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BIENVENU 海山ヒロの我が家へようこそ
28冊目の、『5年前のあの日、アンタはなに考えてた?4』を出版しました。

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ライター仕事や、電子書籍の編集作業に追われて。
なんて言い訳はしません。2か月ぶりの更新です。

今回はお待ちかね(?)のお仕置き回、第一段。このシリーズでは初めての第3者視点で始まるので、少し戸惑う方もおられるかな?あと、場面展開が多い。

まぁ書いちゃいましたから。分かりづらいというお声があれば、修正するかもしれません。たぶん。

とりあえず、お楽しみくださいませ。

064 追い込み猟はみんなでする方が良いらしい。

 周囲のふかい森から湧きでる朝霧がまだあけぬ早朝。村の「こちら」と「あちら」の間にある原っぱを、数人の男たちが歩いていた。


「まったく手間をかけさせおって」


 男達の先頭を歩く、道も舗装されていない鄙びた村にはあまり似つかわしくない、裾の長い上着を着た小太りの男がそう呟けば、すかさず周囲を歩く男たちから追随する声が上がる。
「 村長むらおさ の仰るとおりです」と右側の小男が重々しくうなずけば、「立場を判らせてやらねばなりませんな」と左側ののっぽの男が拳をあげる。そしてそこに、彼らの後ろを歩く男数人が、「そうですね」「あぁまったく」と合いの手を入れている。
 予定調和の応答。そのまったく破たんのない流れに、彼らがこの茶番を日々繰り返しているのだろうことが、容易に想像できる。そして反対する者がいない故に意気軒昂になるのは良いが、先頭の三人、村長とその取り巻きのうち一人は、二日ほど前に味わった恐怖をどうやら忘れているらしい。


「ふんっ!どこから連れて来たか知らんが、あんな化け物の手を借りるなど、堕ちたものよ」
「穢れた者達ですから、やはり考え方もそれに準ずると言う事でしょうな」
「穢れた者達がどなろうと自業自得。と言いたいところですが、それを救ってやるのが、我らが務めでしょう」
「やれやれ。手間のかかる。まぁかかった手間の分は、きっちり払ってもらわんとな」
「そうですね。あの化け物が何かしていたようですから、まずはそれを……」


 手前勝手な皮算用を下卑た顔で交わし合っていた男達が、そこでぴたりと足を止めた。


「なんだこれは。進めんではないか」


 朝もやの向こう、彼らが言うところの穢れた者たちの小屋の少し手前に、まるで見えない壁のようなものがあり行く手を阻んでいた。


「あ、はい村長。昨日報告させて頂きました通り、そこから先にはどうやっても進めず、向こうをうかがうこともできません」


 後ろにいた男の一人が、おずおずと言い添える。


「ふんっ。昨日聴いた時はなにを寝とぼけているのだと思ったが、本当だったようだな」
「……はぁ」


 顔だけで振り返り、馬鹿にしたようにそう言う村長に、男は出来るだけ曖昧な口調で答えた。見たままを答えてドヤされるのは、昨日で懲りたのだろう。


「これも大方、あの化け物の仕業でしょう」
「左様。あの者たちは穢れた魔力持ちとはいえ、このような事をする力があるはずはありませんからな」
「……しかし村長、どうされますか」


 村長を間にして、取り巻き二人がさえずる。もったいぶって解説しているものの、自分たちで何かをするつもりはないらしい。それは後ろの男達も同様で、こちらは黙って村長の顔色をうかがっていた。


続きはどうぞ、こちらから→http://ncode.syosetu.com/n8930bs/82/
最初から読みたい方は、こちらをどうぞ→http://ncode.syosetu.com/n8930bs/


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