劇場鑑賞

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シリアスマン

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A SERIOUS MAN  (2009)
 
1967年、アメリカ中西部ミネソタ州の郊外。平凡な人生を歩んできたユダヤ人の大学教授ラリー・ゴプニック。心配事といえば、大学が終身雇用を受入れてくれるかどうかと、13歳の息子ダニーが2週間後に行うユダヤ教の成人の儀式のことぐらい。しかし実際には、ラリーの知らぬところで家族はそれぞれに秘密や問題を抱えていた。そしてついには、ラリー自身にも思いも寄らぬ災難が立て続けにやって来た。落第点をつけた学生からは強引にワイロを押しつけられ、隣人は敷地の境界線を侵食し始め、挙げ句の果てに妻からは唐突に離婚を切り出され、すっかり混乱してしまうラリーだったが…。
 
昨年のアカデミー賞の作品賞ノミネート作品の10本目です。
 
去年の5月に記事を書いているのですがやっと公開されましたね。
 
でも、上映館が少ないですよね。
 
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タイトルの「シリアスマン」は字幕では“まじめ男”と訳されてました。
 
主人公の“まじめ男”ラリーに次々と降りかかる不幸。
 
ほんと、気の毒というよりも笑いが先に出ちゃいます。
 
あらすじの他にも、追突事故に遭う、↓アーサー叔父さんが賭博で逮捕などなど。
 
ラリーはユダヤ教徒。そこで4人のラビに相談しに行くのですが解決にならない。
 
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多くの災難に遭う男の話は今までも多くの映画にありましたが、
 
やはりコーエン兄弟。上手いですね。
 
音楽記事に書いたジェファーソン・エアプレインの「Somebody To Love 」で時代を表し、
 
息子のバルミッツァーの儀式やラビの登場でユダヤ人社会を描く。
 
ラリーの見る悪夢もそれらしく、現実と夢の境がわからず面白い。
 
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この作品は有名俳優が出演していないんですが、そこがまたよかったかも。
 
『バーン・アフター・リーディング』のような派手な作品ではないのですが、
 
コーエン兄弟らしいブラックジョークにあふれてます。
 
ラストも「ここで終わるのか〜〜〜らしいなぁ」って感じ!
 
この作品のテーマは「人生とは予測不可能なもの」
 
ウディ・アレンの『人生万歳』と同じテーマでありながら、それぞれ監督の個性が出ていて面白いね。
 
私はこの手のブラックコメディ好きなので、超楽しめました。
 

ヒア アフター

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HEREAFTER  (2010)
 
パリのジャーナリスト、マリーは、恋人と東南アジアでのバカンスを楽しんでいた。だがそのさなか、津波に襲われ、九死に一生を得る。それ以来、死の淵を彷徨っていた時に見た不思議な光景(ビジョン)が忘れられないマリーは、そのビジョンが何たるかを追究しようと独自に調査を始めるのだった。サンフランシスコ。かつて霊能者として活躍したジョージ。今では自らその能力と距離を置き、工場で働いていた。しかし、好意を寄せていた女性との間に図らずも霊能力が介在してしまい、2人は離ればなれに。ロンドンに暮らす双子の少年ジェイソンとマーカス。ある日、突然の交通事故で兄ジェイソンがこの世を去ってしまう。もう一度兄と話したいと願うマーカスは霊能者を訪ね歩き、やがてジョージの古いウェブサイトに行き着く。そんな中、それぞれの事情でロンドンにやって来るジョージとマリー。こうして、3人の人生は引き寄せ合うように交錯していくこととなるが…。
 
実はこの作品はちょっと心配だったんですよ。
 
予告にもあるローランド・エメリッヒ作品のような津波のシーン
 
「ついにイーストウッドが霊界に興味を持ったのか・・・」
 
しかし、見終わってみると、やはりイーストウッド!
 
確かな手腕を見せつけてくれました。
 
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冒頭、穏やかなリゾートの海・・・
 
そこから一転して津波による悲劇
 
ダイナミックな映像はその後のマリーの変化をリアルに感じさせるためだったように感じました。
 
臨死体験をしたジャーナリストのマリーのその後は“丹波哲郎状態”ですよ。
 
セシル・ドゥ・フランスはちょっと前に『シスタースマイル ドミニクの歌』を見たのですが
 
『シスター・・・』とは別人のようです。
 
『モンテーニュ通りのカフェ』からみると“大人な女性”になりましたね。
 
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一卵性双生児のジェイソンとマーカス。薬物中毒の母とロンドンに暮らしています。
 
もうね、マーカスが登場すると泣けて、泣けて・・・
 
↑彼が手にしてるのはジェイソンの遺品の帽子なんですがこれが重要アイテム。
 
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子供のころの臨死体験後、特殊な能力が宿ったジョージ。
 
かつては“霊能力者”として活動をしていたものの「普通な生活をしたい」とその能力を封印。
 
しかし、料理教室で出会ったメラニーと別れるきっかけになったり
 
兄が“商売の復活”をせまったりする。
 
「マット・デイモンが霊能力者というのはイメージじゃないなぁ」と思ったのですが、
 
彼の普通っぽい感じがジョージの役柄に合っていました。
 
もちろん演技が上手いので“インチキ臭さ”も感じないしね。
 
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サンフランシスコ、パリ、ロンドンと離れた場所にいる3人がどう接点をもっていくのか
 
そのことに興味がわくところですよね。
 
確かに出来過ぎ感がなきにしもあらずなんですが、
 
鑑賞中は素直に「上手いなぁ〜」と感心してしまいました。
 
そして、スピリチュアルなテーマだと演出によって
 
ホラー寄りにもできるし、ヒューマンドラマにも出来ますよね。
 
この作品の見終わった後の印象は「温かいヒューマン系」
 
そう思わせるのに大きな役割をしているのが音楽です。
 
もちろんこの作品の音楽担当はイーストウッド自身です。
 
その使用曲のほとんどはイーストウッドの作曲のようですね。
 
アコーステックギター、ピアノの音色が優しい。
 
 
ラストは好みが分かれそうですが、私は好きだわ。
 

再会の食卓

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APART TOGETHER  (2010)
 
上海で暮らす玉娥(ユィアー)のもとに、ある日一通の手紙が届く。それは、戦争によって生き別れ、逃れた台湾でその後の人生を送ってきた元国民党軍兵士の夫・燕生(イェンション)からのものだった。彼は、40年ぶりに中国に戻り、ユィアーと再会することを願っていた。当のユィアーは、ひとり残され過酷な日々を送っていたときに出会った心優しい男性・善民(シャンミン)と再婚し、今では子どもたち、孫たちに囲まれ平穏な日々を送っていた。そんなユィアーの家族たちにとって、イェンションの突然の来訪は少なからぬ戸惑いをもたらす。それでも優しいシャンミンは、イェンションを精一杯のもてなしで迎えるが…。
 
ベルリン国際映画祭で銀熊賞(最優秀脚本賞)を受賞した作品です。
 
監督のワン・チュアンアンは『トゥヤーの結婚』で2007年に金熊賞を獲っていたんですね。
 
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突然イェンションからの手紙でユィアーの家族は大騒ぎ。
 
娘たちは「台湾人の女房が死んだからお母さんを連れて行こうとしてるんじゃない?」
 
騒ぐ子供たちを横目に穏やかな表情のユィアーと夫のシャンミン。
 
念願の故郷の地を40年ぶりに訪れたイェンション、精一杯のもてなしをするシャンミン。
 
その歴史を考えてみれば、中国と台湾に戦争で引き裂かれた家族は多くいるんでしょうね。
 
恥ずかしながらこの作品を見るまで考えたことなかったです。
 
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子供たちの危惧していたことは当たっていました。
 
ユィアーを台湾へ連れて行きたいというイェンション。
 
それに「はい」と即答するユィアー。
 
その言葉は彼女の表情、態度を見れば納得。
 
イェンションとユィアーはまるで20歳の恋人同士のよう。
 
40年連れ添ったシャンミンとの会話はごく普通の夫婦であるのと大違い。
 
2人の気持ちは固まっているのだが、どう夫や子供たちに話そうかと悩む。
 
ユィアーが自分の気持ちを家族に話すシーンがあるのですが、
 
イェンションに見せる表情ととシャンミンとのそれとの違いで納得の理由。
 
こころ優しいシャンミンは快く承諾。離婚するとまで言い出す。
 
もちろん子供たちは納得いかない。
 
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ところが、酒に酔った勢いでシャンミンは心のすべてを吐き出してしまう。
 
しかも、脳梗塞で倒れてしまい・・・
 
イェンションが台湾へ帰る日が迫り、2人が出した答えは・・・
 
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もうね、シャンミンいい人すぎ!
 
そりゃ、40年間黙っていたことも言いたくなるよね。
 
あまりにもシャンミンが気の毒で↑の場面でも「かわいそう」とは思わなかったのよね。
 
これは見る前は「“泣ける”作品かな?」と思っていたのですが、
 
いろいろな要素が込められています。
 
目覚まし発展をしている上海の社会問題。
 
個人主義に走る若者、核家族化していく家族形態。
 
物質的な豊かさではしあわせは感じれないってか。
 
見終わった後、いろんなことを考えてしまう作品でした。
 

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ザ・タウン

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THE TOWN  (2010)
 
全米屈指の強盗多発地区、ボストンのチャールズタウン。この街に生まれ育ったダグは、かつては輝かしい将来を夢見ていたものの、今では父親と同じ道を進み、気心の知れた幼なじみたちを率いて銀行強盗を繰り返す日々。毎回周到な準備で鮮やかに仕事をやり遂げてきた彼らだったが、ある時、やむを得ず一時的に人質を取って逃走を図る。しかし、解放した女性クレアが、同じ街の住人だったことから、自分たちの正体に気づかれたかもしれないと不安がよぎる。そこで探りを入れるため、偶然を装い彼女に近づくダグ。しかし、不覚にも恋に落ちてしまう。やがて、FBI捜査官フローリーの追及がダグへと迫る中、足を洗ってクレアと新たな人生に踏み出したいと考え始めるダグだったが…。
 
『ゴーン・ベイビー・ゴーン』に続いてこれが監督2作目となるベン・アフレック
 
この作品の情報を初めて聞いたとき、「主演をベンがつとめる」
 
正直「う〜ん、大丈夫か?」と思ったものでした。
 
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銀行強盗やカーチェイスシーンなどのクライムアクションとしてのおもしろさ。
 
なぜダグら4人の仲間は強盗を繰り返すのか、
 
被害者と加害者であるダグとクレアの関係など人間模様のおもしろさ。
 
この作品の評価が高いのはそのバランスがいい具合に混ざってるところではないでしょうか。
 
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見終わった直後は「ダグというキャラをベンはなかなか上手く演じてたかな」という印象だったのですが、
 
今、思うと「ケイシーだったら・・・」と考えてしまうのよね。
 
ベンなりにがんばっていたのはわかるのですが、
 
やはりもっと演技の上手い俳優さんだったら、「ダグの心の葛藤をどう表現したかな?」と思ってしまいます。
 
各映画賞で助演男優賞にノミされたジェレミー・レナー
 
やっぱりいいね。
 
『ハートロッカー』で感じた存在感。ここでも感じます。
 
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花屋のファーギーにピート・ポスルスウェイト
 
おそらくこの作品の撮影時には癌を患っていたと思われるのですが
 
“役者”を感じさせる演技でした。
 
こういう姿を見ると本当に残念だわ。
 
監督としてのベン・アフレックは冴えた演出を見せてくれたと思います。
 
カーチェイスシーンなんか上手くローアングルの映像を織り込んで迫力ある映像を作り出しています。
 
まぁ、終盤はきれいにまとめすぎていたような印象を受けてしまったけど、
 
こういう犯罪映画だとそうなっちゃうのかな?
 
2時間あっという間で楽しんでしまいました。
 
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TAKING WOODSTOCK  (2009)
 
 1969年夏。ニューヨークでインテリア・デザイナーとして活躍する青年エリオットの悩みの種は、郊外の小さな町ホワイトレイクで両親が経営しているおんぼろモーテルのこと。借金がかさみ、銀行から営業停止を迫られているこのモーテルをなんとか救済しようと奔走するものの、返済のメドは一向に立たなかった。そんな時、近隣の町ウォールキルで行われる予定だったウッドストック・フェスティバルが地元住民の反対で中止の危機に直面していると知ったエリオット。彼は、これをホワイトレイクに招致してモーテルの宿泊客増加を目論む。すぐさま主催者と掛け合い、思いの外とんとん拍子に話が進んでいくのだったが…。
 
1969年はアメリカはもちろん、日本にとっても転機となった年ですよね。
 
「ウッドストック」の野外フェスは音楽ファンでなくても聞いたことあるぐらい有名ですよね。
 
その舞台裏を誘致に奔走し、成功させたエリオット・タイバーの回想録をアン・リーが映画化。
 
ドキュメンタリータッチの作品かと思ったのですが、予告を見てコメディタッチだったので楽しみにしていました。
 
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エリオットの両親が最高です。
 
ママの守銭奴ぶりは強烈〜〜〜パパがいいのよね〜
 
実家のモーテルが経営の危機に直面。町興しも兼ねてコンサートを誘致するアイディアをもっていたが・・・
 
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エリオットは最初5000人動員と考えていたが、すでに10万人の来場は確実。
 
酪農の町は賛成派と反対派に真っ二つ。
 
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ヒッピームーブメントにクスリは切ることができない。
 
エリオットもイッちゃってます。右はポール・ダノね。
 
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リーヴ・シュレイバーですよん。
 
元軍曹の用心棒です。彼(彼女)の存在もいいわ。
 
やっぱりアン・リー。ブロークバックな展開だったけどね。
 
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コンサートそのものよりその場に訪れた人々をフューチャーしている感じです。
 
↑このおまわりさんいい人だったわ〜
 
予告↓でもわかるんだけど画面を分割させてドキュメンタリー風な映像でみせます。
 
この作品は主人公のエリオットの成長の話でもあります。
 
将来が見えない青年がいろんな人と出会い、“自由”について考える。
 
さまざまな作品で見かけるこの年の様子は実際の映像のような錯覚さえします。
 
2週連続の渋谷遠征だったけど、行ってよかったわ。
 
やっぱりママよね〜〜〜
 

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