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11月5日(金)フィリアホール
今年もあと二カ月をきってしまった。毎年楽しみにしている横浜シンフォニエッタのコンサート。
メンバーの顔立ちも大人っぽく以前の学生オーケストラより落ち着き、益々磨きが増しており全てに斬新で、引き込まれる姿にはいつも感動するのだ。
これもすでに12年もの間横浜シンフォニエッタ(前TOMATOフィル)を暖めてきたマエストロ和樹氏とそれを支える方々の力であろう。今年は横浜及び世界での活躍により横浜市より第59回横浜文化賞での文化・芸術奨励賞を受賞するなど華やかしい指揮者山田和樹氏。
今年はスイスロマンド管弦楽団でヴァイオリンのヴァディム・レーピン氏とラロの交響曲で共演し、ラジオフランスでも放送される。8月には小沢征爾氏からの依頼によりサイトウキンオーケストラでベートーヴェンの交響曲第7番を演奏。NHK交響楽団副指揮者にも就任。
来年2月にはベルリン放送交響楽団をベルリンで 3月にBBC交響楽団をロンドンでのデビューが予定されており、また2012年度よりスイス・ロマンド管弦楽団に1918年創設以来初のポストである首席客演指揮者に就任予定である。まさに今、目が離せない指揮者の一人である。
そんな彼が率いる横浜シンフォニエッタでは毎回演奏前のひとときプレトークでは普段聞くことのできないトークが展開するのも楽しみの一つ。
今回は平日ということもあり開演時間は19:20よりという東京からのお客様を考えての嬉しいスタートとなったものの、終演はアンコールなしで21:40!!?ちょっとやりすぎたかな?
本プログラムの前にバッハのG線上のアリアを8月に亡くなられた横浜シンフォニエッタでも活躍していたヴァイオリニストの為に捧げられた。
藤倉大 シークレット・フォレスト・フォー・アンサンブル
ステージ上は弦楽のみで木・金管のメンバーは全て客席からというもの。それも、1階2階とバラバラと配置されている。この段階でただならぬムードが。作曲家が表現しようとする、「さま」を身近に接し、一番近くに配置されたバースンからはブレスが呼吸とともにそこへ歩いていく「人」が表現され、全てが楽器に囲まれ立体化された空間が一つの森を創りあげていた。音響による3D効果が。。。。楽しめるものだった。
エマニュエル セジョルネ マリンバと弦楽合奏のための協奏曲
マリンバは出田りあ氏。普段あまりマリンバの協奏曲というもを目にしない。これがまた絶品。
もう少し現代曲のような不鮮明な旋律と思いきや、素晴らしい旋律美と麗しいマリンバの響き。
彼女からの優雅な人間身から放出される音にうっとりするほどの弦楽合奏と引けをとらないほどの柔らかさが聴きどころだった。映画の一場面でも見ているかのような情景でモリコーネの名曲にも匹敵するのではないだろうか?またマリンバの特徴も生かされる技巧的なところも満載な踊りが弾けた。
F・P・シューベルト 交響曲第8番「ザ・グレイト」
この曲にはあえて言葉がいらない。それほど中身も濃いのだがそれだけ、全身全霊でオケがこれほどまでに向き合い1時間近くの名曲を創り上げるのだから。魂のメロディは繰り広げられた!以前より断然弦楽の音色が向上し、一段と深く重い反面、管楽器の音のバラつきが目立ち今までのような連動的な統率感が失われていたようにも感じる。とはいえ流石ここはマエストロ素晴らしい構築された<グレイト>が展開されたのが印象的だった。
いつもこのオーケストラに伺う時はあまり前の方で聴くことがなかったのだが、今回は事務局長の計らいのお陰で堪能できたことを感謝いたします。改めてこのオーケストラとマエストロを応援致します。
オーケストラを経営する事はやはり苦しい事情プログラム300円はフルカラー満載じゃ仕方ないか?
東京公演を賛同いただける企業と共に提案できる日を楽しみにこのクラシック界をリードして欲しいと思う気持ちで会場をあとにいたしました。
来年の演奏会は2011年8月11日(木)だそうです。もちろんフィリアホールです。
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