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南スーダンに派遣されている自衛隊PKO部隊の毎日の報告のなかに戦闘という文字がつかわれていたと、国会で民進党などが問題にし、さらに報告書を隠ぺいしていたと騒ぎ出し、防衛大臣が困窮している。私は旧軍の報告書を、軍事史研究のために多数見てきた。陸軍では戦闘をしていようと日常的な警備行動だけをしていようと、戦域である外地に駐屯している限り、作戦報告書と同じような形式で毎日の行動を記録し、参謀本部や陸軍省にも報告が届けられるようになっている。警備上の都合で発砲した時も、戦闘という用語を使用するのに躊躇はない。法的な完全性を気にして用語を使い分けることになると、真の会戦のための戦闘行為との区別を末端の小隊長などがせねばならず、彼らに余計な負担を強いることになる。このことを知っている陸自の中央の幕僚の一部は、史的にも大切な現状報告書を自分の手元にコピーとして残したいと思ったのであろう。終戦時に大本営の一部の幕僚は、報告書を焼かずに自分の郷里の納屋に隠したりしていて、それが防衛庁時代に役に立っている。
弾が飛んでこない国会や中央官庁の判断で、末端にまでそのような法的文言上の正確性を要求することは、本末転倒というべきだろう。また私は若いころ、米軍との共同行動とは言いながら、夜間は実質的には本州中央部全部に、暫定的にではあるが応急的なスクランブルなどの防空処置を指令する権限を与えられて処置をしていた。一刻を争う判断と処置をせねばならないかのが、高速でやってくる識別不明機だからである。海岸部にある原発や基地などを攻撃されてからでは間に合わない。記録は英語で要点を記していた。@tigerなどはその記録表記でもある。
ソ連軍はそのような時代に、航路を間違えて太平洋からサハリンに侵入しようとしていた韓国旅客機を問答無用で撃墜して、乗客の日本人も犠牲になった。とうじはGPSが未発達で、太平洋を渡ると50マイル(100キロ)の誤差が出るのは珍しくなく、私はいつもの誤差かと思っただけであった。ソ連軍は慎重に確認することをせずに上層部から自分たちが咎められることだけを恐れて、必要以上の権限を発揮したともいえる処置をしたのであった。
そのような権限をまったく与えずに、必要以上の行動をしたと責めるだけなのが、日本の国会の野党である。それで得をするのは、当時のソ連軍であった。PKOも長い間、現地指揮官、特に小隊長クラスに権限を与えずに、何かのときは現場の長が死んで責任をとれと言わんばかりの後ろからの官僚作成の命令を出すだけであった。昨年までの安保関係の法令改正でいくらかの手直しがされたが、いまだに報告書の文言が間違っているというような揚げ足取りが行われている日本の現状は嘆かわしい。国会は日本のためにあるのではなく、中国や朝鮮のために存在するといわんばかりの一部の議員の行動は、日本に危機をもたらす恐れがある。うっかり国会に出すと情報が筒抜けになるからだ。マスコミもそれに踊らされて、テロ準備罪の法律制定は国民の権利を侵害するとだけいいたてて、制定しなかったために起こりうる国民の安全、安心には無関心である。選挙のことだけに目が向き、築地市場や原発問題地のようなわかりやすい、目先の問題だけを取り上げている。衆愚政治であり、トランプ戦術と変わりはない。
野党が報告の問題を取り上げて防衛大臣を辞任に追い込み、民進党や共産党の選挙戦を有利にしようとしているのなら、蓮舫党首は自分で墓穴を掘っているのではないか。私の周囲では、女性がそのようにみている。
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