改正土壌汚染対策法について(法律、政令、省令、告示、通知、条例他)条文
○土壌汚染対策法に基づく告示
○土壌汚染対策法の施行通知等
平成22年4月に法が改正されたことによる法との整合を図る必要があったことなどから、所要の改正を行い(平成22年3月30日公布)、平成22年4月1日施行しました。
法は、土壌汚染の可能性の高い土地について、一定の機会をとらえ土地所有者等に土壌汚染状況調査を義務付けています。
条例では、法のしくみを基本に、調査対象物質(ダイオキシン類)及び2つの調査機会を追加しています。また、土地の所有者等の責務規定を新たに規定しています。
1.都道府県、土壌汚染対策法政令市が定めている条例、要綱、指導指針等
群馬県の生活環境を保全する条例②③⑥⑧
埼玉県生活環境保全条例 ①②③⑥⑧
東京都民の健康と安全を確保する環境に関する条例①②③⑧⑪ 東京都土壌汚染対策指針 ⑥ 神奈川県生活環境の保全等に関する条例②⑤⑥⑦⑧⑨ 新潟県生活環境の保全等に関する条例②③④⑧ 石川県 ふるさと石川の環境を守り育てる条例⑩ 愛知県 県民の生活環境の保全等に関する条例②③④⑧ 愛知県土壌汚染等対策指針 ⑥⑪ 汚染土壌浄化施設の認定手続き等に関する要綱⑫ 三重県生活環境の保全に関する条例②④⑨⑪ 三重県汚染土壌浄化施設認定実施要領⑫ 滋賀県公害防止条例 ①②③
土壌・地下水汚染に係る調査・対策指針⑨ 京都府環境を守り育てる条例⑧ 大阪府生活環境の保全等に関する条例①②③⑤⑥⑦⑧⑪ 岡山県環境への負荷の低減に関する条例④⑧ 広島県生活環境の保全等に関する条例②③⑧ 山口県土壌汚染対策法事務処理要領⑨ 徳島県生活環境保全条例 ⑧⑩ 香川県生活環境の保全に関する条例①③④⑧ 熊本県 土壌汚染対策法に係る事務処理要領⑨ 千葉市土壌汚染対策指導要綱①②③⑥⑪
市川市環境保全条例 ①③④⑤⑥⑧ 横浜市公共用地等取得に係る土壌汚染対策事務処理要綱①③ 横浜市生活環境の保全等に関する条例①②③⑤⑥⑦⑧ 土壌汚染対策法に基づく汚染土壌浄化施設認定要綱⑫ 川崎市公害防止等生活環境の保全に関する条例②⑥⑦⑧ 川崎市汚染土壌浄化施設認定等に関する要綱⑫ 汚染土壌浄化施設認定等検討会議要綱⑫ 川崎市汚染土壌浄化施設認定等に関する環境影響調査指針⑫ 横須賀市適正な土地利用の調整に関する条例②⑧ 金沢市環境保全条例 ⑨ 長野市公害防止条例 ①④⑪ 岐阜市地下水保全条例 ④⑤ 浜松市土壌・地下水汚染の防止及び浄化に関する要綱②③⑧ 名古屋市 市民の健康と安全を確保する環境の保全に関する条例②③⑥⑧⑪ 土壌汚染等対策指針 ⑥⑪ 土壌汚染等の報告に係る公表等に関する指針④ 名古屋市汚染土壌浄化施設の認定手続きに関する要綱⑫ 岡崎市生活環境保全条例 ③⑥⑨ 春日井市土壌汚染対策法施行細則⑨ 春日井市生活環境の保全に関する条例② 豊田市土壌汚染対策法施行要綱⑨ 茨木市生活環境の保全に関する条例⑤ 新規 姫路市汚染土壌浄化施設の認定の手続き等に関する要綱⑫ 尼崎市の環境を守る条例 工場跡地に関する取扱要綱 ⑨ 北九州市土壌汚染対策指導要領④⑦ 2.土壌汚染対策法政令市以外の市区町村が定めている条例、要綱、指導指針等
東京都 江東区マンション等の建設に関する条例④ 新規 大田区土壌汚染防止指導要綱②③ 荒川区市街地整備指導要綱② 荒川区集合住宅の建築及び管理に関する条例② 板橋区土壌汚染調査・処理要綱②③④⑥⑧⑪ 江戸川区住宅等整備事業における基準等に関する条例②③ 西東京市工場・指定作業場が自主的に行う土壌汚染調査等に係る事務取扱指針④⑪
滋賀県 野洲市生活環境を守り育てる条例②③⑥⑦⑧⑩ 新規
徳島県 勝浦町土砂等による土地の埋立て等の規制に関する条例②③⑦⑩⑪⑫ (注) ①有害物質使用特定施設以外の有害物質を取り扱う施設等の廃止時に土壌汚染の調査を行わせるもの ②土地改変時、用途転換・再開発等の際に土壌汚染の有無の確認を行わせるもの ③上記調査の結果、土壌汚染が判明した場合に汚染原因者に所要の対策を行わせる、又は対策のための費用を汚染原因者に負担させるもの ④土地所有者等が行う自発的な土壌汚染の調査の結果を自治体に報告させるもの ⑤土壌汚染の存在する場所の情報の登録、管理等を行うもの ⑥土壌汚染の調査・対策に関する技術的な事項を示したもの ⑦土壌の汚染の有無の判断基準として、法の指定基準以外の独自の基準を設けているもの ⑧土壌汚染の防止、有害物質の地下浸透規制に関する訓示的条項を含むもの ⑨その他土壌汚染に係る調査・対策を円滑に行うための行政内の関係部局の取決め等 ⑩外部から搬入される土砂の分析を土地所有者等に行わせ、土壌汚染の未然防止を図るもの ⑪土壌汚染への調査・対策を行う者に関する基準を設けている、又は指導・監督等の仕組みを設けているもの ⑫汚染土壌浄化施設に関する基準を設けている、又は指導・監督等の仕組みを設けているもの 3.都道府県・市が制定している土砂のたい積、埋立て等による土壌汚染の防止を図る条例等
茨城県 栃木県 埼玉県 千葉県 京都府 兵庫県 産業廃棄物等の不適正な処理の防止に関する条例 淡路地域における残土の埋立事業の適正化に関する要綱 香川県 愛媛県 高知県 大分県 千葉市 船橋市 柏市 市原市 相模原市 亀岡市 城陽市砂利採取及び土砂等の採取又は土地の埋立て等に関する条例 八幡市 京田辺市 京丹波町 大阪府
富田林市 河内長野市 柏原市 羽曳野市 岬町
兵庫県 洲本市、南あわじ市 淡路市における残土埋立事業の適正化に関する条例
http://www.env.go.jp/water/report/h21-04/04ref.pdf 国土交通省
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/region/recycle/recyclehou/manual/images/title_manual.gif
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土壌汚染対策法
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実施後の効果の維持
土壌汚染の除去以外の汚染の除去等の措置については、土壌中に特定有害物質が残ることから、実施後もその効果が適切に維持される必要がある。 このため、措置の実施後は、土地の所有者等がその効果が持続しているかどうかを定期的に点検し、措置に係る構造物の損壊のおそれがあると認められる場合には速やかに損壊を防止するために必要な措置を講ずる等、汚染の除去等の措置の効果の維持に努めることが望ましい。 汚染の除去等の措置の効果が当該措置の完了後に失われた場合には、既に要措置区域の指定を解除され、形質変更時要届出区域に指定されていることから、改めて要措置区域に指定した上で、再度の措置を指示することがあり得る。 また、措置後の地下水モニタリングの実施中に汚染の除去等の措置の効果が失われた場合には、法第7条第6項の技術的基準に適合しない汚染の除去等の措置が講じられたこととなるので、必要に応じて法第7条第4項の措置命令を発出すべきである。なお、その場合の指示又は命令の相手方は、汚染原因者は適正な措置を1回実施すれば再度の措置をする責任を負わないことから、その時点における土地の所有者等となる。
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調査の対象となる土地
盛土は、それが行われる土地が汚染されていたとしても、これにより当該土地の汚染を拡散させるリスクがないことから、法第4条第2項の調査の命令の対象となる土地は、法第4条第1項の届出に係る土地の形質の変更が行われる土地のうちいわゆる掘削部分であって、同項の当該土地が特定有害物質によって汚染されているおそれがあるものとして環境省令で定める基準に該当する土地であることとした(法第4条第2項)。 「当該土地が特定有害物質によって汚染されているおそれがあるものとして環境省令で定める基準」は、具体的には、以下のとおりである(規則第26条各号)。
土地の形質の変更をしようとする者が、当該土地がこの基準に該当するかどうかを照会した場合には、法第61条第1項の規定により、特定有害物質による汚染の状況に関する情報を提供することが望ましい。 ① 土壌の特定有害物質による汚染状態が法第6条第1項第1号の環境省令で定める基準に適合しないことが明らかである土地 土壌の特定有害物質による汚染の状況を調査した結果、規則が定める測定方法によりその汚染状態が土壌溶出量基準又は土壌含有量基準に適合しないことが判明した土地の区域をいう。 ② 特定有害物質又は特定有害物質を含む固体若しくは液体が埋められ、飛散し、流出し、又は地下に浸透した土地
特定有害物質又は特定有害物質を含む固体若しくは液体の埋設等があったことを客観的に示す行政手続の例については、別途示すこととする。 ③ 特定有害物質をその施設において製造し、使用し、又は処理する施設に係る工場又は事業場の敷地である土地又は敷地であった土地
「製造し、使用し、又は処理する」は、法第3条第1項の「製造し、使用し、又は処理する」と同様の意味であるが、これにより③に該当しないこととされた土地であっても、②又は④に該当する土地である可能性はあるので、留意されたい。 特定有害物質を製造し、使用し、又は処理する施設及びそれを設置している建物、当該施設と繋がっている配管、当該施設と配管で繋がっている施設及びその建物、当該施設及びその関連施設の排水管及び排水処理施設、特定有害物質を使用等する作業場等が存在し、又は存在した土地の区域が該当する。 なお、特定有害物質又は特定有害物質を含む固体若しくは液体の使用等があったことを客観的に示す行政手続の例については、別途示すこととする。 ④ 特定有害物質又は特定有害物質を含む固体若しくは液体をその施設において貯蔵し、又は保管する施設(特定有害物質を含む液体への地下への浸透の防止のための措置であって環境大臣が定めるものが講じられている施設を除く。)に係る工場又は事業場の敷地である土地又は敷地であった土地
特定有害物質の保管倉庫等が存在し、又は存在した土地の区域が該当する。なお、ここにいう「貯蔵」又は「保管」は、容器により密閉した状態のままでなされる貯蔵又は保管を含めず、その場で開封して、特定有害物質を含む内容物の出し入れを行うことが前提となる貯蔵又は保管が該当する。具体的には、ガソリンスタンド等の敷地である土地又は敷地であった土地が想定される。
また、特定有害物質又は特定有害物質を含む固体若しくは液体をタンク、ドラム缶その他の容器に入れて屋外にこれを置く方法により行われる貯蔵又は保管は、密閉した状態のままで行われるものであっても、ここにいう「貯蔵」、「保管」に該当するものと解することとする。
特定有害物質を含む液体の地下への浸透の防止のための措置であって環境大臣が定めるものについては、今後の知見の集積を踏まえ、定められることとなる。 ⑤ ②から④までに掲げる土地と同等程度に土壌の特定有害物質による汚染状態が法第6条第1項第1号の環境省令で定める基準に適合しないおそれがある土地
例えば、鉱山の敷地であった土地であって、鉱業権の消滅後5年を経過し、かつ、鉱山保安法第39条第1項の命令に基づき土壌の特定有害物質による汚染による鉱害を防止するために必要な設備がなされていないものが該当する。
また、人為的原因を確認することができない土壌汚染であって、地質的に同質な状態で広く存在する土壌汚染地(第二種特定有害物質に係るものに限る。)については、専らいわゆる自然的原因による土壌汚染であると考えられるところ、実際に測定を行ってその汚染状態が土壌溶出量基準又は土壌含有量基準に適合しないことが判明したものであれば①に該当することとなるが、当該測定によりその汚染状態が判明した土地の区域の近傍の土地等は、⑤に該当するものと解することが可能であると考えられる。
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汚染原因者に対する指示及び措置命令
ア.趣旨等 知事は、土地の所有者等以外の汚染原因者が明らかな場合であって、当該汚染原因者に措置を講じさせることが相当と認められ、かつ、当該汚染原因者が措置を講ずることにつき土地の所有者等に異議がないときは、汚染原因者に措置を指示することとした(法第7条第1項ただし書)。 「汚染原因者に措置を講じさせることが相当」については、①を参照されたい。 また、指示の手続、指示措置等の実施義務及び措置命令並びに指示措置等に関する技術的基準については、土地の所有者等に対する指示と同様である。 イ.汚染原因者の特定 (イ) 汚染原因行為 汚染原因行為には、特定有害物質又は特定有害物質を含む固体若しくは液体を埋め、飛散させ、流出させ、又は地下に浸透させる行為が該当する(規則第34条第1項本文)。 その結果、汚染原因行為には、特定有害物質を当該土壌中に移行させる行為については、意図的、非意図的のいかんにかかわらず、すべてが含まれることとなる。また、汚染土壌の飛散又は流出を防止するための設備が設けられている場合において、当該設備を土壌汚染を生じさせる程度に損傷し、又はその機能に障害を与える行為についても、汚染原因行為に含まれる。 いずれにしても、これらの基準に適合する廃棄物の埋立処分等が行われた土地については、規則第41条の規定により、汚染の除去等の措置を行ったものとみなされることから、形質変更時要届出区域に指定されるが、そこから土壌汚染が漏出し、かつ、人の暴露の可能性がある場合には、「これらの基準に適合する廃棄物の埋立処分等が行われた土地」とはいえないことから、要措置区域に指定された上で、指示がされることとなる。なお、漏出に伴い措置を指示する場合の汚染原因者は、適切な漏出防止措置を講ずる責任がありながら、これを講じなかった者となる。
(ロ) 汚染原因者の特定の方法
汚染原因者の特定は、水質汚濁防止法の届出記録等の特定有害物質の使用状況、当該工場・事業場等における事故記録等の汚染原因行為の有無等に関する情報の収集を行い、汚染原因者である可能性のある者を絞り込み、当該特定有害物質の土壌中での形態や土壌汚染の分布状況等から、その者が当該特定有害物質を取り扱っていた期間内に生じさせた土壌汚染の可能性について検証して行うものとする。 なお、その土地でその特定有害物質を使用していた者が一者に限られ、かつ、自然的原因(天災及び戦災を含む。)による汚染が考えられない等、各種の情報からみてその者の行為により汚染が発生したと推定することにつき十分な理由があるときは、汚染原因行為の具体的内容の確定まで行う必要はなく、その者を汚染原因者とすることができる。 都道府県は、汚染原因者の特定について、汚染原因者と目される者等の任意の協力を得つつ、自らの負担により行うこととする。 汚染原因者が明らかな場合は汚染原因者に措置を指示することとした法第7条第1項ただし書の趣旨を踏まえ、土地の履歴、周辺の土壌や地下水の汚染状況、特定有害物質の使用等の位置及び化合物形態等の把握をできる限り行う等、できる限り汚染原因者の特定に資する情報を収集し、汚染原因者を特定するよう努めることとされたい。 ウ.指示の手続等 (イ) 指示の手続 汚染原因者に対する指示の手続が土地の所有者等に対する指示と同様であることは前述したとおりである(ア参照)。 これに加え、同一の土地について汚染原因者が複数存在する場合の指示は、当該複数の者が土壌汚染を生じさせたと認められる程度(以下「寄与度」という。)に応じて行うものとする(規則第34条第2項)。 指示に当たっては、これを迅速に行うことが適当であることから、寄与度に応じて責任を果たすことを求めるのみで足り、汚染原因者ごとに果たすべき責任の内容を具体的に定めることは要しない。 なお、汚染原因者の一部が不存在である等によりその者に対する指示ができないときは、その者の寄与度に相当する分の措置は、土地の所有者等に指示することとする。土地の所有者等が措置を行うために要した費用については、法第8条の規定により、当該汚染原因者に対し請求することができる。 汚染原因者の特定や寄与度の算定については、一定の科学的根拠に基づき的確に行うとともに、汚染原因者への指示において当該科学的根拠を示す必要がある。 複数の汚染原因者に対する指示においては、(ロ)によりそれぞれの寄与度を算定し、指示文書に記載することとする。指示を受けた当該複数の汚染原因者に対し、示された寄与度の割合に応じ措置を分割して実施する方法、当該複数の汚染原因者のうちの一部の者に措置の実施を委ね、それ以外の汚染原因者は応分の費用を負担する方法等により、指示措置等を講ずべき義務を履行するよう指導することとされたい。 (ロ) 複数の汚染原因者の寄与度の算定
寄与度については、次の考え方により算定するものとする。 ⅰ)複数の者により同一の原因物質による汚染が発生している場合の寄与度については、汚染の位置と特定有害物質を取り扱っていた場所との関係、汚染物質の形態と取り扱っていた特定有害物質の形態の比較、当該
特定有害物質の取扱いの態様、周辺地域の状況等からできるだけ正確に寄与度を算定する。 ただし、それが困難な場合は、当該汚染原因者が当該特定有害物質を取り扱っていたと推定される期間のうち土壌汚染が発生し得る可能性を否定できない期間を基に寄与度を推定する。 ⅱ)汚染原因者によって原因物質が異なる場合の寄与度については、他の原因物質がなかったとした場合に必要となる措置内容及び当該措置に要する費用を勘案して算定する。
ただし、覆土と原位置封じ込めといった個別に措置を行うことが可能な場合には個別に各々の措置を行うものとする。 人為的原因による汚染以外の汚染がある場合には、その汚染部分を除いて寄与度を算定することとする。なお、当該人為的原因による汚染以外の汚染については、原則どおり、土地の所有者等が責任を負担することとなる。 (ハ) 措置命令の手続 (イ)により指示を行ってもなお、当該指示を受けた汚染原因者が指示措置等を行わないときは、当該指示措置等を講ずべきことを命ずることができることとしたのは、③で述べたとおりである。 命令に当たっては、指示の場合と異なり、措置が講じられることなく放置されていることが通常であると考えられるため、措置の実施を具体的に促すべく、汚染原因者ごとに果たすべき責任の内容を定めることが適当である。 汚染原因の一部をなすそれぞれの者に対し、汚染の全体についての措置の連帯責任を課すことはしない。 ⑥ 都道府県知事による指示措置等の実施 都道府県知事は、指示をしようとする場合において、過失がなくて当該指示を受けるべき者を確知することができず、かつ、これを放置することが著しく公益に反すると認められるときは、その者の負担において、指示措置を自ら行うことができることとした(法第7条第5項)。 ここにいう「当該指示を受けるべき者を確知することができず」及び「その者の負担」については、法第5条第2項の都道府県知事による調査と同様であり、第3の3(4)を参照されたい。 (7) 汚染の除去等の措置に要した費用の汚染原因者への請求 法第7条第1項本文の指示を受けた土地の所有者等は、指示措置等を講じた場合には、汚染原因者に対し、指示措置に要する費用の額の限度において、当該指示措置等に要した費用を請求することができることとする(法第8条第1項本文)。 ただし、汚染原因者が既に当該指示措置等に要する費用を負担し、又は負担したものとみなされるときは、請求することはできないこととする(法第8条第1項ただし書)。
これは、汚染の除去等の措置に要する費用については、他の環境汚染に関する費用負担と同様に汚染者負担の原則が採用されるべきところ、私法のみによる調整に委ねると、請求権の消滅時効やその特約の存在、汚染原因者の故意又は過失の立証の困難性等により、請求することができる場合が限定されるものになることから、行政法により特別に創設された請求権である。 汚染原因者が特定できず、土地の所有者等に対して指示を行った場合には、土地の所有者等が費用の請求について相談することができるよう、都道府県において、相談の窓口の設置、汚染原因者の特定に資する情報の提供等の支援を行うよう努めることとされたい。 「既に費用を負担し、又は負担したものとみなされる」とは、具体的には、例えば以下のような場合が該当するものである。 ⅰ)汚染原因者が当該汚染について既に汚染の除去等の措置を行っている場合 ⅱ)措置の実施費用として明示した金銭を、汚染原因者が土地の所有者等に支払っている場合 ⅲ)現在の土地の所有者等が、以前の土地の所有者等である汚染原因者から、土壌汚染を理由として通常より著しく安い価格で当該土地を購入している場合 ⅳ)現在の土地の所有者等が、以前の土地の占有者である汚染原因者から、土壌汚染を理由として通常より著しく値引きして借地権を買い取っている場合 ⅴ)土地の所有者等が、瑕疵担保、不法行為、不当利得等民事上の請求権により、実質的に汚染の除去等の措置に要した費用に相当する額の填補を受けている場合 ⅵ)措置の実施費用は汚染原因者ではなく現在の土地の所有者等が負担する旨の明示的な合意が成立している場合 請求できる費用の範囲は、前述のとおり指示措置に要する費用の額の限度に止まり、指示措置を行うために通常必要と認められる費用の額に限られるものである。 「通常必要と認められる費用の額」とは、土地の現況を前提として、必要以上の内容でない措置を実施し、土地を現況に復帰させることに要する費用が該当するものである。例えば、建築物等があることにより、更地の場合に比べて費用の額が高くなる場合であっても、その額を請求できることとなる。 一方、建築物等の価値を高める行為を併せて行った場合のその費用については、請求できない。また、例え
ば、舗装を行う場合に、必要以上の厚さ及び強度の舗装を行った場合は、通常の厚さ及び強度の舗装を行った場合に要すると見込まれる費用との差額については、請求できない。 なお、土壌汚染状況調査や汚染の除去等の措置に要した費用の他者への請求については、瑕疵担保による損害賠償請求、契約上の関係に基づく請求、不法行為による損害賠償請求等、法第8条の規定以外にも民法等の規定によるものも考えられる。 法第8条の規定以外の民法等の規定による請求の例としては、土地区画整理事業、市街地再開発事業等の施行者が、法第3条、第4条、第5条又は第7条に基づく義務を負う土地の所有者等に代わって調査や措置を行った場合に、本来の義務者である土地の所有者等に対して請求できるといったことも考えられる。 |
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汚染の除去等の措置に要した費用の汚染原因者への請求
法第7条第1項本文の指示を受けた土地の所有者等は、指示措置等を講じた場合には、汚染原因者に対し、指示措置に要する費用の額の限度において、当該指示措置等に要した費用を請求することができることとする(法第8条第1項本文)。 ただし、汚染原因者が既に当該指示措置等に要する費用を負担し、又は負担したものとみなされるときは、請求することはできないこととする(法第8条第1項ただし書)。
これは、汚染の除去等の措置に要する費用については、他の環境汚染に関する費用負担と同様に汚染者負担の原則が採用されるべきところ、私法のみによる調整に委ねると、請求権の消滅時効やその特約の存在、汚染原因者の故意又は過失の立証の困難性等により、請求することができる場合が限定されるものになることから、行政法により特別に創設された請求権である。 汚染原因者が特定できず、土地の所有者等に対して指示を行った場合には、土地の所有者等が費用の請求について相談することができるよう、都道府県において、相談の窓口の設置、汚染原因者の特定に資する情報の提供等の支援を行うよう努めることとされたい。
「既に費用を負担し、又は負担したものとみなされる」とは、具体的には、例えば以下のような場合が該当するものである。 ⅰ)汚染原因者が当該汚染について既に汚染の除去等の措置を行っている場合 ⅱ)措置の実施費用として明示した金銭を、汚染原因者が土地の所有者等に支払っている場合 ⅲ)現在の土地の所有者等が、以前の土地の所有者等である汚染原因者から、土壌汚染を理由として通常より著しく安い価格で当該土地を購入している場合
ⅳ)現在の土地の所有者等が、以前の土地の占有者である汚染原因者から、土壌汚染を理由として通常より著しく値引きして借地権を買い取っている場合 ⅴ)土地の所有者等が、瑕疵担保、不法行為、不当利得等民事上の請求権により、実質的に汚染の除去等の措置に要した費用に相当する額の填補を受けている場合 ⅵ)措置の実施費用は汚染原因者ではなく現在の土地の所有者等が負担する旨の明示的な合意が成立している場合 請求できる費用の範囲は、前述のとおり指示措置に要する費用の額の限度に止まり、指示措置を行うために通常必要と認められる費用の額に限られるものである。 「通常必要と認められる費用の額」とは、土地の現況を前提として、必要以上の内容でない措置を実施し、土地を現況に復帰させることに要する費用が該当するものである。例えば、建築物等があることにより、更地の場合に比べて費用の額が高くなる場合であっても、その額を請求できることとなる。 一方、建築物等の価値を高める行為を併せて行った場合のその費用については、請求できない。また、例え
ば、舗装を行う場合に、必要以上の厚さ及び強度の舗装を行った場合は、通常の厚さ及び強度の舗装を行った場合に要すると見込まれる費用との差額については、請求できない。 なお、土壌汚染状況調査や汚染の除去等の措置に要した費用の他者への請求については、瑕疵担保による損害賠償請求、契約上の関係に基づく請求、不法行為による損害賠償請求等、法第8条の規定以外にも民法(明治29年法律第89号)等の規定によるものも考えられる。 法第8条の規定以外の民法等の規定による請求の例としては、土地区画整理事業、市街地再開発事業等の施行者が、法第3条、第4条、第5条又は第7条に基づく義務を負う土地の所有者等に代わって調査や措置を行った場合に、本来の義務者である土地の所有者等に対して請求できるといったことも考えられる。 |



