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7・8月の住宅着工、3割減 耐震偽装で審査厳格化
2007年10月15日00時10分
改正建築基準法が6月に施行されて以降、新築住宅の着工戸数が7、8月の2カ月間で前年に比べて3割以上のかつてない落ち込みを記録している。耐震強度偽装事件を教訓に、建築確認の審査が大幅に厳格化されたためで、マンション建設の遅れや建設資材の出荷減など、景気への影響を懸念する声も出始めた。
グラフ
住宅着工戸数の推移
建築基準法は昨年6月に改正され、今年6月20日に施行された。国土交通省によると、新築住宅の着工戸数は6月が12万1149戸で前年比6%増えたのに対し、7月が8万1714戸で同23.4%減、8月が6万3076戸で同43.3%減。8月の下げ幅は過去最大という。
改正は建築確認審査の厳格化を図ったもので、従来の自治体や民間検査機関による審査に、新設の「構造計算適合性判定機関」を加えた2段階のチェック▽審査期間の最大70日までの延長▽3階建て以上の共同住宅への中間検査の義務づけ――などが柱となっている。
新制度移行直後は、審査基準の詳細が現場担当者に浸透していないことから申請の見合わせが相次いだ上、過度に厳しいチェックで「不適合」の判断を繰り返した検査機関もあったとみられ、7月の建築確認件数は前年比39.3%減の3万6355件だった。
確認申請のペースが回復してきたとみられる現在も「新制度になってまだ一件も建築確認が下りていない」(大手マンションディベロッパー)ケースもある。
別のディベロッパーの担当者は「着工計画に遅れが出ると、建設機材のレンタル料や金利負担が増す。最終的には販売価格に転嫁せざるを得なくなる」と話す。
社団法人セメント協会(東京都中央区)加盟18社では、セメントの国内出荷量が8月は前年比で6.3%減るなど、建設資材の需要にも影響は広がっている。
朝日より転載
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