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北朝鮮の核実験については早くから各方面の警戒態勢が敷かれていたこともあり、比較的早く情報が出揃ってきたといえよう。ここではこの問題が国際関係に与える影響について、考えておきたい。
長距離ミサイルの実験成功とこの核爆発とをあわせ考えて、すぐにでも核ミサイルが発射されるような印象を与える評論が見られるが、この核爆弾がミサイルに搭載できる重量の500キログラム以内ものであるとしても、それをミサイルに積みこんで目標上空で爆発させるにはそのシステムの研究が必要になるのであり、やはり開発に最低一年ぐらいはかかるのではないか。中国の空母遼寧が進水してから一年以上になるが、ようやく試験的な艦上機の離発着ができるようになったことと照らし合わせて考えてみると分かる。
その先のことにはなるものの、この核ミサイルが完成して米大陸を狙えるようになり、アメリカとの外交的な駆け引きに使うことができるようになったとして、われわれにとって大切な問題は、核ミサイルが日本人の頭の上で爆発する可能性が強まったことである。そのときに日本がどのように対応するかは早い時期に決めておかねばならない。日本は核武装していないので、攻勢の対応手段を持たない。今のところアメリカに頼るしか方法がない。国内では避難体制と防衛出動のための体勢を整え、対外的にはアメリカと結び、当面の処置を進めるしかない。
さらに明らかにアメリカを狙って発射されたと分かっている北の核ミサイルを、自衛隊のイージス艦などによって発射直後に打ち落とすことが集団的自衛権の行使の問題として、国内議論になってくる。日本が憲法上の問題で法的に打ち落とせないとすると、日米安保はアメリカにとって無価値になりかねない。とうぜんアメリカは、日本から兵を引き上げて国内での防衛に専念するという選択肢もでてくる。そうなると沖縄の一部の人は喜ぶかもしれないが、そのときは、沖縄は中国のものになるだろう。そうならないように、朝鮮戦争のような沖縄戦が戦われることになるかもしれない。
ただそのような事態を避ける方向で、情勢が進行する可能性が強い。冷戦時代のように中国を中心にして北朝鮮がそれに結びつき、日米韓と対立する構図が今よりも強くなるのではないか。ロシアはそのなかで、漁夫の利を得ようと画策するだろう。
世界の情勢は複雑に絡み合っているので、一気に変わる方向に向かうことはあるまい。解決するにしても東西ドイツの問題やユーゴスラビアの分裂にみられるように、、血を流し時間をかけた解決ということになるのであり、平和な日本にとって望ましい形での急速な解決にはなりそうにない。日本は核の脅しに屈することがないように国内の態勢をかため、北の王朝や中国共産党政権の自壊を強める方向で動くことが大切になる。
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2013年02月13日
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