軍事評論家熊谷直の社会評論

アジアを中心にした社会・軍事の情勢やニュースの分析

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 北朝鮮の水爆実験成功のニュースが飛び込んできたが、これを見てからのツイッターにも書いておいた通り、日本の安全保障政策上これは重要であるが、国会の安保議論の上では政府が、これまでの施策に沿う形で議論を進行することになると思われるので、ここでは、これ以上は述べない。
 本日述べたいのは、始まったマイナンバー制度についてである。状況をみていると消費税や介護保険制度が始まったときと、同じような混乱がある。政治家が官僚と結託しつつ思いつきのような形で制度を発案し、上からの目線でしかものを考えない中央官僚が、いかにして国民に犠牲を強いるかという形で手続きを決めている。犠牲と言ったのは、国民から税金外の税金をまきあげたいが、すんなりいくわけではない。そこで消費税や介護保険の納金で社会保障を充実することを説明資料として表に出す。これで国民はなるほどと納得する。しかし裏では制度の改正で、国民には説明されていなかった負担が出てくる。たとえば人口減少のために政府に入ってくる個人所得税が減少する。高齢化で医療費が増え、その一部を介護の名目で、巡回診療をしている医師や看護師の経費に充てて、実質的にはプールされた介護保険料で支払う。このような細かいことは、国民には分からない。しかし結果的に医師に支払われる金額を減少することはしないことになる。実質的には介護保険が支払いに利用されているのであり、国として不足する予算分はいつのまにか国債に化け、最後は国民に付けが回ることになる。毎年の予算には、国債償還のための利息が計上されているのであり、国民の借金は年々増え続けてきた。
 社会保障費は私の若いころは防衛費と似たり寄ったりの額であったが、いまや介護費を含む実質で防衛費の5倍にもなっている。そのような見通しについての説明が不十分なままにおいしい部分だけを説明されても、はいそうですかとはいえない。新制度をつくると必ず人を増やすことになる。そのための人件費や組織を動かすための事務費などが必要になる。実質以上の費用がかかるのであり、増収分が全部有効に使われるわけではない。
 マイナンバー制度はいまだに、ナンバーの通知さえ終わっていない状態であって、国民は何のためのナンバーかが分かっていない。住民票を取るのが楽になるなどというのは役所側の都合であって、国民側は常にナンバーカードを持っていないとそうはいかない。そのうえカードを持ち歩くと紛失の危険性がある。さらに収入はすべて税務署に抑えられる仕組みになっている。これは役所側の税務手続きを楽にするための処置であることは間違いない。
 郵便局に簡易書留でナンバー通知の責任を負わせたのは、民間移管で問題になっている郵便局の収入を挙げるためには役だったかもしれないが、不在再配達の手続きがややこしくなっているので、局に出向いた人が多い。そのための窓口に行列ができていた。日中は自宅に誰もいないため、郵便局まで書留を受け取りに行った人が、統計で分かっているだけで、一割以上いたはずである。そのための時間や交通費は国民もちということになる。ナンバー通知カードを送るのではなく選挙の入場券を送るのと同じように、通知受領券を普通便で配達し、それと引き換えに役所の窓口などで受け取る手続きを定めておけば、もう少し簡便にやり取りができたと思うがどうだろうか。役所は忙しくなるので嫌がるだろうが。
 さらに写真入りのナンバーカードを請求してくれとのことであったので、交通費をかけ800円を払って証明写真を撮り送付したが、そうした人は100万人台という少数らしい。当然であろう。無料で手続きが済むわけではない。役所の都合に振り回されたカード手続きであった。田舎では写真を撮りに行くことさえできない人がたくさんいる。中央の官僚や議員でそのようなことに思い至った人はいなかったのではないか。
 議会の中や机の上だけで仕事をしていると国民の実態が分からなくなる。一週間に一度でもスーパーなどに行けば消費者の実態が分かるはずだが、それをしないで、田舎に行っても車の上やホテルの壇上から挨拶だけしているような人には国民の実態は見えてこない。戦争中の総理大臣の東条英機大将は、散歩のときに国民のゴミ箱を開けてみて国民の生活をのぞいたというが、その程度の努力は総理大臣になっても必要だ。政治家も中央の官僚も、忙しいと言うのを口実にして国民のための政治をする義務を放棄している。地方の小役人も、できるだけ仕事をせずに毎日を過ごすという態度を反省してもらいたい。
 
 

転載元転載元: 軍事評論家熊谷直の社会評論

 北朝鮮の水爆実験成功のニュースが飛び込んできたが、これを見てからのツイッターにも書いておいた通り、日本の安全保障政策上これは重要であるが、国会の安保議論の上では政府が、これまでの施策に沿う形で議論を進行することになると思われるので、ここでは、これ以上は述べない。
 本日述べたいのは、始まったマイナンバー制度についてである。状況をみていると消費税や介護保険制度が始まったときと、同じような混乱がある。政治家が官僚と結託しつつ思いつきのような形で制度を発案し、上からの目線でしかものを考えない中央官僚が、いかにして国民に犠牲を強いるかという形で手続きを決めている。犠牲と言ったのは、国民から税金外の税金をまきあげたいが、すんなりいくわけではない。そこで消費税や介護保険の納金で社会保障を充実することを説明資料として表に出す。これで国民はなるほどと納得する。しかし裏では制度の改正で、国民には説明されていなかった負担が出てくる。たとえば人口減少のために政府に入ってくる個人所得税が減少する。高齢化で医療費が増え、その一部を介護の名目で、巡回診療をしている医師や看護師の経費に充てて、実質的にはプールされた介護保険料で支払う。このような細かいことは、国民には分からない。しかし結果的に医師に支払われる金額を減少することはしないことになる。実質的には介護保険が支払いに利用されているのであり、国として不足する予算分はいつのまにか国債に化け、最後は国民に付けが回ることになる。毎年の予算には、国債償還のための利息が計上されているのであり、国民の借金は年々増え続けてきた。
 社会保障費は私の若いころは防衛費と似たり寄ったりの額であったが、いまや介護費を含む実質で防衛費の5倍にもなっている。そのような見通しについての説明が不十分なままにおいしい部分だけを説明されても、はいそうですかとはいえない。新制度をつくると必ず人を増やすことになる。そのための人件費や組織を動かすための事務費などが必要になる。実質以上の費用がかかるのであり、増収分が全部有効に使われるわけではない。
 マイナンバー制度はいまだに、ナンバーの通知さえ終わっていない状態であって、国民は何のためのナンバーかが分かっていない。住民票を取るのが楽になるなどというのは役所側の都合であって、国民側は常にナンバーカードを持っていないとそうはいかない。そのうえカードを持ち歩くと紛失の危険性がある。さらに収入はすべて税務署に抑えられる仕組みになっている。これは役所側の税務手続きを楽にするための処置であることは間違いない。
 郵便局に簡易書留でナンバー通知の責任を負わせたのは、民間移管で問題になっている郵便局の収入を挙げるためには役だったかもしれないが、不在再配達の手続きがややこしくなっているので、局に出向いた人が多い。そのための窓口に行列ができていた。日中は自宅に誰もいないため、郵便局まで書留を受け取りに行った人が、統計で分かっているだけで、一割以上いたはずである。そのための時間や交通費は国民もちということになる。ナンバー通知カードを送るのではなく選挙の入場券を送るのと同じように、通知受領券を普通便で配達し、それと引き換えに役所の窓口などで受け取る手続きを定めておけば、もう少し簡便にやり取りができたと思うがどうだろうか。役所は忙しくなるので嫌がるだろうが。
 さらに写真入りのナンバーカードを請求してくれとのことであったので、交通費をかけ800円を払って証明写真を撮り送付したが、そうした人は100万人台という少数らしい。当然であろう。無料で手続きが済むわけではない。役所の都合に振り回されたカード手続きであった。田舎では写真を撮りに行くことさえできない人がたくさんいる。中央の官僚や議員でそのようなことに思い至った人はいなかったのではないか。
 議会の中や机の上だけで仕事をしていると国民の実態が分からなくなる。一週間に一度でもスーパーなどに行けば消費者の実態が分かるはずだが、それをしないで、田舎に行っても車の上やホテルの壇上から挨拶だけしているような人には国民の実態は見えてこない。戦争中の総理大臣の東条英機大将は、散歩のときに国民のゴミ箱を開けてみて国民の生活をのぞいたというが、その程度の努力は総理大臣になっても必要だ。政治家も中央の官僚も、忙しいと言うのを口実にして国民のための政治をする義務を放棄している。地方の小役人も、できるだけ仕事をせずに毎日を過ごすという態度を反省してもらいたい。
 
 

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