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著作:菜摘ひかる
この人の小説にはリアルティがある。
きっとこれがこの人が見た世界のリアルなんだと思うのだ。
だから、ゾッとするのだ。
ただ、この小説には終わりはない。
その人たちの日常を抉るように書いている。
だから怖い。
この小説を読み終えたとき、私にはこの小説の主人公達のように若さも無ければ、売れるものはないという現実に考えさせられた。
心が病んだという理由で
会社を辞め、収入も棄てた。
そんな無職の私は、職安すらも私に助けを差し伸べなかった。
仕事が決まるまで「キャバクラ」で働けるほど若くも無ければ
美しくもない。そして相手に気配りが出来るわけでもない。
と言って「体を売るほど」やっぱり若くも無ければ
テクもない。しかも愛がほしくなってしまう。
まさに不毛。
この小説を読み終えたとき、どこかで聞いたことがある話。
だとデジャブを覚える。
あぁ確か、これはソープ嬢に落ちていく女性の心理だ。
とか。
迷宮に囚われる女性達。
幸せがきっと欲しいのだ。
でも幸せってきっと彼女達が考える平凡なのだろう。
そして一度、陥った迷宮で代用品を探す。
自分を代償にし得ようとした物を。
私は収入を棄てた。その理由はやっぱり体調の事もあったが、
自分に残るものがあまりにも少なかった現実だ。
自分をすり減らして得られた物に
何の価値も無かった。
納得できない仕事は自分を傷つけるだけだ。
そして他人も巻き込むだけなのだ。
彼女達も代用品を見つける為に
日常に一瞬を求めるのだろう。
ここに描かれている女性達が、それぞれの道へと
幸せになる道へと歩んでくれている事だけを願う。
体は売り物ではない。
商品ではない。
かけがえの無い唯一の私物。
いつかは彼女達に
訪れる宴の後の虚しさ。
悲しいほどの静かな終結。
この人達もいつかは私のように若くない事を知り、
売るものが無い。と思うかもしれない。
一度きりの人生、楽しみたいし、
若いうちに売れるものは売っとかないと思うかもしれない。
でも、やっぱり、痛々しい話。
もし友達が体を売ると言ったら、私は全力で
止めるだろう。
殴っても泣いても、何をしても。
私はこの本を読み終えた時
友達に「売れるものが何にもない。若くもないし」と
言った時、「そんなもの売れなくていいの!」と
真面目に怒られた。
その時、あぁそれでいいのかと
思いとどまった。
この本の中に描かれている人は悲しい。
セックス依存症。
買い物依存症。
ホスト依存症。
整形依存症。
でも、これはありふれた日常。
だから悲しい。
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