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ミャンマーがサイクロンによる大災害を受けながら、外国からの支援受け入れに消極的であり、いっぽうで軍事政権優先の新憲法制定国民投票をしようとしていることが問題になっている。人道の見地からは確かに問題である。しかし軍事政権側には自分たちの言い分があるのではないか。
現在の日本人や民主主義国といわれている欧米に住む人にとっては、軍事政権は好ましくないものかもしれない。支配の背景に武力があるからである。しかしどこの国も昔は軍事政権であった。将軍が支配した江戸時代の日本、王様が支配したヨーロッパの国々、皆同じである。そのような体制は、人々が抑圧された体制だとする固定観念が人々の頭の中にある。しかしいっぽうで、江戸時代は人々が自然の中で暮らし、隣近所が仲良くすごしていた好ましい社会であったという見方もある。アジアでは一般にそうである。そこでは、国内が統一されていれば、軍備は外国の侵略を防ぐものであり、警察として国内の治安を維持するものでもある。治安が保たれていなければ、人々は穏やかな毎日を過ごすことができない。
問題は、軍事政権が独裁者のための政権になり、独裁者のために必要以上に国民から税金を取り立てたり、強圧的な政治を行なう場合に生ずる。
ミャンマーの軍事政権は遡ると、第2次大戦中に英領であったビルマを日本軍が占領し、反英独立運動を支援したところから始まっている。アウンサン・スー・チー女史の父のアウンサン将軍や後に大統領になったネ・ウィン将軍を日本が後押ししていた。しかし戦争で日本の旗色が悪くなるとかれらは英軍と通じ、1948年にビルマを独立させた。
その後政権内の対立や社会主義化による経済の停滞など、国内の不安定が続き、1988年に軍の指導者たちがクーデターを起こして安定を取り戻そうとした。1990年に軍事政権は総選挙を行なったが、そのとき勝ったのが、スー・チー女史の国民民主連盟であった。そのとき国民民主連盟に政権を渡さなかった軍事政権が批判されているのであるが、渡していたとしても国内が安定したかどうかはなんともいえない。
その国にはその国の事情がある。民主主義に慣れていない地方に、いきなり欧米流の議会政治を押し付けても破綻するだけである。たまたま権力者の座についたものが、独裁者として振舞い、国民のためではなく自分のために人々を統治しようとして、汚職が蔓延し失敗している例は、旧植民地のあちこちに見られる。ミャンマーの軍政は、その点では増しなほうではないのか。国連の名を借りた欧米諸国が、無理に介入してイラクの二の舞にならないように願いたい。
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どんな政権であろうが、トップに立つ者がどちらを向いて政治をするかで国民の幸福度が変わるのだろう。今の日本の政治家や高級官僚はミャンマーの軍事政権の連中と根っこの考えは同じではないのかと思う。
2008/5/12(月) 午前 10:11 [ ht8*40 ]
ミャンマーの軍事政権について、初めて正論を述べるブログに出会いました。傑作!TBさせてください。
2008/5/15(木) 午後 1:14