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TBSはスポーツを食い物にしている−。亀田一家の暴走を許してきたTBSは過日、看板ニュース番組「筑紫哲也NEWS23」で、あえて自己批判ともとれるこんな街頭の声を流した。ボクシング中継やドキュメントを通じた蜜月関係は今後どうなるのか。
内藤−亀田戦の瞬間最高視聴率は関東地区で37.5%(ビデオリサーチ調べ、以下同)をマークした。プロ野球やサッカー人気に陰りが見える中、これほどオイシイ数字はない。
TBSが“金の卵”を見つけたのは2001年だった。大阪のグリーンツダジムに入門したばかりの3兄弟を深夜のドキュメンタリーでいち早く紹介した。
もともとTBSではボクシング中継で高視聴率を獲得してきた歴史がある。協栄ジムの主催試合を1978年から手掛け、元WBA世界Jフライ級チャンピオン・具志堅用高らが国民的人気を集めた。「亀田一家を協栄に紹介したのもTBSと縁のある人物」(関係者)といわれる。
移籍後の05年8月、初めての中継となった興毅の8戦目「ワンミーチョーク・シンワンチャー戦」は深夜枠にもかかわらず10.6%を記録。亀田一家へのVIP待遇が徐々にエスカレートしてゆく。
ゴールデン枠初進出となった昨年3月の「カルロス・ボウチャン戦」では24.8%マーク。そして、同8月には興毅がファン・ランダエタに判定勝ちしたWBA世界ライトフライ級タイトルマッチで、歴代2位の42.4%を記録した。
だが、これをピークに世間の風向きは、エールからブーイングへと転じる。試合開始を延々と延ばし関心を引く放送手法や疑惑の判定は、「各局の社長会見で問題となった」と民放幹部が振り返る。ランダエタ戦でTBSへ寄せられた電話などの抗議は5万5000件に及んだ。
今年の7月には、局内で亀田一家の増長に顔を曇らせる出来事があった。人気バラエティー番組「リンカーン」でお笑い芸人が興毅のモノマネを披露したところ亀田一家が激怒、史郎氏が局に乗り込んだ。
「クレームを超えていた。責任者と局幹部が史郎氏から恫喝まがいの抗議を受けた」と局内の関係者が証言する。翌週の番組で即座に謝罪した。
大毅の反則騒動を受けて、TBSが≪手のひらを返したような番組作り≫(18日付、読売新聞の社説)で批判に転じた裏では、こんなトラブルもあったのだ。
17日の「NEWS23」では、亀田親子の謝罪会見を詳報した後、街頭インタビューを放送。会社員風の男性は「誰が悪いと思うか?」との問いに、「TBSさんでしょう。間違いなく。食い物にしてるからね、スポーツを」とズバリ批判する姿をそのまま流した。
それでも、格闘技ジャーナリストの片岡亮氏はTBSの姿勢が簡単には改まらないとみている。
「TBSは内藤と大毅のどちらが勝とうが、関係なかった。大事なのは視聴率で、今はバッシングをかわしながら様子を見ている。亀田兄弟は協栄を解雇されたとしても視聴率は見込める。あとはスポンサーがどう評価するか。今後の亀田のイメージにかかっている」
公務で北京に出張中の井上弘社長(67)は帰国後の11月1日に予定される定例会見で、どんなビジョンを示すのか。
儲かればいいのよ〜亀田はどうなろうと〜
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