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さて、いよいよワーグナーの季節がやってきました。 |

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さて、いよいよワーグナーの季節がやってきました。 |
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ワーグナーの芸術の特徴 その2 今回もちょっと理屈っぽく難しくなりましたがちょっと我慢してください。 それまでのオペラが、セリフ入りでアリア、二重唱、合唱、などとそれらをつなぐレチタティーヴォなどのそれぞれ独立した楽曲の集合から構成され、その楽曲には順を追って番号がつけられている、いわゆる番号オペラの形式であったのに対し、ワーグナーは初期の作品でこそ、その形式を世襲していたが、リエンチ以降は個々の音楽が分離しないように、音楽的な一体性や連続性をもつものとし、オペラに交響曲の一つの楽章のような構成を持たせ、1つの幕の間の音楽は中断することなく連続する形式とした。(簡単に言うと、オペラ全体を一つの大きな曲 とした) そのため、音楽的にはライトモチーフ(示導動機)や無限旋律の技法を駆使し、また、台詞と音楽が密接に結びつき、音楽が劇の表現と同化し、どちらも優位性を持たず、言葉の内容を十分に尊重し、しかも豊かな音楽表現を持つように作曲し、劇のもとに音楽、文学、美術などの諸芸術が統一される総合芸術としたのである。 1.ライトモチーフ Leitmotiv:指導動機、示導動機、誘導動機とも訳され、オペラ(楽劇)、標題音楽などにおいて、ある観念、人物、感情、事物を表す旋律、リズム、和声のこと。ワーグナー以前にも見られるが、最も典型的に用いられたのが「ニーベルングの指輪」である。 ワーグナーは、人声部だけでなく、管弦楽の表現範囲も拡大し、編成規模も大きくなったため、一定の短い音楽動機に一定の意味内容を持たせ、それを主に管弦楽に使い劇の表現に積極的に参加させるために用いた。しかも、ライトモチーフそのままではなく、その場面場面に応じて、リズムや音程が自由に変形する。 例えばある音楽動機に「ジークフリート」の意味を持たせると、その動機が管弦楽で奏でられると、登場人物が何も言わなくても「ジークフリート」のことを考えているとか、行動の裏には「ジークフリート」が関わっているなどの意味が浮かび上がるのである。 2.無限旋律 (シュプレヒゲサング) 論文「未来音楽」(1860年)でワーグナー自身が用いた語。明確な定義はされていない。作曲技法として、リズム的、和声的なとぎれのないある種浮遊するような旋律、モティーフの音の流れが、どこまでも流動し、発展していく形で、織物の糸を次々と紡ぎ出すように、旋律は休みなく成長し、溶け合って行く。 そして、音楽がずっと休み無く続く。 3.和音 ワーグナーの曲は、半音階とエンハーモニックのおびただしい使用がされ、これは無限旋律の特性と密接な関係がある。 エンハーモニックとは、異名同音のこと。例えば、レのシャープとミのフラットは楽譜上の表記は違うが、平均律上は同じ音程を意味することである。 ワーグナーはその和音の表現能力を徹底的に追求し、調性の崩壊ぎりぎりまで発展させている。 4.シュプレッヒゲザング 語りのような歌唱のことで、歌と語りの両方の性格を持つ声楽演奏の一種。 5.詩(テキスト) ワーグナーは、劇の表現が重要であり、台本の内容も価値の高い物で無ければならないことから、自ら作曲に当たり自ら台本を書いている。また従来のオペラがほとんど脚韻の詩によっていたのに対し、これでは言葉自身のメロディと音楽とが不自然であるとし、「トリスタンとイゾルデ」以降、頭韻と脚韻の両方を使って新しい表現を目指した。 ワーグナーは神話や伝説を歴史とは分けてとらえていた。歴史つまり、ある時代の出来事や思想や感情には事実の歪曲や記録者の感想などが入る可能性があり、その時代性や場所も限られて人間全体を表現するのに不便である。神話や伝説は年月を経て歴史というものが本質的な部分のみに淘汰され、時代を超えた人間性が含まれた純粋で根源的表現である。よって劇の材料は神話や伝説であるべきと。 それにより、後期になるほど、時代や地域を超えた根源的な人間性を表現していくことになる。 しかし、非現実な神話スタイルで表現された中に、人間の真実を示す、深層に潜む人間ドラマを読み取れるとして、深層心理学やそのほか様々な観点から解釈され、多くの演出家が個性的な演出・・・・戦争や殺戮や自然破壊から来る地球の危機の世界に置き換えたり、あるいは予言的要素を与えるなど、ワーグナーのコンセプトを自由自在に拡大解釈されている。 他に、繰り返し主題になっているものに救済の思想がある。救済はキリスト教的な罪の意識を根底にするもので、人間の持つ苦悩を前提とする。後期になるほど様々な哲学や宗教の影響が見られ、独特の思想を作り上げている。(らしい・・・そこは私もよく解らない) と、難しい話は今回まで、あとは気楽に、素直な気持ちでワーグナーの音楽に接してみればよいのです。 次回からは各曲のお話。 ____________________________ さて、今回は前回の続きで、ワルキューレ第3幕冒頭、すなわち、ワルキューレの騎行の音楽の場面です。 時間があれば前回紹介したものも観てください。 今回は映像も、音質も悪いので、こんな演出もあるという観点で観て欲しいです。探せば他にもいいものがあるのでしょうが、時間の都合ですみません。 まずは、バレンシアでのメータ指揮のリハーサル風景。演出家は不明ですが、演出の雰囲気だけでも観てください。 よく解らない演出ですが、とりあえずワルキューレは空を駆け回る、いやいや浮いています。このあと、なぜかウォータンもアームに乗って現れます。 次は1993年、ベルリン国立歌劇場のバレンボイム指揮、演出?の舞台です。 第2幕の最後5分と第3幕の冒頭です。ちょっと音は悪いし、3幕の始めは不良個所有りです。 2幕の話は後ほどということで、まずは聴いてみてください。 歌には旋律らしいものは無いという事が判ります。 次は古くてボケていますが、1967年、大阪での映像です。おそらく大阪国際フェスティバルでの‘ワルキューレ日本初演`の公演だと思います。ウォルフガング・ワーグナー演出、シッパース指揮です。 ワーグナーの孫、ウォルフガングによる神話的?な感じの演出です。 最後は、参考までに1986年マドリード、グスタフ・クーン指揮、演出不明 これまたひどい映像と音なので我慢して聴かなくても結構です。 |
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ワーグナーの芸術の特徴その1 まず、呼称については、「ヴァーグナー」ではなく「ワーグナー」で統一させてもらいます。ただ私が慣れているからと言う理由です。 ワーグナーは、音楽はもちろんだが、他にもテキストや舞台のことなど多彩な魅力がある。 ワーグナーまでの時代におけるオペラの上演は、社交の場としての娯楽的要素が強かったようだ。音楽と歌詞、それと演劇はそれぞれ主張しぶつかり合い、観客も今のスポーツ観戦の乗りで、休憩時間の会話の方に興味があった。ワーグナーはそういった社交性を一切排除した純然たる作品の鑑賞の場とし、それに見合う作品を作り出して行った。上演中には客席を暗くし、静かに観客に鑑賞させることを始めたのはワーグナーである。 ワーグナーはこれまでの歌中心のオペラの在り方から、台本に即した音楽の考えを大幅に前進させ、劇としての要素を重視し、音楽と劇とが一体となった総合芸術としてのオペラを確立した。 そのために、ワーグナーは自ら台本を書き、その基礎にはゲルマン神話ばかりでなく、ギリシア悲劇をはじめ、あらゆる世界文学が元となっている。 舞台装置や衣裳や演出も総てが不可欠なものであり、バイロイトの劇場建設に至るのである。 ワーグナーの芸術は、作品が大規模でしかも込み入ってる。作品がもつ性格はある種独特なもので、単に個性的とか大きな世界であるということだけでは言い尽くせない。そこには宇宙的な音楽が鳴り響く。悪くいえば誇大妄想的なスケールの作品なのである。 ワーグナーの作品を観るにはおそらく多大な集中力を余儀なくさせられてしまう。その非現実的な世界は深遠で、いい意味でも悪い意味でも宗教的でワーグナーの思想が反映され、人間ドラマを超えたものが存在する。しかし、音楽には聴く人の精神を操作するような強力な作用、聴き手を興奮させ、精神を高揚させる効果があるのではないか。 後期になればなるほど複雑になり、旋律の親しみ易さや美しさの際立つアリアを中心とした作品とはほど遠く、歌手やオーケストラが織りなす総合的な圧倒的な音楽の洪水や官能的なおおきなうねり。退屈さは、鈍重なモチーフと難解なワーグナー哲学にある。劇場で聴くと一種の催眠状態になるのではないだろうか。 CDならスイッチを切れるのだが、その先にあるのは電流が走るような恍惚感を伴い、音楽が鳴り響き、心に浸透し聴き手の心に踏み込んでくる。 人が違えばその数だけ魅力を感じる部分が違い、解釈も違う。同様に拒否反応も多いのは確かである。 ワーグナーの世界は広く、さまざまな聴き方ができるはず。このような凄い世界を通り過ぎてはもったいない。 ちょっと最初なので抽象的になりすぎてしまいました。もっと親しみやすいように紹介しなくてはいけませんね。 次回は特徴をほんの少しだけ具体的に。 ___________________________ 今回は ワルキューレの騎行を聴いてみましょう。 この曲も聴いたことがあるはずです。 詳しくはワルキューレの時に話すつもりですので、場面のこれまでの背景や歌詞は省きます。 ワルキューレは、ドイツ語:Walküre、「戦死者を選ぶ者」、戦没勇士を天界城へつれていく若い女神の意味で、この「ニーベルングの指輪」では、神々の長ヴォー タンと知の神エルダの間に生まれた9人の、天馬にまたがり槍と楯を持ち天空を駆け巡る娘達がワルキューレである。 楽劇「ワルキューレ」の第3幕の前奏曲がこの音楽です。 すぐに幕が上がり、8人のワルキューレたちが声を上げながら岩山に集まってくる。戦死した兵士の魂を岩山へ連れ帰る場面で、空を馬に乗ったワルキューレたちが勇ましく仕事をして駆け巡っている場面と思ってください。 まずは、単独で演奏会で取り上げられる例です。乱暴にいえば、歌なしバージョン。歌だけが主役ではないことがよくわかります。演奏はエド・デ・ワールト指揮のオランダ放送フィルハーモニーで。 トスカニーニやフルトヴェングラーのものなどいい演奏があったのですが、音声だけや、音が悪いので別の機会に。 次に舞台での上演ではなく、演奏会形式での演奏です。どうしても舞台での上演は設備など大変なため、こうした演奏会形式も行われる。字幕が日本語ではないのだが、2005年のプロムスからパッパーノ指揮、ロイヤルオペラ管のロイヤルアルバートホールでの演奏会です。 次に、劇場での上演。1976年ブーレーズ指揮、シェロー演出による、バイロイト音楽祭の上演です。 当然というか、残念というか、ワルキューレたちは地面を走り回っているだけです。
様々な演出がありみな違います。演出や他のものについては、ワルキューレ編で。 |
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ヴィルヘルム・リヒャルト・ワーグナー Wilhelm Richard Wagner
1813年5月22日 〜 1883年2月13日
ワーグナーはドイツ,ライプツィヒ生まれ、私が1番好きな作曲家です。人格的、思想的なものは問題が多い人物ではあるが、音楽は別。 彼の音楽を聴き、スコアを見ると、音楽史上まれに見る天才であると信じています。 ワーグナーは名前が知られた割りにはあまり聴かれていないようです。曲の一部や序曲、前奏曲などは別にすると、曲の全曲を聴いた人はクラシック音楽ファンでもごく一部でしょう。まあ、後に記しますが、どれも見事に長い。それに他のオペラのように歌に旋律らしい旋律が無い。実際親しみにくいと思います。 しかし、ワーグナーファンとして、これはあまりに寂しいのです。 ちょっとでもワーグナーを聴く為の手助け、きっかけになればと思い、このシリーズ? を書いていきたいと思います。無論、私もそれほど詳しいわけでは有りませんから、よく知っている人やちょっと知っている人から見ても変なことがあるとは思いますが、ワーグナーに興味を持ち、彼の音楽を聴き、全曲にも挑戦してみようかと思う人が一人でも多く増えれば良いと思います。 ワーグナーは交響曲などいろいろな曲を残していますが、有名なのは以下にあげる曲です。これはバイロイト音楽祭(いずれ説明します)で上演される演目でもあります。私もこれらの曲の魅力を語っていきます。 歌劇「さまよえるオランダ人」全3幕 (演奏時間およそ130分) 作曲 1841〜42年、1846,52年改訂 歌劇「タンホイザー」全3幕 (演奏時間およそ190分) 作曲 1843〜45年、1847年改訂(ドレスデン版)、1861年改訂(パリ版) 歌劇「ローエングリン」全3幕 (演奏時間およそ210分) 作曲1846〜48年 楽劇「トリスタンとイゾルデ」全3幕 (演奏時間およそ240分) 作曲1857〜59年 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」全3幕 (演奏時間およそ260分) 作曲1862〜67年 序夜と3日間のための舞台祝典劇「ニーベルングの指環」 楽劇「ラインの黄金」全1幕 (演奏時間およそ160分) 作曲1853〜54年 楽劇「ワルキューレ」全3幕 (演奏時間およそ230分) 作曲1854〜56年 楽劇「ジークフリート」全3幕 (演奏時間およそ240分) 作曲1856〜71年 楽劇「神々の黄昏」序幕と全3幕 (演奏時間およそ270分) 作曲1869〜74年 舞台神聖祝典劇「パルジファル」全3幕 (演奏時間およそ280分) 作曲1877〜82年 _________________________________________________ さて、最初のうちはワーグナーの曲を紹介していきますので、ワーグナーの世界に触れてみましょう。 今日の曲は、おそらく、ワーグナーの音楽で1番有名な曲です。 歌劇「ローエングリン」の第3幕。婚礼の場面の合唱です。ちょっと短いですが、1982年バイロイトでのネルソン指揮の演奏です。 今度はちょっと長めですが同じ場面を10分ほど。 プラシド・ドミンゴ(ローエングリン)/ シェリル・ステューダー(エルザ) 指揮:クラウディオ・アバド/ 管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団 演出:ヴォルフガング・ウェーバー 1990年の演奏です。 日本語の紹介字幕の楽劇は歌劇の間違い、またメンデルスゾーンは関係がありません。 メンデルスゾーンは結婚行進曲、この曲も劇音楽の中の結婚の音楽です。 |
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NHK FMによるバイロイト音楽祭2008の放送も4日終わってしまいました。 |
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