軍事評論家熊谷直の社会評論

アジアを中心にした社会・軍事の情勢やニュースの分析

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 4月22日の日曜日に西八王子駅前のバス停で、中学3年生の男子生徒が、運動部の部活の帰りに、果物ナイフで運転手を刺すという事件があった。学校は違うようだが、孫の男の子がやはり同じ市内の中学校3年生であり、難しい年頃であることを毎日痛感しているので、他人ごとではないと思った。
 友達関係のもつれからかっとなって、護身のためか何かの目的で果物ナイフを買って持っていたらしいが、制服姿で携帯電話を現場に残していたというから計画的なものではなかろう。年寄りがバスを降りるときにもたもたしていのが、きっかけになり、年寄りと口論の末、少年に注意した運転手に切りつけたという。
 その後、警察が少年を逮捕したが、少年事件であり、詳しい経過が発表されることはあるまい。しかしこの同じ日に、別のところで私が乗っていたバスを降りようとしていた中学生らしい少年が、降りる動作を始めたのが遅かったうえ、料金の支払いの準備ができていなくて出口でもたついていた。何をしているのだと私が思い始めた時、座っていた50代の男性が大声で、「何をしている」と、叱りつけた。事件を起こした少年とは逆の立場であったが、この少年は振り返ることなくあわててバスを降りて行った。叱られて逆切れする可能性がある場面であった。叱ったほうも、感情に任せてどなった感じであった。
 年寄りが多くなっているバスで、支払いに手間取る老人は珍しくない。混雑する駅の構内で人の流れを妨げるような形でよろよろと歩いている年寄りも多い。しかし若い人はそのような人を思いやって、自分がよけるなど自制して行動すべきだろう。人を思いやり、自分の感情を抑えて行動することができるのが大人であろうが、それができなくなっている大人が増えている。エスカレーターで、先を焦る自分の都合だけを前に出して、狭いところを、人を突き飛ばすようにして下りていく人は、片側を開けておくのが当然だと思っているようだ。お相撲さんが前を塞いでいたら、やはり、「太っちょは階段を歩け」とでもいうのであろうか。私としては、「時間に余裕をもって行動をせよ」と、いいたい。出勤時に駅まで、自転車のスピード出しすぎの危険運転をする人は、あと2分、早く起きるべきだろう。
 子供のときに他人のことを思いやるしつけがなされず、わがままに育てられたためではないかと思われる行動をする、思いやりに欠ける人が増えているようだ。バスのなかで、他人のことを考えずに友達とおしゃべりに夢中になっていて、停留所についてからあわてて席を立つと、支払いが遅れることになる。しかし年寄りの場合は頭の働きが悪くなっているので、支払いのときになって財布を探す人も出てくるが、これは他の乗客が我慢して、支払いを待つのが思いやりというものであろう。
 我慢する精神を植え付けるためには3歳児までの教育が大切だというが、その教育の意味がわからず、自分の都合で怒ったり、放置したりする親も増えていて、児童虐待につながっているようだ。中学生時代は特に自我の発達が著しいので、自分中心になりやすい。その時期に我慢をし、いやなことにも立ち向かう忍耐心を子供に養わせることが大切だが、親が自分の都合で動いていると、子供に忍耐をさせる教育をすることができない。たとえば疲れているからといってどこに行くにも車を使う親は、子供に歩くという忍耐心をつける教育をすることはできない。子連れの再婚女性が、相手との関係だけを大切にして、子供を大切にせず、放置して死なせたり、相手から危害を加えられたりする例は、あちこちで見聞きしている。
 思いやりのなさが、自己中心の社会を求めることになり、争いが多い社会やひいては戦争につながる社会をつくっている。戦後の反戦平和運動は、自分が戦場に行くことを避け、汚いことは人に任せて自分だけは安穏に生活したいという、自己中心を前に押し出した一部の人々の生活態度から生まれたと考えている。国の借金を膨らませ、将来の人々につけを残したといわれて、役人や政治家が得をする社会制度をつくりあげてきたのも、自己中心のなせる結果ではなかったか。もうすこし他人のことを思いやる生活をするようにすることが、現代のわれわれに望まれていることであろう。アメリカンドリームは、自己中心の名誉心や金もうけに重きを置く社会が生んだ結果であり、中国をはじめとする汚職社会は、やはり自分中心から生まれた結果だと言って差し支えあるまい。宗教的対立からくる争いも、他人の生活習慣や思想を思いやることができない態度から始まっているのではないか。
 

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