鍼灸の博物学

旧ブログ名-アメリカ生活とDuke大学、そして鍼の研究-から再出発です!

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医療文化史サロン展

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11月3日の文化の日、母親が曰く、
「おととい、お茶の手伝いで呼ばれたイベントに、『医心方』とかの展示があったけど・・・。」
「今日までやっているんだけど、興味あるんじゃないの?」

・・・・(私)「何それ? そんなイベントに、『医心方』がでるわけないでしょう。」

母「京都の医学関係の展示を沢山しているけど。」、「半井さんという方に説明してもらったよ。」

私「・・・そんなこと、あるわけないでしょう。」

母「・・・・」、「なんで、あるわけないのよ・・・。」

私「まあ、よう判らんけど、とりあえず行ってみようか・・・。」

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疑心暗鬼な中、母親にその展示会に連れて行ってもらいました。

場所は、京都御苑の蛤御門の前に位置する護王神社でした。

この神社は、桓武天皇の命を受けて、平安京の建設を指揮した和気清麻呂を始め、
和気氏を奉った神社として有名です。そして、和気清麻呂の息子、和気広世は医者となり、
日本最初の私立大学に当たる「弘文院」を設立し、記録上、日本で最初の医学講義をここで行いました。
以降、和気氏は平安時代の医家として名門の家系となりました。

そのため、私・・・「護王神社で、医学展示会とは・・・なかなかシャレているやん。」


そして、到着。


写真のような、ちっちゃなチラシが神社の入り口に張ってあるのみでした。

展示会の名前は、『医療文化史サロン展 -医心方と源氏物語-』。。。なんのこっちゃ。

神社の会館でほそぼそと開催されている、知名度のない展示会です・・・まだ、ナメています。


・・・が、入ってびっくり!


なんで、これがあるの?。 こんなものがあるの! え、え、え、えー!!! 

そして、展示に見入っていると。

上品なご夫人が、声を掛けてくれました。

この展示会の世話人である、半井(なからい)さんでした。

まさか、半井さんに出会えるとは思いがけなかったため、私の心は動揺しました。

母親に感謝です。

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私が動揺した理由を説明しましょう。


前に記載したように、和気氏は平安時代の医家の名門でした。

もう一つ、別に医家として名門の家系がありました。
日本に現存する最古の医学書である『医心方』を編纂した、丹波康頼を始祖とする丹波氏の家系です。

和気氏と丹波氏、医家の2大巨頭でした。

この名家である和気氏と丹波氏が室町時代に、姻戚関係となって生まれたのが、
半井家とされています。

そのため、後に朝廷より、両家の流れにある半井家に、『医心方』が下賜されました。


私のお会いした半井さんは、国宝『半井家 医心方』を代々所蔵されていた方だったのです。

『半井家 医心方』は現在、文化庁に寄贈されて、東京国立博物館に所蔵されています。


『半井家 医心方』の半井さんにお会いできたのですから、驚き、動揺したわけです。


そして、医療文化史サロン展、『医心方』自体の展示は当然無いながらも、関連する資料を
網羅して展示していました。その資料は、現代の書籍や、研究論文であり、手にとって
見ることができました。また、『医心方の本邦初訳を行った槇佐知子氏の著作も網羅しているため、
非常良い勉強ができ、時間を忘れて資料に見入ってしまいました。

仏教と医療の関わりに関する展示もありました。
医聖堂の碑の拓本や、四天王寺の法主による書、仏師・故西村公朝師の書など。

その他、京都の医学史の貢献者・故杉立義一氏の書、宗田 一氏の書、
高島文一氏の書など、半井さんの人脈による、現代の医学史貢献者達の言葉が溢れた展示会です。

見る人が見れば、ものすごい展示会なのです。恐るべし京都という感じです。

ここにあげた人物の名前を、ネット検索していただければ、判っていただけるはずです。


今年で18回目との事ですが、知名度が無く、マイナーな展示会であるのがもったいなさすぎる内容です。

半井さんは20回までは行うとのことですが、それ以降は、後継者がいないため、
このサロンの運営はどうなるか判らないとの事でした。

毎年、11月1日から3日までの3日間だけの展示会です。

半井さんは、『医心方』に縁ある以上、医療文化に取り組まれるという、非常に強い情熱を感じました。

私もできることがあるようなら、お手伝いさせていただきたく申し入れたところ、
喜んでいただけました。来年の展示会が楽しみです。

平成23年11月1日から3日まで、護王神社で開催の『医療文化史サロン展』、医学史に興味のある方は
今からブックマークをしておいてくださいね。

閉じる コメント(6)

驚きの連続です。いろんな事が・・。

2010/11/8(月) 午前 6:51 [ - ]

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こんにちは。素晴らしい展示ですね。
見てみたいと思いました。関東なのでなかなかかなわないですが・・・。
素晴らしい情報ありがとうございました。

2010/11/8(月) 午前 10:20 [ lhm*l ]

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琴鈴さん、こんばんは。
なんか、いろいろありすぎて驚きの毎日です。
自分でも不思議なんですよね。

2010/11/8(月) 午後 9:49 [ いまけん ]

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lhm*l さん、コメントありがとうございます。
関東からは、ちょっと遠いいですよね〜。
機会があれば、是非にです!
今後ともよろしくお願いいたします。

2010/11/8(月) 午後 9:50 [ いまけん ]

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素晴らしい出会いは、いまけんさんの日頃の行いがいいからですよ! きっと・・・
来年の展示会がたのしみです。
因みに、私も半井千絵さんのファンです。
上品で素敵な方ですよね。
以前、お名前の由来をTVでお話されていました。

2010/12/15(水) 午後 2:25 [ のぞみ ]

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のぞみさん、こんにちは。

本当に素晴らしい出会いに、感謝なのです。

このブログも多くの方々との出会いのきっかけになっています。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

2010/12/15(水) 午後 2:51 [ いまけん ]


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