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いいよいいよ、この映画
2時間半もあるのにぜんぜん眠くない。
息もつかさぬ展開、ではないにもかかわらず。
この長さ必然
たんたんと日常を描きながら
いくつも心にひっかかりを残すんだな
とある田舎町
タイに憧れる土方
女房はキャバ嬢あがりのエステしシャン
タイに長く暮らし
日本に戻ってきた不思議な雰囲気の男
日本に稼ぎにやってきたブラジル人家族たち
ブラジル人ラッパーとその恋人
タイ人ホステス
ブラジル人娼婦
土方のバイトをする日本人のラッパー
東京から戻ってきた彼の昔のオンナ
ひきこもりの彼の弟
といっても群像劇ではない。
紡ぎだされるふたりの男の物語
そこにタイ、ブラジルがからむ
ふたりのいわば主人公は
土方仕事、という一点でしかつながっていない
しかしその並走する物語が最後までけっしてばらばらにならずに
る場所へと観客を連れて行く、あるいは
どこにも、連れて行ってくれない
ヒップホップをしても日常からの逃走は叶わない
憧憬は実現しないからこそ憧れであり
それを知る者たちの苦い郷愁
憧れにすがる男たちは絶望へとつき走るしかなかった
リアル
主人公が抜けだそうとして抜けだせない現実のそのありようと
彼らの心の揺れ
それらがなんの作り物らしさもなくリアルに描かれていて
そのリアルさがつらく突き刺さる
いつまでも、映画のさまざまな場面が心に残ったまま
ふとしたきっかけでよみがえって来る
がつーんとやられたという感じではけっしてない
けれどこの心に残る感はいったいなんだろう
近年見た映画の中ではダントツにいい
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