軍事評論家熊谷直の社会評論

アジアを中心にした社会・軍事の情勢やニュースの分析

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 口蹄疫の被害の拡大が止まらない。ウィルス性のものなので加工食品は大丈夫と判断して、あえて宮崎産の肉製品を購入した。少しでも被害者の応援になればと思っている。
 菅首相は理系出身なので、自身が風評被害者になることはないだろうが、風評そのものは社会心理学が研究対象にするものなので、首相にその方面の理解があるかどうかが気になる。自分自身が合理的に判断できる人は、他人も同じように判断すると思ってしまいがちだからである。総理大臣として、十分に職責を尽くしていただきたい。
 口蹄疫の伝染で気になるのは、豚に被害が大きいということである。いくら防疫処置をしても蔓延を防ぐことができないでいる。道路上での自動車の消毒をしているようだが、薬液がかからない部分も多いのではないか。また人の消毒を完全にすることが不可能であることは、去年の新型インフルエンザの予防対策で示されている。発症した牛や豚を殺すことが最大の予防策だとしている考え方にも疑問がある。インフルエンザの場合は鳥が媒介するといわれていたが、発症した家畜の糞尿や死肉に触れたり、その餌をついばむ鳥もいるのではないか。この方面のことは分からないが、専門家が専門バカの決まり切った指導しかしていないのではないかと、気になっている。
 もう一つ気になるのは、豚と同種である野生のイノシシの存在である。宮崎県は日本でも一番の野生のイノシシの生息地のようである。かれらが豚や牛のえさ場に近づくことは多いのではないか。もしそうだとすると、彼らを介してウィルスが広がる可能性もある。
 政府は自党の選挙対策に没頭するのではなく、あらゆる可能性を考えて口蹄疫の防除につとめ、もちろん他の分野での施策もなおざりにせずに実行してもらいたい。

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