黒い土は硫化鉄であり、特定有害物質とは全く関係がなく、分譲後に生成されたもので危険性もないこと、かつ、かかる黒い土は油により黒色を呈しているものでもないこと、異臭は造成当時とは異なる複合臭であること
 
    現在存在する黒い土や硫化水素やメタンガスは、分譲当時は存在せず分譲後時間をかけて生成されたものであり、かかる現在の状態は控訴人(両備)を含めて一般人には分譲当時予見可能ではなかった。
 
    地中にあるメタンガスは通常は、地表から自然と空気中に抜けて出ていくものである。また、メタンガス自体は、人体に有害なガスではない。
 
    現在の臭いは、その後の時間経過において、土壌の嫌気的雰囲気の支配により新たに発生した硫化水素ガスやメタンガスの拡散、また地下水位の上昇による混入溶剤類の地下水への溶脱・溶解拡散などが相まって、次第に水平方向及び地表方向にかかるガスが拡大していったものと考えられる。
 
    旭油化の業態から、取り扱う油種は動植物油系が中心であって、現在の異臭の原因物質に鉱物油類(軽油や重油など)が含まれているとしても、鉱物油類が相当量使われていたことを当時想定することはできなかった。
 
    被控訴人(住民)が今まで住んでいた居住利益は損害から控除すべきである。
 
 
「附帯控訴人(住民)提出準備書面3」(12月19日付け)
 
    今回の控訴人(両備)の主張は、「工業系廃油」の存在を認識不可能であったことが大前提となっているが、その前提そのものが間違っている。
 
    控訴人(両備)が、ケミコ(石灰系土壌固化材)を使用して土壌対策工事をしていることは、微生物によっては除去できない工業系廃油が多量に存在し、激しい土壌汚染が存在していたことを控訴人(両備)が当時も認識していたことを意味する。ケミコは、「工業系廃油」による油臭など土壌汚染対策に使われるのである。
 
    控訴人(両備)は、当時の土壌対策工事中に地中からドラム缶にはいった廃油115トンを発見している。旭油化の敷地の地中にドラム缶に入れて投棄されていたのであるから、それは旭油化の原材料となる植物系廃油ではないことは認識していた。
 
    控訴人(両備)が主張するメカニズムでメタンガスや硫化鉄が生成されることは争わない。そして、硫化鉄の「黒い土」も存在するであろうことは特に争わない。しかし、そのことによって、従来、被控訴人(住民)らが主張してきた本件土地の汚染実態になんら変化があるわけではない。
 
    環境総合研究所の油分調査報告書(甲16号証)では、鉱物油含有量が5200/㎏、動植物油脂含有量が12000/㎏の非常に高い油汚染が検出されている。そして、油種判定は「ガソリン、軽油、A重油、潤滑油、C重油等」が考えられるとしていて、鉱物油含有量が高濃度で検出されている。
 
    「黒い土」は、硫化鉄ばかりではない。つまり油汚染の結果、黒くなっている土もある。本件土地の油汚染は、食用油の廃油「植物性油成分」だけでなく、「工業系廃油」も原因となっているからである。
 
    小鳥が丘団地においては、広範囲にメタンガスが検出されている。メタンガスは人体に対する毒性はないと控訴人(両備)は主張するが、可燃性の危険なガスであり、メタンガスが日常的に住宅地のあちこちから噴出するような物件を事前に説明を受ければ誰も購入する人はいない。被控訴人(住民)らは、爆発の危険にさらされながら生活していたことになる。
 
    控訴人(両備)は、被控訴人(住民)らの今までの居住利益は損益相殺されるべきであると主張する。しかし、本来、住めない状況のなかで、やむをえずそこに留まらざるをえない状態に追い込まれていたにも関わらず、それが居住利益として計算されることは不合理である。被控訴人(住民)らの被害発生に対して控訴人(両備)は直ちに対応して平穏に暮らせる環境を整えなければならないにも関わらず、これでは、その解決を先延ばしすることによって、控訴人(両備)の損害賠償義務の縮小が生じるというおかしな結果となる。
 
以上。
 
 
次回に各準備書面を掲載します。
 
 
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後7年以上経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われます。
 
 
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!
2011年(H23)11月8日に行われた、第一次訴訟(3世帯)・第2回「控訴審」に提出された準備書面を掲載します。
 
今回の準備書面内訳
[1]平成23年10月24日付け、附帯被控訴人(両備)より答弁書。
[2]平成23年10月24日付け、控訴人(両備)より第1準備書面。
[3]平成23年10月24日付け、控訴人(両備)より証拠説明書(2)。
[4]平成23年10月31日付け、附帯控訴人(住民)提出、準備書面。
[5]平成23年11月 4日付け、控訴人(両備)より第2準備書面。
[6]平成23年11月 7日付け、附帯控訴人(住民)提出、準備書面。
 
(両備)は、 控訴人  ・ 附帯被控訴人 ・ 被告 。
(住民)は、 被控訴人 ・ 附帯控訴人  ・ 原告 。
 
 
次に、[6]平成23年11月 7日付け、附帯控訴人(住民)提出、準備書面、です。
 
 
平成23年(ネ)第218号 損害賠償請求控訴事件                                 直送済
控訴人  両備ホールディングス株式会社
被控訴人 藤原 康、岩野敏幸、○○○○
 
準備書面
平成23年11月7日
 
広島高等裁判所 岡山支部第2部 御中
 
           被控訴人ら代理人弁護士  河  田  英  正
 
 
平成23114日付控訴人第2準備書面に関して
 
1,控訴人及び被控訴人らは、平成23922日の控訴審の第1回期日において、基本的に同期日にまでに提出された控訴理由書、答弁書などのほか、控訴審における新たな主張及び立証はないことが相互に確認されていた。
そして、従来の主張と異なることのない同様の主張の繰り返しの内容であった控訴人第1準備書面が提出され、これに対して従来の主張の範囲で被控訴人らは平成231031日付準備書面で反論している。
しかし、さらに控訴人からは、従来の主張を繰り返すのみの同準備書面に対する反論を平成23114日付控訴人第2準備書面の提出がなされた。
これに関しては基本的に従来の主張の繰り返しであり、あえて反論の必要がないと被控訴人らは考えている。
 
2,控訴人からは、「黒い土」の分析を新たにするとの今後の主張立証についての方針が示された。しかし、この「黒い土」とはどこのどのような土を何の目的で新たに分析の必要性があるのか全く不明である。今さら、控訴人の「黒い土」の成分が明らかとなるからといって土壌汚染の実態に変化があるわけでもない。
土壌汚染の実態については、控訴人側の実施した調査などで既に明らかにされている。それらの証拠上明らかとなっている調査、資料については「原審平成201117日付原告準備書面第2証拠上明らかとなっている汚染の実態」の項目にまとめているとおりである。現段階において「黒い土」の調査をしてみても、これらの汚染実態が変わるわけではない。
なお、控訴人は、原審平成22118日付準備書面4、第2、(4)8ページにおいて「黒い汚泥がどこからきたのか〜現在調査中であるので、その結果を待って改めて反論することになる」と主張していた。しかし、その反論はなかった。このときから既に調査をしていたはずであり、控訴審のこの段階で新たな分析結果等の提出は、明らかに時期に遅れた攻撃・防御方法であり(民事訴訟法156条)、却下されるべきである。
さらに原審における上記被告の主張は、黒い汚泥は、旭油化の工場以外からの可能性があり、被告らの責任はない旨の主張をしていた。今回の控訴人の主張、提出された工事関係者の陳述書などで明らかとなった「廃油のはいったドラム缶が埋められたまま造成されようとし、大量の油泥が搬出されていた」事実からすれば、このようなことはとうてい主張しえなかったはずである。
 
3,被控訴人(A)は、控訴人主張のとおり、本件訴訟提起後の平成191024日に、本件住宅の競売の結果その所有権を失っている。控訴人は、そのことを捉えて、同土地建物に居住することによる健康被害や不安を主張する資格を失っていて損害賠償請求の主張自体失当であるとの主張であるが、同主張は争う。当然ながら、被控訴人(A)の請求は、本件訴訟提起時までに発生した損害賠償の請求であり、かつ所有権に基づく請求でも、将来の請求でもない。所有権を失う対価として、利益が生じているのであれば、その限りにおいて損益相殺されてもいいが、同住宅の評価は本件汚染によって著しく低下していて、その意味で損害はさらに拡大していた状況であった。
 
以上
 
第2回「控訴審」に提出された準備書面、は以上。
 
結。
 
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後7年以上経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われます。
 
 
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!
2011年(H23)11月8日に行われた、第一次訴訟(3世帯)・第2回「控訴審」に提出された準備書面を掲載します。
 
今回の準備書面内訳
[1]平成23年10月24日付け、附帯被控訴人(両備)より答弁書。
[2]平成23年10月24日付け、控訴人(両備)より第1準備書面。
[3]平成23年10月24日付け、控訴人(両備)より証拠説明書(2)。
[4]平成23年10月31日付け、附帯控訴人(住民)提出、準備書面。
[5]平成23年11月 4日付け、控訴人(両備)より第2準備書面。
[6]平成23年11月 7日付け、附帯控訴人(住民)提出、準備書面。
 
(両備)は、 控訴人  ・ 附帯被控訴人 ・ 被告 。
(住民)は、 被控訴人 ・ 附帯控訴人  ・ 原告 。
 
 
[5]平成23年11月 4日付け、控訴人(両備)より第2準備書面、の続きです。
 
 
(平成23年10月31日付け被控訴人ら準備書面に対して、以下に反論する。)
 
第3 「第3、ずさんな造成工事、土壌汚染対策」について
 
1 1項について
 
今回の分譲時の資料によってわかった主要な点は、①旭油化が本件土地の油脂付着物等を十分に除去しなかったため控訴人が旭油化に抗議し、売買代金の支払を一部留保したため訴訟にも発展したこと、②その後、旭油化が破産したため、旭油化に十分な責任をとらせることができず、控訴人は本件土地の残存していた油脂付着物を自ら撤去せざるを得なかったこと、③しかし、本件土地は油分で汚染されている部分が多く、本来の自然地盤より上の土壌はすべて生石灰を主成分とする土壌改良材(ケミコ)で改良せざるを得なかったこと、④その改良過程で特に油による汚染が甚だしかった土壌は産業廃棄物としてより分けて処分していたことである。結果として、②③④の対策を行ったにもかかわらず、現在、地中に油分が残っていることは否定できないが、しかし、地中に油分が残ってしまう可能性を認識できたかどうかということと、本件特定有害物質の残存可能性を認識できたかどうかとは別のことである。本件特定有害物質が油分に含まれているという認識がなければ、その残存可能性は認識しようもないからである。
 
2 2項について
 
旭油化の対応が極めて不十分であり、しかも、土壌が油分で汚染されていたので、大量の土壌を土壌改良工事の対象としたのは、そのとおりであるが、だからといって、何故控訴人の対策がずさんなのか、理由が不明である。被控訴人らは、旭油化への非難をそのまま控訴人に対して向けるという誤りをおかしている。ドラム缶が相当程度埋まっていたことも事実であるが、それを排出している証拠がある(乙第66号証)。にもかかわらず、なぜ、これを埋めたまま造成工事をしたという結論になるのか理解できない。
なお、このたび、当時本件土地において土壌改良工事を行った東山工務店の元土木部長○○氏と接触でき、当時の工事内容について陳述書(乙第74号証)を得られたので、証拠として提出する。当時の工事の内容はそこに述べられたとおりである。
 
3 3項について
 
本件土地の分譲当時、廃油に本件特定有害物質が含まれているということが一般的に知られていたわけではなく、控訴人がそのことを特に認識すべき事情もないことから、本件土地における本件特定有害物質の存在可能性は認識できなかったのであり、このことは明らかなことである。このことに目をふさぐ被控訴人らの不法行為責任論は、立論の基礎がない。なお、被控訴人らは、控訴人の販売時における説明義務を言うが、居住に適さない可能性を認識していたのであれば、説明すべきなのではなくて、売ってはならない。控訴人には、そのような可能性の認識がないから販売したものである。
当時、本件土地で問題とされたのは、悪臭のみであって、それを除去し得たからこそ販売したのであり、除去できたことは被控訴人ら全員が購入当時現地で確認していることである。したがって、その当時、現在土壌汚染対策法で規制されている有害物質に対する社会的関心がなかったという事実とも照らし合わせれば、分譲業者として十分な対策であったかどうかは、当時問題とされていた悪臭を消すために十分な対策を講じたか否かで判断されるべきである。当時、土壌改良工事により悪臭は消えており、それは単に地表だけの問題ではなく、地中の土についても悪臭は取り除かれていた。すなわち、本件土地の北側にはカーポートがあるが(乙第71号証)、カーポートを造成するために土地を掘削しても悪臭はしなかったものである。水道管やガス管の設置工事においても悪臭は少しも問題にならなかった。気になる程度に悪臭がしていれば、控訴人だけでなく被控訴人ら買主その他関係者にすぐに判明し、販売はできなかったであろう。また、控訴人はさらなる対策を講じざるを得なかったであろう。明治43年創業で、岡山を地元にバス等の公共交通事業を軸に発展してきた控訴人にとって、地元顧客の信頼を失っては企業としての存在はあり得ないからである。
このように、土壌改良工事後も約2年間土地を寝かせて悪臭が消えるのを待って開発工事に着手し、区画を整えて販売する過程で、悪臭残存可能性を疑わせる事情がなかった以上、控訴人が当時分譲業者として守るべき注意義務は尽くされていたものである。その後平成16年の水道管工事のための掘削まで本件土地において悪臭は一度も問題になされなかったし、現在も掘削しなければ悪臭はほとんど感じられない。
 
第4 「第4、被控訴人(附帯控訴人)らの損害」について
 
1 1項について
 
原審平成21年6月9日付け原告ら準備書面に記載の被害は、健康被害の存在を基礎にした主張であるが、本件土地の土壌汚染に起因した被控訴人らの健康被害の立証は全くなされておらず、証拠に基づかない主張にすぎない。
 
2 2項について
 
ベンゼンやトリクロロエチレンがアレルギー疾患をもたらすものと考えられていないことは、控訴人第1準備書面で述べたとおりである(23頁)。そもそも土壌汚染対策法の特定有害物質であるベンゼンやトリクロロエチレンは、地下水を汚染してそれを飲む人がいる場合に健康被害が生じるおそれがあるため規制されているのであって、その土地上で生活している人々が直接摂取すると健康被害が生じるおそれがあるからではない。この点は控訴理由書でも述べたとおりである(10頁)。
 
3 3項について
 
ここでも被控訴人らの主張の基礎は、健康被害のおそれであるが、その点の立証が何もなされていない。なお、被控訴人(A)は、控訴人による仲介を受けた土地建物に設定されていた抵当権の被担保債権である住宅ローンを滞納したことから、競売により、既に平成19年10月24日にその所有権を失っており(乙第75号証の1・2)、同土地建物を所有することによる財産的損害も同土地建物に居住することによる健康被害や不安も主張する資格を失っており、これらの損害の主張自体失当である。
 
第5 今後の主張立証
 
控訴人は、そもそも本件紛争の契機でもある、本件土地を掘削すると浅いところでも黒い土が出るという点について、黒い土とは何かを明らかにしてそれ自体は危険性のないものであることを主張立証したいと考えている。この点の主張立証を行うために、さらに一ヵ月ほどを要すると思うので(現在第三者に分析結果報告書を作成依頼中)、さらに一度主張立証の機会をいただきたい。なお、同時に損害論についても主張を補充したい。
 
以上
 
[5]平成23年11月 4日付け、控訴人(両備)より第2準備書面、は以上。
 
 
次回に続く。
 
2004年7月に岡山市水道局工事で発覚した小鳥が丘団地住宅地の土壌汚染公害問題は、発覚後7年以上経過し団地住民と宅地造成販売した両備バス㈱の考えが平行線のままで裁判に発展しています。2007年8月に住民3世帯(第1次訴訟)が岡山地方裁判所に民事提訴したあと、住民18世帯(第2次訴訟)も続いて提訴し係争中です。第1次訴訟(3世帯)の第一審判決は2011年5月31日に行われ、原告(住民)勝訴となり、知るかぎりでは土壌汚染裁判で被害住民が勝訴した「全国初」の判決となりましたが、被告(両備)が即刻控訴しました。原告(住民)も附帯控訴を提起し、引き続き第二審(広島高等裁判所・岡山支部)で争われます。
 
 
戸建住宅団地の敷地足下から真黒い土壌発覚!

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