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今日はこの1枚!! ↑
スメタナ:連作交響詩『わが祖国』全曲
ラファエル・クーベリック(指揮)チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
1991年11月2日、サントリーホール(NHK収録)
これは忘れもしない貴重なライブ。
まずはクーベリックが前年の“プラハの春”音楽祭に出演し42年ぶりに祖国に帰ってチェコ・フィルを指揮しそのメンバーと共に最後の来日を果たした事。
そして15年前僕は大学2年生時に溜池(赤坂)にあるサントリーホールで「レセプショニスト」※としてアルバイトをしていた時、前半会場内でお仕事をさせていただいたときの事。
以上2つが重なり、多くの意味でも大切な体験だったので昨年のCD発売と共に購入をしていた1枚である。
この曲は全曲で第6曲からの構成になっており、単品曲でも有名な「モルダウ」が第2曲目に入っていて大変よくご存知の方もいるでしょう。ただ、全曲で70分を超える大曲でもあるので是非全曲を通して、「チェコ」という国がうかがえる曲であり、力強い民族と文化が現れているのでじっくり聴いていただきたい。
さて、ラファエル・クーベリックが来日報道され、チケットはあっというまに完売であったとか。
そんなことを知ってか知らずか運よくもお仕事で前半3曲向かって左側LA側の担当でバタバタとお客様のご案内をさせていただいてました。始まる寸前まではお客様のご案内でかなり忙しいのですがマエストロが入って落ち着くと扉のすぐ横の椅子に座ってお客様への穏便な対応をするのである。
当然満席。なんともいえないお客様から放出される「緊張感」が鮮明に蘇る。
第1曲「高い城(ヴィシェフラド」駆けつけたお客様も息をのみながら静まり、ハープの音が弾かれ始まった。チェコ・フィルも高い技術と「おかえりマエストロ」と称えんばかりの名演奏と熱気に溢れ会場ごと包まれるのである。そんな幸せに包まれながらも「仕事」をさせていたきながら場にいるという感動を胸に「なにも起きないで」と目を配らせながらも曲は進んでいく。
第2曲『モルダウ(ヴルタヴァ)』 もクーベリックの祖国への熱い思いが、太く幅広い川の流れのように音楽高揚させ感じさせてくれて演奏。
第3曲『シャールカ』 鬼気迫るほどの激しさが備わった凄まじいもので、最後の追い込みなどまさに圧巻。とここで拍手!
実はここで休憩なのだ。拍手と同時に改めて我にかえり再び燕尾服を着た私は立たなければならないのだ。お客様が禁止されている写真撮影をされるため発見し注意しなければならないのだ。
このときこそ「結構いやな仕事」だなと感じた。感動しているお客様がいてもフラッシュに気付いたらステージ上に演奏家がいても敏速に注意しに伺わなければならないのだ。ある意味見苦しい格好でお客様の気持ちを憤慨させてしまいかねない。
しかしそんなことはお構いなしとばかりフラッシュの嵐。まあ、休憩だしと考えつつも、周りにある扉をオープンさせなければいけないのだ。
まだまだ緊張感に溢れる様子が継続される中、休憩後後半も始まる。
しかし後半はセクションシフトでは後ろPブロックのそれも外を担当。前半入れたのである意味しぶしぶではあったがいつなんどき救急のお客様がでてくるとも限らないのでそれに備えるのだ。気に留めながらも耳はスピーカーから流れる中の音!
あっというまに後半3曲も順調に進みフィナーレ!!さすがチェコフィルの輝かしいブラスと共に調和する弦楽器が気持ちも高鳴らせる。改めて第1曲のテーマが壮大な金管楽器とともに6周年のサントリーホールに鳴り響く。最後の一音と共にブラボーの嵐!!これがクーベリックにとって最後の来日ステージだとなるとは。
是非この1枚を!!
他に同じくクーベリックで ↓
ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団
1984年5月3、4日録音
ORFEO C115 841A(現行CD=輸入盤1枚物)
これはチェコフィルのライブ録音より落ち着きもありつつ全体へのアプローチが完璧に感じる。
若さ故のバランスさが絶妙。じつはバランス的にはこちらがお薦めかな?
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