「こどもさんも分かっていると思いますが、
40代になれば派遣としての価値はなくなります」と
まさかの、賞味期限宣言です。
こどもちゃんは「紹介予定派遣」の面接。
しかも二次面接に来ています。
ガラス張りの応接室に、向かい側が
ガラス張りの社長室。
紹介予定派遣とは、
ざっくりにいうと、
派遣社員として最初の数ヶ月間働き、
「双方とも」(ここをよく強調される)
の同意があった場合、
企業と「直接雇用」に切り替わる仕組みです。
「正社員」と書いてあっても
「無期契約社員」だった、とか。
様々なトラブルがあると聞くこともしばし。。。
この会社は三田にあるDMの会社だった。
よく分かっていないが、
オタリーマンのよしたにさんが
昔、やっていたような
ずっとコピペをするだけの仕事らしく、
あれ?これって志望動機がちょっと違う感じになっている。
あれ?と疑問符交じりだったのですが、
一次面接では、そんなことを言われなかった。。。
ちょっとぷちパニックになっていた二次面接。
まさかの、出鼻をくじかれる。
それだけではなく、
また一から、職務経歴から言わされる。
一次面接、全く意味なし。
一次面接のおじさんが、部長
二次面接一人目が、リーダーぽい女性。
あとは24歳ぐらいの若い子が3名。
営業の50代ぐらいのおじさん達が、一緒に働くメンバー
と言う二次面接のリーダー。
あれ?あれ?あれれれれれ?
24歳の子ばかりいるということは。。。。
と思いつつ、
それでも、一人目のリーダーが、
「こどもさんがやられていた仕事とは違いますが、
。経験から言っても、
申し分ないとは思います。
一緒に、ぜひやって欲しいと思っています」と好感触。
なぜなら、たぶん社内で、
この人は、同じ年代の人を求めていたっぽい。
「次は社長面接です」と言われて、去られて、
事件が起きた。
まず、10分。
社長が、来ない。
全くこない。
全然こない。
帰っちゃおうかなぁぁぁと思っているうちに、
帰ってしまえばよかった。
時間だけが過ぎていく。
10分、遅れてやってきた
彼は、「あぁ、すみませんねぇ〜お待たせしてしまって」と
全く、悪いと思ってはいないだろうなぁ
という口調で、ドカッと座った。。。
この瞬間、
面接、終了・・・。
頭の中で、何かがささやいた。
この男と私はさほど、変らない年代かもしれない。
いや、10歳は年上か?
苦労をしらなそうな、男。
「これからのこどもさんは、どういったスキルを歩んで行きたい?」
(提案していく仕事や関数も使用しない、コピペの仕事…)
「大きな会社と、小さな会社
どっちで仕事をしていきたい?」
(ここ、小さな会社だよな)
と聞きながら、ずっと社長は納得いかない仏頂面。
「あのさぁ、全く言ってる意味が分からない」
とか、社長に言われる、悲しいぐらい。駄目な私。
「ごめんね、またさっきの事に戻すんだけどさ」と
何度も何度も聞かれる始末。
しかも「教えるのと教育は違う」と私の発言が
my fovorite wordに昇格してしまったらしく、
「ねぇ、さっきの言葉いい、すっごい僕的にヒットだよ」
ちがくねぇ?
違うよね?
うきうきするところ違うだろう。
何度もこの言葉の真意を聴かれる。
教えてやらねぇ〜。
本当は、10人中10人に教え、
育てること。それは、一人でも分からなければ
ただのアナウンスだから、
それに合わせた説明や
時として見守ること、
考えさせ、分かるかどうかを確認すること。
など、色々と言うべきだったのに、
こどもちゃん、全く思いつかない。
こどもちゃんが全部悪いよ。
でもさ、でもね、何度も何度も同じ事を聞かないでください。
もう、事務所通してください。
むしろ、お前、黙ってろよ。
とのど元まで、
出掛かって、もう帰りたい。
むしろ、帰らしてください。
そして総評が始まる。
「もし、これで縁が無かったとしても、
多少なりともこどもさんと関われたので、
少しでも、心に何かを残しておきたい」
(うん。もう、色々な意味でこびりつくほど
嫌な思い出は残ったよ)
(そして、受からないのは分かったよ)
「僕もね、派遣会社を経営していたんで、分かるんです」と
前置きが始まった。
(確実に、その派遣会社、潰してるよね?)
「こどもさんも分かっていると思いますが、
40代になれば派遣としての価値はなくなります」
と冒頭の言葉に繋がる。
私も思っていた。
三年前まで、40代になると派遣の仕事も少なくなるだろうと
でも、違っていた。
派遣会社が持ってくるがスキルシートには、
働いていた会社名など、年齢や名前も隠されています。
だから、社会に出ている年数や
ほぼ見た目で判断する。
何かの記事で読んだのだが、
非正規雇用数は約4割らしいです。
この年齢になると、40代で
実際に一生懸命に働いている人たちを見る。
派遣社員とは、様々な人がいる。
私のように何でもやってしまう人。
契約書の文言の項目のみ仕事をする人。
自分の立場を良くするために
他の人を貶める人。
実に様々、三者三様ですわ。
この社長が言っていることが
嘘だとも思わない。
でも、現場は違う。
そして、たとえ、そう思っていたとしても、
派遣会社という会社を運営していたなら
絶対に、自分の「商品」とも言うべき人材を
「賞味期限切れ」
とは言わないだろう。
私も、賞味期限ぎれ前とはいえ、
この社長からしたら、
もう数年で賞味期限が過ぎてしまう。
「不良在庫」になるのか。。。
今、彼の会社にいる24歳の女性達も
いつかは40代になる。
この会社には。40代を迎えたとき、
何のスキルも無ければ、
追い出されるのか。。。
そしてこの社長が言っている言葉に
私は寂しさも感じた。
若い人が全てが全て当てはまらないが、
「経験」は年数でも培われ、それが、歩むべき道筋になる。
場合もある。
会社の営業さんの新人さんは、
宅急便の出し方すらわからなかった。
若ければいい。
年をとってればお荷物。
その考えを払拭するべき時代にきていると感じた。
「若さ」だけで採用すれば、「若い」ままで成長しかねない。
ちゃんと「教育」をする土台が、
今後の企業の課題かもしれない。
広告代理店時代、部長がよく言っていたのが
「うちは”教えてる時間も人もない”」と言っていた。
小さな会社で即戦力を求められ、
何も教えてもらっていないまま、
外に出され、そこで、色々な人の立ち振る舞いを見て、
感じ、そして注意されながら、大人になった。。。
何も出来ない大人になった私。
じっと空を見つめた。
追記:大きなことを言ってみたところで、
派遣会社の担当から連絡がきた。
「こどもさん、どうでした?」
と能天気に言い出すので、
「したい仕事と違いました」と言ってみたものの、
派遣会社の人が、「他に何かあったのですか?」
と聞いてくるので、
「40代を賞味期限切れと言ってました」と言ったら、
嘘かもしれませんが、すっごい、驚かれて
「あの社長、思ったことを正直に言っちゃうからな」
と、彼の中では「正直」と「愚の骨頂」が同列なのね。
社長ならば、
「本音と建前」を使い分けろよ。
そして、お前ももしや、そう思っているのか?
派遣会社の担当さん。。。。
そう思うと、
汚れっちまった悲しみに
なすところもなく日は暮れる……
By:中原 中也。
そんな本当のに日暮れの出来事。
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