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◆写真は小野寺苓さんの「女の名前」文庫(左)と単行本の「女の名前」(右)
◆◆☆★☆★☆★☆(^_^)v★☆★☆★☆★☆★☆★☆◆◆ 「勝どき書房」 ◇2015/05/17 ◆◆☆★☆★☆★☆(^_^)v★☆★☆★☆★☆★☆★☆◆◆ ◆小野寺苓さんの「女の名前」が文庫本に
勝どき書房から出版させていただいた「茶杓 消えた伊達家老」の著者小野寺苓さんの「女の名前」というエッセイ集が今月、小学館から文庫本として出版されました。このエッセイ集は直木賞作家の桜木紫乃さんが最近、テレビで激賞していましたのでご存じの方もいると思います。実は、この「女の名前」という本は、1996年、わたしが朝日新聞で自費出版の本を編集する仕事をしていたころに、担当したものだったのです。
わたしはまだ50代、いま思うと本作りは未熟者でした。小野寺さんは60を過ぎたばかりでした。岩手の自宅から編集室に電話がかかり、偶然その電話をわたしが取ったことが、小野寺さんとの出会いとなりました。「岩手の情報誌に掲載していたエッセイなんですけど、市販する本になるでしょうか」という問い合わせに、「とりあえず原稿を送ってください」とお願いしました。
64編のエッセイを読ませてもらい感動して、市販の本として担当させてください、とお答えしました。題名となった「女の名前」「死んだ日に赤いのし袋」「マリアはいますか」など、どのエッセイも実に人間愛に満ちた鋭い視線と洞察力です。「女の名前」はお寺で自分の先祖の過去帳を見せてもらうと、男は「大九郎」「弥右衛門」などと俗名が書いてあるのに、女は戒名だけで俗名が書いてない。女たちは名前がない。数々の男性の陰に隠れて、はかなく生きているのを、男たちは気が付かないで平気でいるのです。
「死んだ日に赤い熨斗袋」は、小野寺さんの母が、幼いころに亡くなり、育ててくれたのは継母でした。その母は自分の子を実家に預けて、父の後添えとなり小野寺さんら兄弟を育てました。また助産婦の仕事もし、貧しい家のお産ではお金を受け取らないこともあったのですが、その母が亡くなった日に、「結婚することになった息子の姿を見せたい」といって、母子が尋ねてきて、お礼に赤い熨斗袋を持ってきたお話です。
「マリアはいますか」はあるとき、玄関に尋ねてきた女性が「マリアはいますか」という。マリアと近くの郵便局で会う約束というのですが、いつまでも動かないで、じっとしているというちょっと気味が悪いお話です。これについて桜木紫乃さんは「マリアはいますか」という素直な問いかけを持つ人の心の薄暗がりと、そこに触れてどうしようもなくわき上がる「哀れみ」への自戒と、殺伐として見えてもどこか秩序に守られた生活が行間からこぼれ落ちる。この一遍に惹かれる理由はただただ、書き手が己の羞恥と静かに闘っている姿が伝わり来ることにある、解説しています。
いま、こうして文庫本となり、全国の書店に並び、多くの人に読んでもらえることは本当にうれしいです。そして、小野寺さんとの出会いは、その後にわたしが勝どき書房を立ち上げ、「茶杓 消えた伊達家老」を出版させてもらうきっかけとなったことを考えますと、偶然はすべて必然という橋本夢道の言葉は真実だと思いました。小野寺さん、本当におめでとうございます。
○ いまだからこそ、女の名前は、小野寺苓(駿星)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★次回の「夢道サロン」は2015年7月11日(第2土曜日)午後2時から4時までです。勝どき書房の「橋本夢道資料室」で開催します。今回もテーマは特に決めません。「橋本夢道・俳句」「狭山事件・えん罪」「憲法・政治」「古代史・邪馬台国」など、自由に語るサロンです。その内容はブログ「夢道サロン」「駿星つれづれ日記」「狭山事件の会」などで発信します。参加費無料、飲み物は用意します。お菓子などのお気遣いはなさらないように。終了後に近くのフードコートで自己負担による打ち上げを予定しています。初めて参加希望の方は事前にメール・電話をください。 syunsei777@ybb.ne.jp 090-8024-5610 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★〜★〜★〜★〜★ 勝どき書房の本紹介★〜★〜★〜★〜★ ◆本にしたい原稿がありましたら、どうぞご相談ください。 ………………………………………………………………………………… 『茶杓 消えた伊達家老』小野寺 苓著・46判上製・324ページ 伊達藩城代家老の冨塚重標は父が作った一本の茶杓を懐に流配の地へ。 ◇全国書店で発売中 定価1900円・税別 http://www.geocities.jp/syunsei777/page002.html ……………………………………………………………………………… 『心思出会い―俳句往来・雑唱―』信田紅穂著・四六判並製400頁 著者の代表句「聖書読む唯それだけのクリスマス(紅穂)」は芭蕉 俳句大会で最優秀賞を受賞。橋本夢道の友人でもあり、奥さんの句、 東急電鉄で安全衛生管理担当をしていた時代の論文、随筆、終戦前 後の学徒動員日記、横浜交響楽団合唱団の思い出、新聞への投稿な ど、人との出会いを大切にしてきた著者の自分史的な内容です。 ◇初版・書店には置いてません。勝どき書房で直売のみ。 頒価3000円(税・送料込み)。 ……………………………………………………………………………… 『狭山事件 50年目の心理分析』殿岡駿星著・四六判並製440頁 「コラムゆりかもめ」に連載した「狭山事件・取材ノート」を土台に 事件のデータ、家族の証言などを心理的に分析し、事件の真実を明ら かにする。400字詰めに換算し1200枚のノンフィクション。 ◇最新刊・全国で好評発売中。定価本体3200円。 http://amzn.to/Ki1dhf ……………………………………………………………………………… 『三億円事件の真犯人』殿岡 駿星著 ・46判上製・332ページ 40年後、真犯人がすべてを語り、3分間の英雄の実像に迫る。 ◇第2版・全国の書店で発売中 定価1700円・税別 http://www.geocities.jp/syunsei777/page026.html …………………………………………………………………………… 『橋本夢道物語 妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね』 殿岡 駿星著・46判上製・424ページ、口絵8ページ 激動の昭和を反骨の精神で生き抜いた自由律俳人橋本夢道の生涯 ◆最新刊◇全国の書店で好評発売中 定価1900円・税別 http://www.geocities.jp/syunsei777/page005.html ……………………………………………………………………………… 『狭山事件の真犯人』殿岡 駿星著 ・46判上製・304ページ 狭山の女子高生殺人事件、真犯人に迫るノンフィクション推理小説。 ◇在庫がないため一般書店では築地の弘尚堂書店で。1800円税別 「アマゾン」の中古本でも購入できます。 http://www.geocities.jp/syunsei777/page019.html …………………………………………………………………………… 『新聞記者はなぜ殺されたのか』殿岡 駿星著・46判並製・328頁 朝日・阪神支局事件の謎に挑戦し舞台を埼玉に移したパロディ小説 ◇全国書店で発売中 定価本体2300円・ http://p.tl/S1VL ……………………………………………………………………………… ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★☆無料メルマガ「コラムゆりかもめ」 http://www.mag2.com/ ★☆ブログ「殿岡駿星つれづれ日記」 http://blogs.yahoo.co.jp/syunsei777 ★☆ブログ「月島・橋本夢道の会」 http://blogs.yahoo.co.jp/tukisimamudou ★☆ブログ「勝どき・狭山事件の会」http://blogs.yahoo.co.jp/sayama506351 ★☆ブログ「勝どき書房」から http://blogs.yahoo.co.jp/koureipaso ★☆ 著者への連絡は syunsei777@ybb.ne.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |

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