軍事評論家熊谷直の社会評論

アジアを中心にした社会・軍事の情勢やニュースの分析

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  ツィッターにとりあえず書いておいたが、字数制限で意を尽くしていないので、岩国騒音訴訟といわゆる辺野古基地問題の関連をもう少し細かく書いておきたい。
 地元民たちによる岩国の騒音訴訟の地裁判決があったが、メディアの報道は国に賠償命令を出した判決内容だけを強調している。しかし判決は、滑走路を1キロメートル沖合にもう一本造って騒音を軽減したことにも一応の評価をして賠償額減額の理由にしている。
 キャンプシュワープの沖を埋め立てて、普天間の代わりの滑走路を造るのはそれ以上に価値がある。飛行隊員の宿舎などは当然、今のシュワープ基地内に造ったり既設のものを利用したりもするのであり、単なる普天間滑走路の代替移設であって、反対派がいうような新基地の設置ではない。完成後は、普天間基地は完全に返還され地上部隊の一部のグァム移転も実現するのだから、地代収入のうえで不満を持つ地主はいるかもしれないが、沖縄全体にとっては負担軽減になる。環境破壊の問題は、那覇空港の滑走路の新設やその他の海面の埋め立てでも同じであり、そのための予算援助を国に要求しながらシュワーブ沖はダメというのでは筋が通らない。
 翁長知事がアメリカや国連に出かけて既定路線を修正しようとする暇があるのなら、まず自分たちでできることから手をつけるべきだろう。もっとも簡単なのが、とりあえずシュワープ沖に滑走路を移転することであろう。もし他県に移転させたいのであれば、そこの知事や住民と交渉する手もある。それをせずに国連に訴えるのは筋違いだろう。
 沖縄の人も知事選や国会議員選に表されているように、県民の反対派と賛成派は勢力が半々であり、そのときの情勢でやや左右に振れているだけである。事情を知らない東京人はNHK記者たちまでが、隠れた赤旗といえる地元新聞の報道に影響されている。尖閣問題を身近に感じている石垣島や与那国の人は知事の姿勢を批判しているのであり、大きな目で事実を知って報道すべきであろう。NHKが今回、沖縄戦の番組で新聞関係の賞を得たのは、手前味噌というほかない。内容的に特に新しいものはないというのが、番組を見ての、軍事史家としての私の感想である。。

転載元転載元: 軍事評論家熊谷直の社会評論

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