軍事評論家熊谷直の社会評論

アジアを中心にした社会・軍事の情勢やニュースの分析

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 地震の後、寺社や墓地を回っていると灯篭や墓石に被害が出ているのが目につく。とくに古い時代の灯篭の傘が落下しているのが目立つ。墓石は、最近のものは中心に鉄の芯を入れているので、被害が少ないようだ。
 青山墓地は明治の有名人の墓があるところとして有名だが、勲等位階爵位を彫りつけ、見上げるような高さのものが多い。そのなかに日露戦争で亡くなった一等兵のささやかなものや西南の役で戦った巡査の自然石のものも混じっている。乃木大将夫妻自刃後に関係者が建てた自然石のものもある。
 三島通庸は旧薩摩藩士であるが、福島県令をしていたときに大規模な道路工事をして地元民と対立した。費用と労役を地元に負担させたからである。この当時全国で道路工事が行われていたのであり、文明開化の最初の施策として必要性があった。しかし三島は会津と対立した薩摩の出身であって、地元と対立しがちな経歴を持っていた。それだけでなく手法が強権的であったので問題になったのである。その三島の墓(1イ9-16-1)は、写真のように福島沖を震源とする今回の地震で巨大な墓石がいくらか向きを変え、一部が欠けている。会津の恨みがナマズの動きを誘発したのであろうか。イメージ 1
 これと対照的な自然石の乃木大将夫妻の墓は、目立った被害がない。明治天皇に殉じて自刃したのち、関係者によって建てられたものであり、大将本人の願いもあって質素なもの(1ろ10-26-4)になっていた。人は死して名を残すというが、墓地をめぐっていると、人の生き方がどうあるべきかを考えさせられる。人が生物の種の一つであるからには、働き蜂のように女王蜂に立派な子孫を産ませそれを立派に養い社会で助け合って全体の子孫を繁栄させるのが人生の在り方なのではあるまいか。そのためには能力に応じて自分の持ち場で最善を尽くすことが尊いと思われ、震災被害後の人々の奉仕の心に裏打ちされた行為にそれを発見することが多い昨今である。見苦しいのは政治の世界の足の引っ張り合いや、自分たちの利害関係だけで動いている人の行為であるとおもう。イメージ 2

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