長文書く用のブログ

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つい先日、レビューサイトにより近場のお食事どころを探しやすくなったという例を書きました。今回はそこにちょっとだけかするお話です。

ロングテールという言葉をご存知でしょうか?マーケティングの世界で使われる言葉なのですが、例えば小説の場合、伊坂幸太郎氏や村上春樹氏の小説は売れますよね。それに対して、需要はあっても圧倒的人気、とまではいかない商品は、ヒット商品よりもはるかに多くあります。
売れた数を縦軸にし、左からより売れた商品のタイトルを並べてグラフにしていくと、左側は縦に背が高く、途中がくんと下がって、あとは右へなだらかなくだり坂が続いていきます。
このグラフの形を、恐竜に準え、人気の商品を恐竜の体、尻尾の部分をそれ以外の作品と見たとき、この長い尻尾が、ロングテールなのです。
ロングテールは、かつての大衆向けの広告業界においては、費用対効果、つまり広告を打ってもターゲットになる分子が分母に対して小さかったため、あまり注目されてきませんでした。しかし、Googleのアドワーズという、検索したキーワードに対してあらかじめそのキーワードと紐付けされた広告を表示する広告サービスにより、このロングテールの見方は変わりました。インターネットは、テレビ、新聞といったマスメディアよりも、小さいが一定の需要であるロングテールを狙い撃ちできることが分かったのです。
これは、広告業界にとっても衝撃でしたが、ユーザーにとっても恩恵は計り知れません。ニッチな需要と言うのは何故ニッチになるか。それは供給量が少ないことも一因となります。供給量が少ないのはニッチなため、ニワトリかタマゴどちらが先かみたいな議論ですが、とりあえずそういったループ構造にあるため、中々サービスの多岐化、広告の多様化はされにくいのです。
しかし、インターネットによってニッチな市場を狙い撃ちできるようになると、今までとは違ってきます。ユーザーからすれば、今まで探すのが非常に難しかったものが、いとも簡単に見つかるようになるわけです。
こうして、インターネットによるロングテールの発掘は、双方に多大な恩恵を与えるように見えました。

しかし。その一方で、今度はそういった商品、サービスなどを選ぶ際、むしろ一本化、収束化が起こっているケースも存在します。
それは、レビューサイトにおける商品の選択です。レビューサイトは、人気のものをより注目させ、どのような選択肢があるかいまいち分からないユーザーにそれを提示します。
故に、ロングテールは、既に何を選びたいかある程度決まっている場合には非常に有効ですが、逆にどんな選択肢があるのだろう、と思ったときには、中々表に出る機会がありません。
結果、レビューサイトにおいては人気のものがより人気に、そうでないものは日の目を見ない、そういう傾向が出てきてしまいます。『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)の著者である中川淳一郎氏の言葉を借りるなら、「イケてる人をよりいけさせるツール」(ウェブを炎上させるイタいひとたち、宝島社新書)であり、レビューサイトの傾向に重なります。
ガラパゴス化されたものを一定数保護する一方、一強多弱を加速させやすいツール、インターネット。それは、一見歪んだ形のようにも見えます。

しかし、だからといってレビューサイトが問題だとかは、私は特段思っていません。私はレビューサイトを見る際、高い評価をつけたレビュアーと低いレビューをつけたレビュアーが、何を持って高評価、低評価にしているか確認しているため、商品や飲食店などのサービスを選ぶ際、結局、自分の趣向にあったものを選び取れていると感じているからです。
レビューサイトの多くは、レビューが参考になったかカウントするシステムを採用しています。Amazonしかり、価格.comしかり、食べログなどのグルメレビューサイトしかり。故に、このシステムが正しく機能している限り、レビューの星の数(=評価の高さ)だけでなくちょっとの時間レビューを読みさえすれば、自分のニーズに合ったものを選び出せるというわけです。
私は、選択肢の多様性というのを非常に尊重しています。故に、レビューサイトでどんどん人気のものが人気に、そうでないものはそうでなく、と言うのはやはり知る機会、出会う機会として勿体無い気がしますから、導入やとりあえず、と言うときは磐石な所をせめていっていいと思いますが、少しどこを注目すればいいか、自分なりのこだわりが分かってきたら、是非レビュー本文に目を通し、レビューを自分なり選ぶことをして欲しいなと思います。また、ITジャーナリストや作家の佐々木俊尚氏は、自分の趣味趣向にマッチするレビュアーをキュレーターとし、レビュアーの選んだものを後から追いかけることで、自分のニーズに近い選択をできるとも書いてあり、選び方は様々です。自分で選ぶって楽しいことです。

しかし、評価のカウントを参考にすることにも障害があります。それは”炎上”です。亀田製菓は、衛生問題が過去にあった韓国の企業と業務提携をしてからというもの、レビューでは散々かかれますし、先述の中川淳一郎氏は、朝日新聞の記事においてフジテレビデモにネガティブな発言を行ったため氏の著書のレビューが炎上、よしもとばなな氏がブログで訪れた店であまり褒められた態度を取らず、しかも店側に悪態をつく内容を投稿したことで、これまた氏の書籍が炎上、枚挙に暇がありません。
そういった場合、書かれるレビューだけでなく、レビューの評価にも炎上は反映されます。そういった場合、レビューを選ぶという行程が非常に敷居が高く、正直言えば面倒な事この上ないのです。もしそうなってしまったら、それはもう、ネットにおける災害のようなものと思って諦める(最も天災ではなく人災ですが)か、根気よくレビューに目を通すしかありません。理不尽な話ですよね、よく考えれば。しかし理不尽でどうしようもないのが災害足る所以であります。

ネットにおける選択肢は膨大であり、それ故選ぶ楽しさはつきません。複雑でとっつきにくい所もあるかもしれませんが、この時代だからある”選ぶ楽しさ”を今一度感じていただければなと思います。

まとめ
・ネットはニッチな広告を出すのに向いていて、それ故ユーザーも探しやすい
・一方レビューサイトは選択肢を収束させる側面も持つ
・しかしレビューサイトは中身のあるレビューや有益なレビューをフィルターできるので、それらに気軽に目を通し自分にあった選択もできる
・炎上している商品やサービスのレビューはどうしようもない。災害。

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