軍事評論家熊谷直の社会評論

アジアを中心にした社会・軍事の情勢やニュースの分析

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ロシアのプーチン政権がふたたび軍備を強化しつつある。ソ連の体制崩壊後、財政難のためにウラジオストックの艦隊はほとんど力を失い赤さびた廃艦がごろごろしていたが、少しずつ艦隊を立て直しているようである。東西冷戦終了後に最盛期の三分の一ぐらいに減少していたロシアの日本列島領空侵犯機も、少しずつ増加気味のようである。これは石油や天然ガスの輸出が好調で、財政に余裕が出てきたからであろう。ロシアは原子力艦の廃艦処理ができずに日本海を放射性物質で汚染してきたが、この状況も改善されるとありがたいのであるが、どうであろうか。
 ロシア経済の好転はウラジオストックへの日本車の輸出状況にも表れている。最近は中古車ではなく、新車が主になってきているという。そのように生活水準が上がると一般的には他国への侵攻意欲が小さくなるのだが、軍備を強化している状況からみると、日本は警戒を緩めるわけには行かない。アメリカのように自国の防衛の名目で他国の行動を力で抑制し、いっぽうでその国への輸出を増やし経済的に侵奪を図る国もあるからだ。アメリカに限らず先進国といわれる国の過去は多かれ少なかれそれに似ている。特にロシアには、18世紀以来、シベリア、樺太、さらに中国東北部、朝鮮半島と勢力圏を広げる行動をしてきた過去があり、ソ連時代の膨張主義を考えると、ふたたび東洋で日本の権益を侵す行動にでる恐れがあることは否定できない。北方4島をいつかは返してくれるという幻想はもたないほうがよかろう。それを餌にされて、気が付いたときには日本周辺の海洋資源を持っていかれる事態になっていたということになりかねない。日本が自虐的な侵略史観にとらわれていると、それも利用される。戦後の長い間の状況がそうであった。どこの国でも国益、経済的な利益のために行動するのであり、日本国民が日本の過去だけにとらわれていてはなるまい。
 海洋資源の保護については、日本では省庁別の縦割り行政になっており、これまで統一された計画を持たなかった。この春、ようやく海洋基本法が定められ内閣に置かれた海洋政策本部が全体の計画と調整にあたることになった。しかし機能を発揮できるかどうかはこれからのことである。魚も鉱物資源も物資の輸送路としての利用も、さらにその保護のための防衛や海上取締りの施策もと、計画、調整すべきことは多い。
 ロシアだけでなく中国も太平洋に乗り出しており、ロシアや中国の軍備に対抗しながら、海洋における日本の権益を損なわないようにすることは容易ではない。国民がもう少し関心をもたねばなるまい。

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2007/8/19(日) 午後 10:21 [ mor*i*_gu_g*_oi*ii ]


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