軍事評論家熊谷直の社会評論

アジアを中心にした社会・軍事の情勢やニュースの分析

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 12日にキューバの隣の黒人国ハイチ共和国で大地震が発生し、国民の三分の一の300万人が被災して、何千人か(二日後の報道では数万人)が死亡したと推定されている。ここはもともと国内が混乱しており、クーデターが絶えない国であったために国連のPKO部隊が活動している。その国連の部隊も被災し、政府は完全に機能を失っていると伝えられている。
 隣国のアメリカやキューバが救援隊を送り込んだのは当然として、中国も金銭的な援助のほかに、直ちに救援部隊を送り込むことを決めている。もつとも被害を受けたPKO部隊の中に中国人もいたためであろうが、それにしても素早い対応に驚かせられた。中国は世界各地で資源獲得のための外交を繰り広げており、この支援行動もその一環であろうと推察される。
 それに比べて日本政府の反応は鈍い。在留邦人20人の安否を現地大使館が確認する以外の動きをしているかどうかははっきりしない。毎日報道されているのは、小沢民主党幹事長の資金問題とこれの関係で政権がどうなるかといったことばかりである(二日後になっても検討中の発表のみ)。鳩山首相は、五月までに普天間問題を解決することで米クリントン国務長官を納得させたなどという、およそアメリカの意図とは違う発言をして、表面をとりつくろっていているだけで、対米外交がどうなるのかがさっぱり見えてこない態度を示している。
 最近の我々の年寄り仲間の会合では、民主党への反感以外の発言は出てこなかった。政府が対米外交を重視するのであれば、アメリカの内海のようなハイチの事件に関心を持ち、医療支援メンバーの派遣など何らかの現実的な対応をすべきであろうが、首相の内向きの姿勢にがっかりさせられた。これでは遠からず、中国が世界の覇権を握る動きをアジアで強めても、何もせずに眺めているだけということになろう。インド洋からの日本の給油艦撤退後の空白を中国が埋めるという話もある。それ以上に不安なのは、このような政府の対応を見ていると、日本で生活している国民の生死にかかわる大災害や近隣との国際間の紛争が起きた場合でも、危機管理能力が皆無であって、いたずらに被害を大きくするだけという事態になる可能性があるということだ。
 政権獲得だけを目的とする政治はまっぴらだ。たとい夏の参院選に敗れる恐れがある施策であっても、その時その時に、悔いがない国民のための現実的な政治をすることが、政治家に求められていることであろう。

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日本が過去に下地をつくり
後からきた中国が益をえる
今まさにそんな様子ですね。とにかく中国国家はお金をもっていますからね。

2010/1/14(木) 午前 11:26 [ shi*ku*a_j*ayoj*ay* ]


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