ヨーロッパの郵便事業はハプスブルク家のマクシミリアン1世が始めました。
マックスは北イタリアの一族に郵便事業を一任しました。
それが「トゥルンウントタクシス家」
トゥルンウントタクシス家の紋章はラッパのマークだったといいます。
スイスやオーストリアの山の中を郵便馬車がラッパを吹き鳴らしながら
通行していった時代とあわせて
いまでもハプスブルク家が治めていた地域の郵便局のマークはラッパ。
日本では「ラッパのマークの正露丸」なのにね^m^
これはハンガリーの郵便局。
ラッパの上にああるのは王冠。
ハンガリーは王国でした。
これはこれは初代国王イシュトヴァーンの王冠を表しているのです。
こちらはポスト。
ラッパのマークはオーストリアやドイツ・スイスとほぼ同じ。
横に描かれた日本の国旗のようなものは・・・?
不思議の解明のために郵便博物館へ行きましょう。
ブダペストの郵便博物館はアンドラーシィ通りと並行に走る
小さな通りに引っ越しました。
以前はデ・アーク広場のすぐ近くにあって
「いつでも行ける」
と思っていたのに。
でもヨーロッパ大陸で一番古い地下鉄に乗るのも楽しみの一つ。
小さな車両に揺られてデ・アーク広場からわずか8分で到着です。
こちらが郵便博物館。
この建物の3階部分だけですから、そんなに広くありません。
エレベーターに乗り込み【2】を押します。
(ヨーロッパのエレベーターはロビー階が【0】となります)
ハンガリーのレストラン・カフェ・お土産屋さんでは問題なくユーロが使えますが
公共の乗り物・公立博物館・スーパーマーケットでは現地通貨のみの支払。
私の前に並んでいたヨーロッパ人らしき家族が
「ユーロもカードも使えない」
と言われて引き返していきました。
フリータイムのまったくないコースでしたら
再両替の難しいフォリントに両替する必要はありませんが
少しでもフリーがあったら2〜3000円くらい両替されるといいでしょう。
日本での両替は割高ですが、ブダペストならいたるところに両替所があります。
2014年5月現在のレートは1000フォリント≒約520円。
郵便博物館の入場料は500フォリントでした。
エレベーターを降りると廊下。
並んでいるのはタペストリー。
これはルーマニア生まれのテキスタイルデザイナー、
エディット・コサ・カプロスの作品です。
彼女は1987年からハンガリーに移住し、1991年にこの作品をここに贈ったと
英語で書かれた案内板にありました。
(この博物館の案内はドイツ語と英語だけで日本語がないのが残念です)
ハンガリーの郵便の歴史が8枚のタペストリーでわかります。
これは狩りの様子ではなく、郵便配達人の到着を知らせるために
ラッパを吹き鳴らしている図。
急ぎの手紙や荷物は馬を乗り換えて運びました。
すぐに馬を換えられるように到着前に知らせたのです。
こちらはフランツ・ラコーツィ2世の軍事用郵便馬。
彼は要所64か所のほか数多くの地に私信用郵便局を開設しました。
手前の人物は右手にラッパを持ち、奥の人物はラッパを吹いています。
実はこのほか6枚とあわせてこららのタペストリーは
絵葉書となって販売されていました。
裏にはマジャール語とドイツ語と英語の解説付き。
トゥルンウントタクシス家やマリア・テレジアも出てくるこれらは
私にはお仕事の大切な資料にもなります。
郵便網を表すヨーロッパの地図が並ぶ廊下の奥に掛かっているのは・・・
マリア・テレジア時代のハンガリーの紋章。
250年前はこの紋章を街のいたるところでみかけたことでしょう。
少し前の郵便配達車。
こちらはデ・アーク広場近くでみつけた現代の郵便車。
スイスやドイツ・オーストリアの郵便車は黄色ですが、ハンガリーは緑色です。
これは郵便を入れた麻袋。
こんな頑丈な錠前になっていました。
マックスがトゥルンウントタクシス家に配達業務を依頼したとき
その事業に対して報酬は一切ありませんでした。
神聖ローマ皇帝の仕事に対しての名誉職、という位置づけだったからです。
でも皇帝の私信や他国に贈る豪華な品々は
盗賊たちの標的にもなり、護衛だけでも経費はかさみます。
これに対して正当報酬を求めたのが郵便事業の始まりでした。
詳しいことはまたいつかアップしますね。
歴史が苦手、というかたは多いと思いますが
年号で覚えるより一連の出来事を流れで考えると
テレビドラマより面白いエピソードがたくさんあります。
まだまだアップしたいことはたくさんありますが
ここで写真制限となりました。
郵便局ネタだけでバスの中で30分案内してしまう私・・・
でも、ここへはお客様をご案内していません。
ご興味がありそうなところへお連れするのが仕事ですから
ドナウ川沿いを走るトラムに乗って中央市場へご一緒しました。
そのあとのフリータイムに一人でやってきただけです。
ここで調べたことはまた次回からの案内の一部。
楽しんでいただけたら幸いです。
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