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3月18日(日)15時 オーチャードホール 来週には桜祭りがあるというのに雨が降って一段と寒い東京。春はまだこないのか?最近東京フィルばかりだが、こうなると他のオケも聞きたくなるのだが、ネットで海外オケなど見ていると確かに耳もこえる一方、確かに日本のオケの品質は素晴らしいとうなづくのだ。
さて、今日は我らのマエストロヤマカズです。それも、ベルリオーズのシンフォニーファンタスティックだ。2009年ブザンソン国際コンクールで決勝での課題曲、自然のままの表現そしてベルリオーズの世界を繰り広げた一幕は小澤征爾氏の心をも動かせ、サイトウキネンにも招待されることにもなる事は語り継がれているが、果たしてまた今日拝めるのだろうか?と息を飲み込むような会場の雰囲気だったように思えた。
本日のプログラムは
伊福部昭:交響譚詩
ラヴェル:ピアノ協奏曲
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ベルリオーズ:幻想交響曲
ピアノ:小山実稚恵
指揮:山田和樹
東京フィルハーモニー交響楽団
実は今日の席は発売と同時に良い席(1階席7列)を購入してにんまりとしていたのだが、オーチャードホールはいつも間違ってチケットを購入してしまう。オケ公演になる前列5列分は舞台として設置されてしまうのだ。また、俺としたことが。。。。。。結局前から2列目か・・・・・・・・・・。とほほ。でも良く考えてみる、この曲だからこそ、マエストロやコンマスの三浦さんの表情がよく観察できると思い、まあ、良しとしようという感じだった。だが、音響のバランスは完璧とは言えないのだが、前回のエッティンガーの時よりは、オケの位置が後ろだったのでそれがまた吉とでたのだろうか。
前半 伊福部氏といえば、ゴジラや座頭市など映画音楽でも有名だが、旋律は日本的な内容を音楽に盛り込むのが重視されているようで、なんとも昭和チックな音色と共に情緒豊かに会場にも風情ある「サクラ」が咲いたようなニュアンスにも感じた。マエストロも以前言っていたがあまり取り上げられないプログラムを名曲と共に紹介することをやっていきたいという事を思い出したが日本人だからこそ、その美意識は伝えられるような気もした。
そして2曲目からは、西欧、フランスの美意識との対抗となる。ラヴェルのピアノコンチェルトではさすが、実力派ピアニストの登場で、堂々たる演奏であたかもキャンバスに1粒ずつ描かれて行くかのようなタッチで置かれていく。こうなると、演奏ではなくこの曲の美しさが光ってしまうのだが、なんといっても2楽章から始まるピアノのソロの美しさについホロっときてしまうのだ。美術館でもいって、目の前にある絵画を前に笑みを浮かべながら鑑賞しているかのようにその時だけ時間がゆっくり流れているような感覚になるのだ。うーん凄い引き込まれ方なのだ。
こうして、休憩。日曜日のマチネ公演ならではの雰囲気で、ロビーも緩やかで、そして気分良くアルコールを飲まれる方も多かったように感じた。誰かの会話が聞こえてきたが、生ハムのオードブルが置いてあり、「あれはタダで配ってるの?」なんていう声が聞こえ良く見ると、その場所には値段が書かれておらず、少し離れた上に値段が書いてあるのを見て、そんなはずないやろーと苦笑してしまった。私と言えばコーヒーを飲み幻想に対して万全な体調に整ったのである。
さ〜〜〜。幻想だ。。。。。緊迫感の中から、怪しげなで悲しげな音が鳴り出す。特に1楽章はコンクールの画像が妙に頭から離れない。ぶっちゃけ言えば変態チックいや、でも自分を失わず、でもオケともにどう対向するかのだ。かのバーンスタインも、「史上初のサイケデリックな交響曲」というほど、幻想的、幻覚的な部分が多く点在し描写されているのだから。さて、結果的に1楽章はコンクール時ほど、狂気にはならず冷静さを持ちつつこの交響曲の構成を仕上げていた。2楽章の頭は得意な舞踏会なのだが、内から出るあの表現を十分に保たせつつ躍らせると楽しいのだが、今分に低音弦楽器が目の前にあるにもかかわらず響いて来なかった。
3楽章も、どうものんべんだらり、テンポが遅めに取られテヌート気味でアクセントがない為に大事なメロディが緊迫感を消失してしまい、途中で飽きてしまった。
終演後にマエストロとも話したが今回はこの曲4回目だとか、ん?初めが1999年の藝大学祭。その次にコンクール時、そして2011年のパリ管、そして4度目が今日ということなのだろうか。その割に暗譜で指揮していたのにもこの曲を熟知しているからであろうか。しかし、驚いたのは4楽章からは遂にスイッチが入ってしまったのだから、やはり凄い。終楽章はまさに、豹変、いや、「再び狂気」と共に、珍しくあの怒涛のフィナーレを迎えることになるこれ圧巻。やはり恐るべしファンタスティック!!!!!
東京フィルもテンポ速い最後も崩れることなく、この近くで見ていた私は彼の表情が見えるところで「キター!」とニンマリしながら、あの豪快でアグレッシブな最後を迎えたのだ。確かにまだ課題もあると思うが、まだ4回目、次は9月に大阪フィルと、そして来年には4月にはイギリス、フィルハーモニア管弦楽団ともこの演奏が聴けるようなので、まだまだ楽しみである。。。。
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