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ほんとうに久しぶりに、井上先生にお目にかかれて、至福の時でした。
井上洋介先生が、私はほんとうに大好きです。
小さい時に「おこん浄瑠璃」に出会ったのが最初でしょうか…
さねとう先生の作品の力と、井上先生の魂のこもった絵が
幼いわたしの心をぐらぐら揺らしたのだと思います。
こわいような思いがありながら、ずっと心に残っていて
大学生になって再読し、ああ…これだった…と。
井上先生の絵を見ていると、見てくれや建前やそういうものが
ずるずると溶けて行って、自分の醜さや純粋さや、言葉にできない
さまざまな感情があふれてきます。
それでいて、描かれる先生のまなざしはやさしくて。
ずいぶん前してくださった、夜間の美術の授業を指導されていたときのお話は
いつ思い出しても感動します。
何を描いても、曲がってしまう生徒さんがいて、その生徒さんに井上先生は
「曲がっていてなにが悪い、
こんなふうにどこの誰が、曲がった絵を描ける?
こんな絵が描けるのはあなたしかいない」
と、おっしゃったというのです。
そうだ、そうだ! なんどもうなずきました。
私も、私だけに見える世界を書こう。
今も、これからも、もしかしたらその前も、私はそう思って書いています。
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