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  平野 國臣
 
 
 妻とだに
 契りおかずばかくばかり
 逢はざる妹は
 しのびざらまし
 
 
 
  エッセイ   (正津  勉)
 
   わが胸の 燃ゆる思いに くらぶれば
            煙はうすし 桜島山
 
  ここに掲出の一首であまりにも有名な平野國臣は、維新の志士たちの中に
 あって、その詩情『朝廷への忠誠心』第一等の人なりと謳われた丈夫中の丈夫
 であった。
 
  文久3年生野(兵庫)に兵を挙げて敗れるが、その前年、國臣は九州諸藩に
 呼びかけ勤皇運動を起こそうとするが、投獄される。
 
  國臣は、ひとや (獄舎) に老母のなげきを想い、淋しさを訴え、泣く。。。
 泣きに泣くなかで意中の女、神官の娘 お棹(さお)を忍んでの歌が冒頭の
 一首である。
 
  文久4年京都で慙死となるが、斬首の時、お棹の名を発していた。
 
 
 
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      福岡県 平野神社
 
 
 
     (株) 作品社 ≪ 日本の恋歌 ≫ より

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