軍事評論家熊谷直の社会評論

アジアを中心にした社会・軍事の情勢やニュースの分析

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

 北朝鮮の金正日軍事委員長とロシアのメドベージェフ大統領の会談が終わり、金委員長は帰国の途に就いた。ウランウデというバイカル湖に近いところまで金委員長がロシア大統領を呼び出したのであり、ロシアにとって、北朝鮮が比較的重要な国であることを 示している。しかし会談の中身は具体的に煮詰まったものではなかったようであり、中断している核問題6ヶ国協議への北朝鮮の復帰について、金委員長が ロシア大統領に北に有利な態勢をつくることを頼んだだけのことのようだ。ロシアの天然ガスの輸出パイプラインを北朝鮮内から韓国まで敷設することについての話はあったらしいが、韓国がらみなので具体的な進展がある問題ではない。
 これは、このところ金委員長が中国を訪問して6ヶ国協議について復帰の用意があることについて話し合いをしたこととも連動しているのであろう。その裏には北朝鮮が核開発を進展させ、核兵器を実用に適したものにまでしたという自信があってのことではないかと推察する。そのため武力対決が予想されるアメリカとの直接取引には意欲的である半面、韓国や日本は相手にしないという態度をとっている。
 日本は災害や民主党政権の混乱のために、北朝鮮からだけでなく国際的に軽視される存在になりつつある。中国は、東日本大震災で米軍が日本に協力姿勢を強く示したときは、一歩引いていた。五月に予定していた尖閣諸島の漁船などによる包囲作戦を延期したのはその表れであろう。予告した時期にやってきたのは、跳ねあがりの少数船だけであった。しかし米軍が震災前の旧態勢に戻り、中国への圧力が弱まったと判断したのか、このところ中国が尖閣諸島への、漁業監視船による接近事件を引き起こしている。民主党のこれに対する抗議姿勢は弱腰である。
 リビアのカダフィ政権が事実上倒れ掛かっているが、日本はこれに何の関与もしていない。石油の利権などにからんで、政権交代後をにらんだ動きをしておかなければ、経済的にマイナスになるであろう。アメリカが経済的に行き詰って世界から手を引く傾向を強めているからといって日本も何もしないでいると、投機的な円高により輸出ができなくなって経済状態はさらに悪化しかねない。すでに日本の国債の価値は下落している。事態を分析して、震災対策でも経済対策でも、政府が大きな方針を示し着実に手を打っていかないと、世界第三位の経済規模で、ドルを貯め込んでいる日本のせっかくの底力が失われる。
 官僚主導ではないと公言した民主党政権は政治主導どころか、災害対策のような目先の処理さえ方針を示すことができない政権になっている。情報収集と政策案の検討に官僚を活用し、効率よく短期間で結論を出すことができる政府に生まれ変わってほしい。それができないのであれば、次の首相のもとで解散総選挙をするほかあるまい。

開く トラックバック(2)

全1ページ

[1]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事