軍事評論家熊谷直の社会評論

アジアを中心にした社会・軍事の情勢やニュースの分析

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 ミャンマーのデモがついに流血騒ぎになってしまった。しかし仏教徒が九割を占める土地であるせいか、イスラム地域のような徹底した流血やテロ騒ぎにならないところに特徴がある。しかしこの国は1948年にアウン・サン将軍やネ・ウィン将軍など独立派の闘士の活躍の末にビルマ連邦としてイギリスからの独立をはたしたときから、政治的な不安定が続いてきた。ネ・ウィンの社会主義を旗印にした一党支配、1988年の軍によるクーデター以来の軍政権の時代にも経済的な発展があまりみられない。いっぽうで北部の少数民族であるカレン族は、独立を要求して常に騒乱を惹き起こしてきた。
 日本は前大戦時にイギリスをこの土地から追い払い、アウン・サンたちを擁立して独立に向かわせたが、かれらを利用したといえる傾向が強く、最後には彼らの反発を買っていた。そのなかで日本軍は、ミャンマーから山脈を越えて西のインドに進撃するためのインパール作戦を決行したが、輸送手段がないために補給が続かずに失敗した。その補給のために捕虜や現地人を使って密林の中に敷設した泰緬鉄道がいくらか役にたちはしたが、十分とはいえなかった。この鉄道はタイのバンコクとビルマ(現ミャンマー)を結ぶものであり、現在もタイ側は使われている。そのような経緯もあり、現地人の日本人に対する感情には複雑なものがあったが、日本はこれまで、教育、医療などの援助を細々と続けてきているだけである。
 ミャンマーの仏教は日本のものとやや異質の小乗仏教であり、葬式仏教徒の日本人は、宗教的にはかれらに、いくらかの親近感があるという程度を出ないであろう。日本政府は米国との関係もあり、非民主的な軍事政権反対という立場をとってきたが、実質的には何も行動していない。これも国民の立場からすれば、遠い国のできごとという程度の関心の表れではないか。関心があるのは、デモを取材していた日本人が流弾で亡くなったことやアウン・サン将軍の娘の反政府指導者スー・チー女史の軟禁だけであろう。
 しかし最近ここにも資源獲得のための中国の影が見えている。もちろんアメリカ・イギリスもデモの裏側にかかわりを持っているであろう。日本としてもこれを遠い国の出来事として放置しておいてよいものではあるまい。日本人の死の犠牲が出たのを機会に、APECのような公式のかかわりのほかに、もう少し突っ込んだ2国間の関係を深めていくべきではないか。非民主、非人権というアメリカの表看板による決めつけだけでミャンマーを異国にしておくのは、日本のアジアにおける立場を弱くするだけであろう。

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勇敢な日本人カメラマンが殺されました、心からお悔やみ申し上げます

2007/9/28(金) 午前 11:57 hay**u2020


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