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こんなにも早く亡くなられてしまうとは思っていませんでした。
井上ひさし先生がお亡くなりになられたことを知って、
すぐに万年筆専門店金ペン堂のご主人に電話を入れました。
井上作品は、金ペン堂の古矢さんが調整した万年筆でうみだされてきたのです。
声にならない声で訃報を伝えると、金ペン堂の古矢さんは黙ったままでした。
井上ひさし先生にお力を借りて『金ペン堂物語』を書きまとめたいと思っていました。
「いい企画ですね」とお褒めいただき、
万年筆と電子筆(ワープロやパソコン)とを比較対照しながら書いたら面白い、と
大作家はヒントまで与えてくださっていたのだった。
幻の企画になってしまった。
いまは正直言って、ブログで何も書く気になれないでいます。
井上ひさし先生から頂戴したお手紙を1通1通読み返すと涙があふれ出てきます。
生きる気力を失くしかけて旅に出たとき、
司馬遼太郎記念館に辿り着き、記念館のカフェから井上ひさし先生に手紙を書いたのだった。
心がなかなかふっきれずに、長崎までたどり着いた時に、実家の母から電話がかかってきた。
「井上ひさし先生から葉書がきています。いいかげん、一度、帰ってきなさい」
帰宅してみると、ひょっこりひょうたん島の切手を貼ったひょっこりひょうたん島の絵葉書が届いていた。
短いけれど、やさしさにあふれたメッセージが書いてあった。
お葉書
ありがとう。
思いつめては
いけません。
読んで考えて書いてを
くりかえすしか
道はありません。
井上ひさし
「読んで考えて書いて」の箇所には下線まで引いてあった。
下線まで引かれた手紙を頂戴するのは、後にも先にも、これが最初で最後だった。
昨年末、金ペン堂の古矢さんがお見舞いにうかがった際に、
「あわてずに、自分のペースで書くようにお伝えください」
と井上ひさし先生が私宛にメッセージを送って下さったことを思い出した。
贈られた言葉の数々。そこには直伝の教えがあふれている。
上記の言葉をかみしめて、先生の後をたどっていくしかない。
お約束していた、
石原都子さんの詩集「せめて 青い花のために」におさめられた珠玉の作品のご紹介ですが、
今週はお休みします。
ごめんなさい。
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合掌。
クーゲルさんのブログから、いくつかの言葉を、
私のノートにも書き記されています。
2010/4/11(日) 午後 9:38 [ watarow ]
素晴らしい葉書のご紹介ありがとうございます。お亡くなりになって観ると鳥肌です。よろしくお願いします。
2010/4/12(月) 午後 2:40
井上ひさしさんの言葉頂戴します。
読んで考えて…動く!
これを私の言葉にしたいと思います。
「金ペン堂物語」書いてください。
2010/4/13(火) 午後 6:39 [ 原稿用紙一枚 ]
思いの深いお葉書ですね。
そうですよ! 是非書いて下さい。
金ペン堂さんの万年筆で書かれた、井上ひさしさんの今回のような葉書や直筆・・・そして、
多くの金ペン堂ファンの直筆のページも沢山あると嬉しいです。
そんな万年筆の本があると嬉しいな。
活字も良いけど、万年筆で書かれた筆跡で作られた本があると楽しいなと思います・・。(そういうのは不可能でしょうか)
井上ひさしさんの直筆は暖かみがあって良いですね。
まさしく『字は体を表す』ですね。
実はkugel_149さんの文字、とても好きなんです!
(私の家族は全員、kugel_149さんの文字のファンです。)
だから『万年筆で書かれた万年筆屋さんの本』を作って欲しいです。
2010/4/14(水) 午後 10:45 [ - ]