特集:さようなら九州発の青い客車

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この特集は九州と本州を結ぶ最後のブルートレイン「富士・はやぶさ」の廃止間近である平成21年3月11日、大分発東京行きに乗車した記録です。


1.旅の序章


2.出発まで


3.大分駅、16時43分発。


4.夕日に照らされた青い車体


5.海を越えて


6.闇の中を走る「富士・はやぶさ」


7.朝日を浴びて


8.終点、東京駅9時57分、そして・・・


9.最後に・・・(はやぶさ・富士 それぞれの終焉)

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私が実家に帰った翌日、熊本では15時57分、大分は16時43分、そして東京からは18時03分に、それぞれの駅で、長い汽笛を鳴らし、多くの人が見つめる中、永遠に帰らぬ旅へと旅立っていった。

その2日後、臨時列車として春が見えてきた日豊路を、昔を思い出したかのように富士は西鹿児島へと駈けて行った。

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終点、東京駅9時57分


荷物の整理をしながら風景を眺める。新幹線が走り去っていった。

東京が近付くと列車の本数が増える。最後の停車駅、横浜を出ると、水色ラインの電車(京浜東北線)と並走する。だが、あちらの車両の客は全く興味がないようだ。

右手に工業地帯を見ながら上京特急富士・はやぶさはたくさんの人々の思い出を乗せてラストスパートを駆け抜ける。

多摩川を渡ると、東京都。いよいよ終点だ。品川を過ぎ、山手線の緑の電車も並走するようになった。浜松町は荷物を持った人で溢れていた。きっとあの中には今朝の飛行機で福岡から東京まで来た人も多いであろう。私も始めて上京したとき、浜松町で富士・はやぶさを見た。

ビルのガラスに青い客車が反射されて見える。まるで「今日も無事に走って来れました」と安堵の表情を見せているかのようだ。

チャイムに続いて最後の車内放送が始まる。
「寝台特急はやぶさ・富士号にご乗車下さいましてありがとうございました。およそ6分で終点東京、東京です。お出口、左側10番乗り場の到着です。お降りの際は足もとにお気をつけください。乗り替えのご案内を・・・・・・」

そして、最後は一呼吸おいてこう結ばれた。
「・・・はやぶさ・富士号、またのご乗車をお待ちいたしましてお別れいたします。終点東京、東京です。」

もう二度と乗ることはできない富士号。私には「またのご乗車」とは、記憶の中の富士号に再び乗車することを意味するのではないかと感じた。

汽笛を鳴らして寝台特急富士・はやぶさ号は終点の東京駅10番ホームに滑り込んだ。その走りは、乗っていた乗客全てが、二度と忘れることができないような、そして、日本の歴史を背負った列車というプライドを掲げ、どの列車にも真似できないような素晴らしい走りであった。


さようなら、「富士・はやぶさ号」


「とうきょ〜う、とうきょ〜う、とうきょ〜う」
15時間半の旅を終え、東京駅10番乗り場に降り立った私は、しばらく車両を眺めた。車掌の心憎い気配りか、車両の方向幕がいろいろと変わっている。「彗星 宮崎」や「はやぶさ 西鹿児島」などがあり、何度見ても飽きなかった。その間に品川へ回送するために機関車が付け替えられるなどの作業が行われ、大きいカメラを首から下げた人が数名、全力疾走でホームを駈けていった。

10時半過ぎ、全ての乗客を降ろした最後の九州発上京夜行列車は、静かに東京駅を去っていった。7時間半後、再び九州へ帰る人々、行く人々を乗せるために・・・・


その後・・・

東京に到着後、時間調整と睡眠を兼ねて中央線で高尾を往復し、秋葉原へ行く。秋葉原を社会科見学した後はANAの機体整備工場を見学し、羽田から宮崎行日本航空1891便で実家のある宮崎へ帰った。ANA機体整備工場見学の記録・及び1891便に関しては、後日、ショートトリップに掲載する予定である。

9.最後に・・・(はやぶさ・富士 それぞれの終焉) へ:http://blogs.yahoo.co.jp/kouyoudai12800/51808183.html

7.朝日を浴びて

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6時過ぎ、チャイムの音で目が覚めた。「皆様、おはようございます。3月12日、列車は定刻で運転しております。次は静岡・・・」続いて朝食の弁当販売の放送があり、富士・はやぶさは本格的な朝を迎えた。

浜名湖を渡る。今日はいい天気になりそうだ。ともかく中央の6号車まで行き、弁当を購入する。乗車記念弁当で海の幸・山の幸が入っており、おいしかった。

時刻は7時。寝台車の中はまだ朝のくつろぎだが、通勤ラッシュの時間になった。小学生が手を振っている。スーツ姿のサラリーマンが車を止めて写真を撮っているのも見えた。

茶畑が見えてくると静岡だと感じる。7時半、静岡。小さくではあるが富士山が見えてきた。私が富士山を見るのは2度目だ。しかも、雪をかぶっている富士山を地上から見るのは初めてである。

富士山を富士に乗って眺めることは最初で最後になるであろう。そう思いながら私もシャッターを切った。

沼津でかつて富士も走った御殿場線を見て、いよいよ伊豆半島の付け根へと進んでいく。全長7000メートル、富士・はやぶさでは一番長い丹那隧道を越えると温泉町の熱海だ。いよいよ旅の終わりも近づいてきた。


8.終点、東京駅9時57分、そして・・・へ:http://blogs.yahoo.co.jp/kouyoudai12800/51808106.html

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下関を発車した後は特別な儀式や追い越し、立席乗車が無くなるので、いよいよ夜汽車らしい雰囲気になる。私も大分で購入した駅弁を食べ、自宅から持ち込んだポテトチップスや乗車前に購入したハム、サイダーなどを飲み食いしながら旅を楽しむことにする。

夜9時を過ぎたころ、再びチャイムに続いて車内放送が流れる。就寝時間の深夜運転に入る旨が伝えられ、車内が暗くなる。

本日の車内はマルス(発券機)ではほぼ満席である。だが、実際には上段の空席が目立つ。きっと切符収集家たちが絡んでいるからだろう。私は切符というものは持って、使ってこそ価値があると考える。にも関わらず、近年はオークションで売るために購入や、記念にと買う人がいる。

今、地球上には64億人の人が住んでいる。その中で残念なことに何人もの子供たちが栄養失調や病気で亡くなっている。私は、乗らないのに切符を買うのであれば、その切符に使うお金をぜひ恵まれない子供たちのために使ってほしいと思う。私たちは切符がなくても生きていける。だが、たった切符1枚分のお金があれば、何百人もの子供たちが救えるのだ。

夜空の上を飛行機が東に飛んでいる。きっとスカイマークであろう。九州の人にとって飛行機は上京する上で必要不可欠な交通手段だ。統計資料によると九州に住む人の90%近くが飛行機を使って上京するという話を聞いたことがある。スカイマークが入ったことによって、自動的に全日空(現:ANA)や日本航空も競争を強いられている。現実、福岡→東京の早朝便でJALやANAは28日前までに予約するとはやぶさの運賃のほぼ半額の1,3100円(サーチャージ・空港使用料込み)である。スカイマークは直前に購入しても、JALやANAの料金の6〜7割である。また、西日本鉄道も天神を午後7時に出発する東京行き夜行バス「はかた号」で対抗している。運賃は1,5000円。しかも夜は完全個室になるカーテンを装備している。飛行機も夜行バスもはやぶさは相手にしていない。やはり九州と本州を結ぶ寝台特急は消えゆく運命にあるのであろう。

だが、消えゆく運命にあるということを仕方ないで済ませていいのだろうか。年末年始やお盆の帰省・Uターンラッシュは最後の手段として使えるであろう。事実、1985年の御巣鷹山の際、新幹線の券が取れず、仕方なしに飛行機に乗り、事故に巻き込まれてしまった人も少なくない。それだけではない。本州ではカシオペアという豪華寝台列車や庶民でも使えるサンライズがある。九州夜行にもそのようなのを走らせるべきではないだろうか?実は寝台列車が一番時間を考えなければ安全なのである。バスも安全に見えるが、1人当たり3時間交代で夜通し走るのだから、リスクは大きい。「富士・はやぶさ」はあと数日でこの路線から姿を消すが、天岩戸のように、いつの日か再び九州夜行が復活する日を夢見たい。

気がつくと尾道だった。尾道は小津安二郎先生の最高傑作『東京物語』の町である。尾道を発車した後の風景から映画の最後のシーンの紀子(原 節子)はどんな気持ちでこの風景を見たのかと考えていた。しまなみ海道の橋の下を列車はくぐる。

岡山を発車すると再び眠りに着いた。


7.朝日を浴びてへ:http://blogs.yahoo.co.jp/kouyoudai12800/51807871.html

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