|
第4章 カウンセラーの人間性
1.自己理解 ⅱ
この3つの分野の関係を次のエピソードで考えてみましょう。
Episode 1 カウンセラー自身が抱える未解決の問題による影響
カウンセラーのAさんは、最近、夫婦関係で中年の危機を経験しています。
結婚して20年になりますが、夫との関係は破綻寸前です。
原因は夫の家族との関係です。
夫の両親との関係が悪いことです。
最近は夫の言動にも嫌悪を感じ始めました。
Aさんは、今まで、カップルや夫婦関係の相談に対しては、冷静に判断できたのですが、自分の夫との関係が悪くなり始めてから、クライエントの夫婦関係の相談を聞くと、冷静ではいられません。
特に、夫からひどい仕打ちをされた妻がクライエントの場合、その夫は、自分の夫とはまったく違う人格と頭では分かっているのですが、強い怒りの感情を感じるようになりました。
Episode 2 自己の弱点による影響
カウンセラーのBさんは、適切に自己主張することが苦手です。
父親は権威主義な人で、Bさんの気持ちを無視して、一方的に意思を押し付けました。
大人になってから、父は営業を薦めましたが、父親に対する反抗心もあり、それを押し切り人間関係を扱う職業を選びました。
それ以来、父親とBさんの関係は冷え切ってしまいました。
Bさんは、何とかして父親との関係を修復したいと望んでいます。
カウンセラーBさんのクライエントは、中学2年生のC君です。
C君は、典型的な燃え尽きタイプの不登校生でした。
父親や教師から叱られるのを極度に恐れ、睡眠時間を割いてでも期限までに宿題をしました。
ところが、風邪を拗(こじ)らせてしまい、学校を1週間も休んでしまいました。
それを機会に不登校になってしまったのでした。
カウンセラーのBさんは、C君のことがとても他人事のように思えません。
いけないと分かっていても、C君の親を責めてしまうのです。
次回は
1.自己理解 ⅲ
|
全体表示
[ リスト ]




