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8月23日(月)長野県松本文化会館 久々にサイトウキネンフェスティバルに伺いました。
会場に到着すると、地方であるのに会場に訪れる観客がいだくボルテージが「期待感から生まれるワクワク度」を感じずにはいられない。それも当然のこと。日本中、いや、世界中のクラシックファンが集まってくるのだから無理もない。世界のマエストロ「OZAWA」さんが自ら指名してこの日1日の為に棒を振る若き指揮者「山田和樹」の大抜擢という、誰にとってもプレッシャーであるのは間違いないし、何より楽しみにしていたと思う。
開場は18時と聞いていたのだが、到着後ロビー開場の状態で、多くのお客様は扉前での待機となった。
これも仕方ないだろう、この日は下野さん征爾さんによる午前・午後二回を子供の為のコンサートも開催され、そのあとにリハーサルを行うというスケジュール。しかし、このフェスティバルの粋なところは、流石!企業スポンサーからの「ワインサービス」という素晴らしい提供によって一段と高なる気持ちが一瞬の安らぎを与え緊張感を和げたのが嬉しい。
プログラムは2000円とちょいと高めだが、月刊誌「音楽の友」と同じくらいの厚さと改めて見るだけでもにっこりしてしまうほど豪華なオケメンバーの顔ぶや、このフェスティバル19回の歴史を感じることができる冊子になっている。松本駅を降りて思うが、市民全体でこのフェスティバルを盛り上げサポートされているからこそ安定しているフェスティバルを支える努力には、いち、聴衆として感謝をしたい。
いよいよ、始まる。本日はベートーヴェンプログラム!
前半にはピアノ協奏曲第4番 のピアニストはフェスティバル二回目の出演となる小菅優が登場。
さすが彼女の繊細さが際立つベートーヴェン。それをサポートするオケと山田和樹氏。
豪華メンバー揃いであるからこそ一人一人が重なり合う音を見事に調和させ「美的」を作り上げる。
ホールの音響もあるが、もう少し残響も欲しいものだが、厳かさの中にかいま見える美しさが堪らない。
一方、後半の交響曲7番では一変する。山田和樹氏の得意とするベートヴェンであっても、「どう作るのだろう」と誰もが息を飲む瞬間放たれた。私にとっては彼のベト7を聞くのは3度目だがいつも驚愕だ。
特に今回は想定される重みに洗練されたアンサンブルが加わるのだからそれが凄まじい!!
しかし、どっしりと構えた厚みと遅めのテンポが深みを上昇させる。一挙手置いた「kazuki」イズムを情景させながら一つ一つ丁寧に音が置かれていく。
オーケストラ一人一人が言わずと知れたスペシャリストだからこそ、そこから生まれる一体化されたこの上ない上質なアンサンブルを生み出していた。
4楽章では圧倒的な集中力の中、全身でぶつかるヤマカズに答え、一糸乱れずそれに答えるオーケストラ。当夜は私にとっても会場に駆け付けた方も新しい1ページを目撃してしまったに違いない。
「ブラボー」の嵐。これが答えなのだろう。
終演後、楽屋口で待ち受け中、征爾さんが帰られましたが、是非とも後半の2プログラムを少しでも元気な姿で指揮台に立ってほしいと願うばかりでした。今年の松本は暑すぎる。もちろん応援しに幻想聞きに参ります。
写真:長野松本文化会館正面玄関より
写真記事:8月24日信濃毎日新聞朝刊より
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