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パリのISテロ事件でロシアも中国も一応IS打倒に西欧と足並みをそろえた形になっているが、主導権争いを加速させただけという見方ができる。日本人はすぐに何かが我が身に降りかかってくるという意識を持っていないためか、警察のテロ対策訓練を傍観しているという感じがする。
もし日本が今、フランスと同じヨーロッパの一国になったとしたら、人々はどのような態度をとるであろうか。自分だけは安全地帯におりたい、そのためには難民の受け入れはしたくないしIS根拠地の爆撃をするようなことには反対だという逃げ腰が主流になるのではないか。万一徴兵されるようなことになって自分が表に出るのは嫌なので、安全保障体制を整えるのには反対する、中国の尖閣所有権問題は話し合いで解決すべきだ、沖縄の海兵隊の基問題も米軍が出て行けば中国も手出しはしないだろうという楽観論で動きつつあるのが、世論の流れを示しているといえよう。
そのような流れを造ったのは、2000年にわたる日本の島国の歴史であろう。隣国に侵略された、その結果として人種の混合が起こったというような歴史的に切実な体験がない日本人は、話し合いである程度の解決ができると思い込んでいる。前大戦に負けた日本は、アメリカに半植民地にされた。いまだに、戦勝国連合体が作った国連を主導してきたアメリカ製の憲法にしがみついているのは、半植民地の間にアメリカ的文化を身につけてしまったからであろう。ただ言えることは、もしこれが陸続きであったら、ソ連に取り込まれ共産主義の一党支配体制に組み込まれていたかもしれないということである。少なくとも、表向き民主主義のロシアの現政治体制に近い国になってしまったであろうことは間違いあるまい。
民主主義体制や資本主義体制、さらにはヨーロッパとは違う政治体制を持つアメリカに支配されたことは、日本人にとっていくらかましなことであった。沖縄が日本に帰って来たのは反軍反米の沖縄に手を焼いたアメリカが、日本政府に沖縄統治をまかせることでこの難問を解決しようとしたことに始まっている。当時朝鮮戦争の後始末の流れや、ベトナム戦とその関係の東西冷戦のさなかで、米軍と密接な関係を保ちつつ日本の防空戦を戦ってきた現場の体験から、そのように感じている。個人としてのアメリカ人は友好的な人が多いのは確かだが、政治の面では日本に対して冷厳である。もしクリントン夫人が次期大統領になれば、日本との関係は今よりもっと冷たくなるだろう。一緒に防空関係の勤務をした米軍将校の中には、戦勝国意識丸出しの人物もおり、対応に苦労したが、それが裏の真実だ。
日本人はそのような真実を知らずに、アメリカ文化にどっぷり浸っている人も多い。アメリカで勉強するとアメリカ的な政治体制や経済体制が絶対のものに思われてくる。私の次女もカリフォルニア大の研究者として永住権を持っていて現地の白人と結婚しているが、少しずつアメリカ化してきたなと感じている。
グローバル化というが、世界の人が同じような歴史を持っているわけではないし、民族性も違う。完全に同一化できるわけではない。世界と交わることは大切だが、そのことをよく認識して判断し行動すべきであろう。付けくわえておくと、私の他の娘二人は東北人と結婚したが、その家族と長州人の私とは波長が合わないことが多い。ホッとできるのは山口県の古くからの友人と話をするときである。
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