軍事評論家熊谷直の社会評論

アジアを中心にした社会・軍事の情勢やニュースの分析

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軍事評論家熊谷直の社会評論 できるだけ軍事的な観点を含ませながら、アジアの各国および日本で起こっている社会の状況について分析評論する。
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  NHKの朝ドラ「あさが来た」で主人公のアサが「らいてふ」に反論されるシーンが放映されるそうなので一言。劇中の日の出女子大は日本女子大のことであり、間もなく学生の「らいてふ」がアサの講義にたてつくシーンが放映されるようです。
  私の大叔母(祖父の妹)は「らいてふ」の女子大同級生であり、長谷川天渓(誠也)の名で雑誌太陽の編集をしていた新潟県椎谷藩出身の士族に嫁ぎました。その関係で大叔母は戦後も「らいてふ」とは親しくしていたらしく、私の学生時代に当時の話をいろいろ聞かされました。天渓は戦前に亡くなっていたので面識はありませんが、私の曽祖父との仕事の上での付き合いから縁談になったようです。明治維新のとき椎谷藩は私の出身の長州藩に敵対した時期があり、大叔母は椎谷に行った時は嫁いびりされて大変だったと言っていました。なお天渓は早稲田大出身で息子が早稲田の建築科の教師であった関係で、新潟出身で若かった田中角栄も出入りしていたそうです。私の祖父も工学院大学の前身の学校で建築科を卒業しているので、両家の縁談にはこのことも関係があるかもしれません。祖父は山口県防府の多々良毛利邸の建築士の一員でした。
 このところ朝ドラや大河ドラマに、わが一族が関係する場面がたくさん出てきています。私は防衛大を3期で卒業し陸軍将校の父と同じ道を歩いたものの、父が戦病死して母が戦後に苦労した時代よりも、幕末から明治の時期のほうが私にとっては懐かしいですね。 自分を曾祖父の生まれ変わりと信じ、親戚からもそう言われている関係もあるからです。写真は曾祖父良三の山口県庁時代のもので、伊藤博文の右に関口県令が座りその後方のひげの大男が良三です。イメージ 1

防衛大卒業生任官問題

 今年の防衛大卒業者の任官辞退が昨年より22名多い47名であったことが問題になっている。安保関連の施策のせいだという人もいるが、自衛官が望んでいた改革が野党の反対で骨抜きにされたことを考えると、その影響は小さいだろう。外交政策のおかげでPKOなどのために現地に派遣されながら、目の前で日本人がゲリラに攻撃されていても救出のために銃を撃つことができないのは、これまでとほとんど変わらない。軍隊ではないので警察行動しかできないからだ。結局は指揮官が処罰されるのを覚悟して、命令ではなく指導的に「日本人を保護しよう」と呼びかけ、隊員がそれぞれの判断で射撃をするほかはない。突発的な事態発生の現場で、躊躇することはできないからだ。
 野党が「安保法制は戦争法だ」といっているのは、自衛隊を不完全なものにすることを目的にしている左翼的な宣伝のためと言って差し支えあるまい。昭和34年に防大を卒業し幹部航空自衛官として当時1佐の定年であった55歳まで務めた経歴を持つ私は、入学時からずっと、国民に知られないところで日本の防衛のために励み粉骨砕身してきた経験をもっているのでそのように断言できる。そのような世間の無理解反応のおかげで、防大出にかぎらず自衛官は、常に自分の身を犠牲にする覚悟が必要になっているのである。現場でそのように教育されまた、後輩の部下を指導してきたおかげで、大震災のときも自分の家族がどうなっているのかわからないままに、個人的にたまたま濁流の中にいた下級の自衛官さえ、人々の救出のために行動したのである。ただこれは国内での行動であり、警察官や消防官と同じように国内保安任務としての働きをしただけであった。しかし国外で、場合によっては軍隊的に行動することを要求されるPKOなどの現場では、もう少し厳しいものを要求される。そのための精神教育が、防大では行われるべきだ。
 問題は防衛大を普通の大学並みにすることだけに力を注ぎ、精神面の教育をなおざりにしてきたここ20年来の防衛省や防大の一部の役人や学者たちであろう。京都大学教授から招かれて就任した猪木正道校長時代に、文科系の学生を採用することを始めたが、当時助教授(準教授の2佐)としてこれに関わった私は、施策としては悪くなかったと思っている。防大発足以来このときまで、防大では理工学中心の教育が行われてきていたが、東京オリンピック後の学園紛争の中で、理工学重視の日本の大学の傾向は医学部重視に変わり、理工学系だけでは偏差値の高い学生を集めることが難しくなっていた。しかしこの施策で全体の一割強の文科系学生は、偏差値としては良好な質の学生になった。また文科系出身の高級官僚に対抗して予算など政策面で企画ができる自衛官を中央で服務させる必要性もあったので、それに応ずることもできた。そのような時流の中で自衛隊の医官不足に対応するため防衛医科大学校を発足させることも行われ、東大医学部に並ぶ偏差値の医学生を防衛庁で採用することも可能になった。昭和30年に入学した私の時代はまだ理工系全盛時代であったので、偏差値としても国立有名校に合格できる能力を持つ学生が一割以上いた。下限は岡山大や金沢大の平均的な学生程度であった。当時は戦死した軍人の子弟など経済的に問題があるため、進学の手段として防大を志望する学生も多かったので、偏差値としては優れたものが多かった。ついでに、今の受験生の中には偏差値的に防大などを志望できるかという疑問を持つ者がいるようだが、どうしてもというものは、理工系の地方国立大を目指して勉強すればよかろう。ただし成績が下のレベルだと入ってから苦労するし、自衛官としての出世も望めないことは覚悟しておくべきだろう。また防衛医大の医学生は原則として自衛官になるのであり、看護科は原則として技官として務めるものと、自衛官看護師として務めるものなどの区別があり4年制なので、6年制の医学生とは違うことを知って受験する必要がある。なお歯科医や薬剤師は別に一般から募集している。
 こうして複雑な体系を持つ自衛隊内の学閥として、猪木以来の京大系と初代校長の槇以来の慶応が有力である。初期に多かった理工系の東大の伝統も残っている。平成19年から5年間、校長を務めた五百籏頭真は、学者として勤務したいという望みを口にして、猪木に押されるような形で校長に就任したので、学生の精神問題などに熱心ではなかったらしい。しかし事務方の要請で中途退学や任官辞退者からの学費返還(最高250万円)と6年間の服務の義務年限の設定に道をつけ平成26年度の入学生から実施することになったので、それを前にして任官辞退者が多くなったと考えられないでもない。五百籏頭時代に芽が出たと思われる学生の不祥事件(保険金詐取事件で当時10名が退校)の余波で、現在の慶応出身国分校長が振り回されたという推定もなりたつ。
 従来、学生の任官辞退問題が、世間で大きく取り上げられたことは多い。国費で教育されながらなぜ任官しないのかという税金無駄遣い論者の発言である。しかし一般の大学生で無利子の奨学金を受け、さらに経済的な状態などから返還を免除されているものもいるので、防大だけが特別ではない。防大に入学してくる学生には、他の大学を受けたが不合格になり、たまたま合格した者が多い。そのような学生は最初から厳しい生活に耐えられず、最初の年に脱落していく。1室6人で自由が制限され、外出も制限され、起床から就寝までラッパの合図でする生活に耐えられないものは多い。その後も卒業だけはしたいと頑張って卒業したものの、自衛隊幹部として部下を引っ張っていく自信がなく、続く幹部候補生学校での1年足らずの修業中にやめる者もいる。そのような人物は、早い時期にやめるほうが自衛隊に悪い影響を与えなくて済む。どこかの会社で技術者として働けば、それなりに国防に貢献することもできるだろう。私の同期生で早い時期にやめたものも、普通の大学生活を送ったものよりもリーダーシップを身につけているのが普通なので、防大や自衛隊で得たものは大きいというべきだ。
 卒業式の映像を見ると、髪をGIカットにしている学生がほとんどである。忙しい生活を送っているとこのほうが楽だ。自衛隊を見る目が変わったので世間の目を意識して髪形を変えたのであろう。私の学生時代には日曜の外出中にも制服で行動するように決められていたので、髪形は関係なかった。しかし私のように丸刈りにしている学生は全校で数名にすぎなかった。自衛隊が少しずつ社会に認知されたなという感じがしている。しかし学生ももう少し自分たちの精神鍛錬に目を向けてよいのではないかと思っている。同時に文官も自衛官も学校職員はすべて、学生を将校の卵を養成しているという自覚を持って自身の行動を律してほしいと思っている。
 
 
 
 
 シリア難民など、欧州では難民の受け入れや扱いに、多くの問題が起こっている。現在の問題になっている難民数は100万人単位になっているが、そろそろ日本でも、これらの難民を受け入れるべきだという人権重視者の声が大きくなってくる可能性がある。しかしEU内の最終的なこれら難民の受け入れ先になっているドイツイギリス、フランスなどの大国では、経済的にもテロなどの治安面でも受け入れを制限すべきという声が高まりつつある。
 移民受け入れの大国アメリカでは、メキシコをはじめとする経済移民が増えすぎているのと、不法入国者が治安上の問題になっているところから、共和党の大統領候補者を目指している不動産王トランプが不法入国者を締め出せというような主張をして、人気が出ている。日本での難民受け入れを主張するNPO団体などの活動家には、日本にはいわゆる在日朝鮮人問題があることを考えていないのではないかと思われる主張をする人もいるので、そのような軽々しい発言をしないように釘を刺しておきたい。
 いわゆる在日は、日本の朝鮮半島統治時代に強制連行されて日本に来たと誤解している若い人が多い。しかし戦前の日本の統治時代に出稼ぎのために日本に来て、戦後の混乱期にそのような人が半島に帰ることなくそのまま日本に住みついたり、新しく日本に渡ってきて出稼ぎ的に働いたりした人がほとんどであることは、多くの書物などで明らかになっている。もともといくらかでもましな生活をしたいと思って日本列島に渡ってきた人たちであり、努力して身代を築き、子供が国会議員になった人も一人や二人ではないことは、皆さんご存じのとおりである。終戦直前に工場に動員されたり徴兵されて軍隊に入り日本にいたような人もいたが、そのほとんどは終戦直後に朝鮮半島に帰っている。山口県で国民学校の同級生であった朝鮮人数人が、終戦後に半島に帰って行ったことをこの目で見ている。
 その在日も3代目になると、江戸時代以前の先祖から日本列島に住みついていた人と見分けがつかなくなる。帰化した在日は150万人以上のようだが、それでもかたくなな親から朝鮮学校に通わせられたり、帰化せずに朝鮮名を名乗ったりしている人もあり、現時点で表面的に在日と分かる人も、帰化した人と同数以上に上るようである。さらに世代が進むと、特別の人以外は一般の日本人と同じようになってしまうだろう。しかし現在はその移行期であり、生活保護を受けている人が多かったり、そうではない低所得者もいて、大阪、福岡あたりでは何かと問題になっている。かつては生活保護や国民健康保険、教育上の差別的扱いがあったが、政策上もしだいに普通の日本人と同じように扱われるようになっている。
 そのように欧州の難民以上の員数を政策的に抱え込んできている日本で、むやみに難民を新しく受け入れることは妥当とはいえないだろう。特別な事情がある人を受け入れたり、看護師など特別の技能を持つ人を政策的に受け入れることはあってもよかろうが、日本はアメリカやヨーロッパとは違う事を認識したうえでの処置でなくてはならないだろう。
 
 

転載元転載元: 軍事評論家熊谷直の社会評論

 シリア難民など、欧州では難民の受け入れや扱いに、多くの問題が起こっている。現在の問題になっている難民数は100万人単位になっているが、そろそろ日本でも、これらの難民を受け入れるべきだという人権重視者の声が大きくなってくる可能性がある。しかしEU内の最終的なこれら難民の受け入れ先になっているドイツイギリス、フランスなどの大国では、経済的にもテロなどの治安面でも受け入れを制限すべきという声が高まりつつある。
 移民受け入れの大国アメリカでは、メキシコをはじめとする経済移民が増えすぎているのと、不法入国者が治安上の問題になっているところから、共和党の大統領候補者を目指している不動産王トランプが不法入国者を締め出せというような主張をして、人気が出ている。日本での難民受け入れを主張するNPO団体などの活動家には、日本にはいわゆる在日朝鮮人問題があることを考えていないのではないかと思われる主張をする人もいるので、そのような軽々しい発言をしないように釘を刺しておきたい。
 いわゆる在日は、日本の朝鮮半島統治時代に強制連行されて日本に来たと誤解している若い人が多い。しかし戦前の日本の統治時代に出稼ぎのために日本に来て、戦後の混乱期にそのような人が半島に帰ることなくそのまま日本に住みついたり、新しく日本に渡ってきて出稼ぎ的に働いたりした人がほとんどであることは、多くの書物などで明らかになっている。もともといくらかでもましな生活をしたいと思って日本列島に渡ってきた人たちであり、努力して身代を築き、子供が国会議員になった人も一人や二人ではないことは、皆さんご存じのとおりである。終戦直前に工場に動員されたり徴兵されて軍隊に入り日本にいたような人もいたが、そのほとんどは終戦直後に朝鮮半島に帰っている。山口県で国民学校の同級生であった朝鮮人数人が、終戦後に半島に帰って行ったことをこの目で見ている。
 その在日も3代目になると、江戸時代以前の先祖から日本列島に住みついていた人と見分けがつかなくなる。帰化した在日は150万人以上のようだが、それでもかたくなな親から朝鮮学校に通わせられたり、帰化せずに朝鮮名を名乗ったりしている人もあり、現時点で表面的に在日と分かる人も、帰化した人と同数以上に上るようである。さらに世代が進むと、特別の人以外は一般の日本人と同じようになってしまうだろう。しかし現在はその移行期であり、生活保護を受けている人が多かったり、そうではない低所得者もいて、大阪、福岡あたりでは何かと問題になっている。かつては生活保護や国民健康保険、教育上の差別的扱いがあったが、政策上もしだいに普通の日本人と同じように扱われるようになっている。
 そのように欧州の難民以上の員数を政策的に抱え込んできている日本で、むやみに難民を新しく受け入れることは妥当とはいえないだろう。特別な事情がある人を受け入れたり、看護師など特別の技能を持つ人を政策的に受け入れることはあってもよかろうが、日本はアメリカやヨーロッパとは違う事を認識したうえでの処置でなくてはならないだろう。
 
 
 中国の全人代の進行とともに、危険な中国の状態についての情報が行き交うようになった。米海軍が中国の暴発を警戒して、南シナ海に空母機動部隊を派遣しているのももっともである。かつて日本海軍がハワイ攻撃の可能性を日常訓練の中で示し、国連により軍備が禁止されているパラオやサイパンなどの委任統治領に民間用の名目で飛行場などを建設した時の状態が、現在の中国の南シナ海での行動によく似ている。
 第一次大戦後に日本が、それまでドイツの植民地であった南洋の諸島を委任統治領として受け取ってからの施策と、日本の敗戦後に連合国によって、日本が放棄させられた南シナ海の諸島を、中国が実力で占拠している施策の現況は非常によく似ているのである。習近平国家主席は表面的には全人代が選出したことになっているが、日本の戦前の翼賛選挙で議員が選ばれた近衛内閣時代の衆議院と、同じような見せかけの力しか持っていない全人代によって選ばれたのである。実際の国家の支配者は共産党であり、共産党の現在の実力者が習近平総書記である。その国家主席が南シナ海の元日本領の島を占拠していることについて、軍事基地化するつもりはないといいながら、実際は軍部も加わってレーダーやミサイルで防備を固め、民間用の名目で滑走路を整備している。これは日本の委任統治時代の南洋施策そのものといえよう。
 当時の日本に対応した経験を持つアメリカが、ほうっておくと第二次大戦の対日戦と同じような戦争を、中国と戦うことになると考えたとしても不思議ではない。外交中心の解決を唱えていたオバマ大統領がここにきて強腰になったのは、選挙対策もあって、アメリカ国民の強硬思想を実際に示すほかなくなったからであろう。
 歴史を振り返ると、日本はアメリカにしてやられたのであり、アメリカに協力したくないという人がたくさんいても当然であろう。しかし冷静に考えると、共産党一党支配の中国が、かつての日本と同じ道を歩みつつあると判断すべきではなかろうか。世界から見放されて経済が破綻し、新疆やチベットなど異民族の反乱が一党独裁を終焉に導くのは、中国の長い歴史の中で繰り返されてきたことでもある。習近平が清国最後の皇帝と同じ道を歩み、台湾から明末の鄭成功のような大陸の共産党独裁政権を打倒しようとする人物が旗を揚げると想像することもできる。鄭成功は母が日本人であり、一時は台湾全土を支配していた。現在の日本は台湾とも手を組み、百済時代から人種的には血が濃い韓国とも協調し、アメリカと手を組んで行動するのが、最も良い当面の選択の道だと思うが皆さんはどう考えられるだろうか。
 

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