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室町期の「那智参詣曼荼羅」です。境内図・参詣図として信仰の対象として、説明する為に造られていて、参詣曼荼羅と呼ばれて居ます。
那智参詣曼荼羅には、右上には、那智の滝が書かれています。この絵では、滝がご神体である事を示しています。その滝へ至る道筋が細かく書かれています。右側の下には鳥居が書かれていて補陀洛浄土に赴く信仰が描かれています。
約1400年前から始まった物です。神仏習合の考えです。左側には大門坂から那智参詣の道が描かれた居ます。左側には青岸渡寺で、観音様の世界です。それが補陀洛の世界です。
室町時代の個人の所有の物です。国宝級の物と考えます。右側の三重の塔は、現在は五重の塔ですので当時の古いものが描かれています。明治以降まで残されていたそうです。
中央のお寺の本堂では、別当から祈祷を受けている、公家の様子も書かれています。これは大臣
クラスの人が参詣している物です。
拡大図の左の相好襟の人が熊野の別当で、祈祷をしています。傍には山伏の人も拝んでいますが、熊野の先達です。後ろには女性が二人控えています、熊野の比丘尼で、有髪姿です。
熊野の御師(おし)です。参詣してくる人達の宿や食事を提供する人達です。
岩清水八幡宮や住吉大社では御師(おんし)と言います。
御師を頼って参詣に来る人を、檀那(だんな:ダーナと言う梵語)、その間を取り持つのが先達である。御師の妻たちが、熊野比丘尼と言われます。
宣伝の材料として「絵解き」と言う、歌を歌い観音世界を紹介します。「絵解き」で説明すると共に、「唱導」と言う、コマーシャルです。その材料が参詣曼荼羅です。行った事が無い人にその極楽往生がいかに素晴らしいかを説明する物です。
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