北海道余市町のブルーベリー観光果樹園〜くりブログ〜から

ブルーベリー園は父の本業。私は編集者です!公式HPは http://k.kberry.info/ です

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私たちは北海道で観光農園をやっています。果物狩りのために、休日を割いて札幌や北海道各地、時には全国からもいらっしゃってくださいます。これは私たちの畑の経営が成り立つという小さな側面だけでなく、都市生活者が食の原点である場に触れるという面で価値があると思っています。しかし・・・。

北海道の大部分の農業が国際競争のなかで、今窮地に立たされています。私はその原因は政府が日本の農業を守る意識が薄い、あるいは農業現場の硬直的な体質や危機感不足にも原因があるとは思いますが、最大の要素は日本人の大多数が、農業など食の生産を担う一次産業からかけ離れた環境で生きていて、日本の農業が失われることへの危機感が薄いからだと思っています。

おそらく農家の方々が数千人規模で農業自由化の反対集会で決起したところで、道行く市民はほとんど自分とは関係のない出来事と感じているのではないでしょうか。

北海道の農業の中には、昭和30年代の農業構造改善事業で農家1区画の経営面積が30ヘクタール以上になったような地域がたくさんあります。ヨーロッパに追いつけとばかり、かなり集約化された大規模農業が実現したのです。日本の食料自給率が低いとはいえ、その自給率を支えてきた農家の方々です。

しかしオーストラリアなどの農業輸出国の生産性の高さの前では全くたちうちできません。自由化されて、何の手当てもなければ数年できっと消滅してしまいます。北海道の農家は30ヘクタールを1人か2人で耕作し収穫しているわけですから、もし小麦やビート、じゃがいもなどが国際的な価格競争で負けるから作ってもしょうがないという状況になった場合、たとえばトマトや果樹など収益性の高い作物に切り替えることはできません。手間のかかる農業はしないシステムを築きあげてきたからです。急に方針転換はできませんし、それで良いと国もそれを推奨してきたからです。彼らが農業をできなくなったら食料自給率は決定的に減ると思います。

彼らのような農家は北海道内の人口比でいえば5%もいないでしょう。つまり彼らの危機的状況は、大多数の道民にとって身近ではないのです。彼ら自身もこれまで数十年、比較的安定した暮らしを送ってきた側面もあり、目先の危機を感じながらも実際には体験していません。

つまり誰一人、北海道農業が壊滅し国内の食料自給率が激減する事態を本当の意味で理解できないのではないかと思うのです。たとえば農家のお母さんグループが道の駅で漬物を売って、消費者と顔の見える関係を作るとか、私たちのような観光農園が都市生活者に農業の現場を感じてもらえる環境を提供するといった、いい方はわるいかもしれませんが「小さい」努力ではどうにもならないような話のように感じます。

関税障壁で国内農業を守るのが悪だというのなら、EUのように国内農家に直接補償をしてまでも最低限の国内農業を守り、食糧不安の時代が来たとしても国民を餓死させないような手当をすべきだと思います。日本は借金まみれかもしれないけど、とりあえず食べるものさえあれば何とかなる、と思うのです。

確かに今後中国の人口は一人っ子政策の影響が出て減る局面にある、インドの人たちは宗教的要因もあって人口増や生活水準の割にカロリーベースでは消費がそれほど伸びないというような見通しには一理あるようにも思います。ちまたで叫ばれているほどの国際的な食糧不安は訪れないかもしれません。でも日本は石油や工業資源も少ない国で、その一方で水も土も気候も農業生産に向いているわけですから、いざというときのために一定の農業生産力は維持しておくべきだと思うのです。

次の総選挙はこんなテーマは主要議題にはならないんでしょうね。いったい誰がこの国の食料を守るのでしょうか…。

あぁ。私は政治的・宗教的なテーマは異論反論の多い、そして一部の先鋭的な方々が黙っておられない分野はあまり発言しないように心掛けてきたのですが。ちょっと熱くなってしまった。

事実関係やら結論にいろいろ問題があるかもしれません。皆さんあまり真に受けないでください…。

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閉じる コメント(13)

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もう少し、生活の中で「食」に時間をかけられたらなぁ、と思う。
「食べる時間」もまぁ、そうなんだけど、つくる時間、選ぶ時間、…
どれもどんどん短縮されてて。そんな生活してたら、食料自給率について思うことも無くなっちゃうよね。
実際、仕事で疲れたら、ゆっくり食事をつくることもできないし。
食にかかわる仕事をしててもね。
食物は人にとって、単なる燃料ではないはずなんだけど…。
「1秒メシ」とか言ってるCM見てると、なんだか変な気分になります。あれってかっこいいのかな?

難しいこといっぱい書いてあったけど、私は普段思ってること書いてみました。

関係ないけど、私のキャッチフレーズは、「マニアは別腹」でした。
もうすぐ帰省しまーす。 削除

2008/9/14(日) 午後 11:20 [ いもうと ] 返信する

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こんにちは。
訪問・コメントありがとうございました。

私も兼業ですが農業に従事しております。
高は農業高校出身で、卒業生の一言では
『最後に笑うのはお百姓さん』って書いてました。笑

確かに食料自給率の低さは、日本が先進国の中でも抜きん出ているようですね。
農業に限らず政策自体が目先と外科的な対処療法しかされていないような現状で・・。
将来にはずいぶん暗い雲に覆われているように感じますね。
ただ、
食の安全や産地の偽装など、スポットが浴びせられると
消費者=私達の関心も変化していくのでは・・・?とか思ったりもします。
時間がかかる言う壁はいかんともしませんが・・・。

本当に農業従事者が笑顔になれるようになりたいです。
ではでは。

2008/9/15(月) 午前 11:05 saisai 返信する

いもうとよ
それは大事だね。スローフードとか、食の安全を訴えている人でも忙しい人はコンビニ弁当食べてたりするのが実態だし、今や食材から食べ物を作って食べる人の方が少数派化かと思えるような時代だから・・・。

2008/9/15(月) 午後 9:25 [ ブルーベリー ] 返信する

ワイルドこっかーさんへ
そうですか農業者でしたか!
消費者=私達の関心も変化していく

そこが重要ですね!

2008/9/15(月) 午後 9:28 [ ブルーベリー ] 返信する

農業関係の仕事についてる友人がいて、国内の農業を守る大切さをよく話ししました。消費者としての側面からも国内産は安心だし、買うときには必ず国内産の野菜しか買いません。でも、なかなか政策として実行できる政治家がいないのが事実ですね。農家出身の政治家って今日本にどれだけいるかわかりますか?私はわからないけど、たぶん、実際に生活していないからわからないし政策としてとりいれることができないのかもと思います。

2008/9/16(火) 午後 3:32 tanagame 返信する

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本物の農作物は活きて居ます。ですから、丁寧に作ってくれた農作物は安心なだけではなく、美味しく、健康にしてくれます。
そんな指標で消費者が見てくれるとうれしいですね。

2008/9/16(火) 午後 4:12 [ kusushi ] 返信する

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国(お上)にはほとんど何も期待していませんし、期待するべきでもないでしょう。国をまとも方向に変えるためには、労多くて報われないように思えるかもしれませんが、やはり小さな努力の積み重からしかないのではないでしょうか。
私としては、国の自給率なんかよりも、個人の自給率とか地域の自給率とか、そちらの方を優先すべきだと考えています。国が変わるのを待っていたら、殺されてしまいます。

2008/9/17(水) 午前 7:02 えこマッキー 返信する

たながめさんへ
今まで農業などの第1次産業は生産性の低い、国が推進するような産業ではないという時代でしたよね。でも今はもしかしたら私たちを救う産業なんじゃないかなと思うんです。

2008/9/18(木) 午前 11:01 [ ブルーベリー ] 返信する

kukushiさんへ
同感です。食卓での野菜類の一人当たり消費が年々落ちているのは残念な話です。

2008/9/18(木) 午前 11:02 [ ブルーベリー ] 返信する

エコまっきーさんへ
無力だと思わず、ひとりひとりが食を大切に自分で確保すれば地域レベルで変わっていくかもしれませんね。私も何かできることを考えます!

2008/9/18(木) 午前 11:05 [ ブルーベリー ] 返信する

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私も農家や養豚をしている親戚がいますが
農協の仕組みの中でもがき、試行錯誤している様子が見えて
そこだけでも多くの問題があるのに
上を見れば本当の問題は国というお山の頂上の考え方がそもそも…
って思います。
今朝の新聞でも話題になっていましたが
せっかく実ったキャベツを潰さなくてはならないような状況。
絶対に間違っていますよね。
そういえば、先日小樽のスーパーで売ってたプルーン。
「茨城産」でした(-"-)
余市でプルーンが獲れているのになんで茨城のプルーン売ってるの?
フードマイレージの考えももっと浸透させて欲しいです。

2008/9/20(土) 午後 5:40 marimo 返信する

まりもさんへ
まりもさんのおっしゃるとおりです。
国の農業政策はおかしい。フードマイレージも我々は考えるべきだと思います。
ところで
日本人はたくさんの食糧を輸入して、さらに毎日1000万人分の食べ物を食べ残して捨てているそうです。

農家の作った農産物も流通に適さない規格外品やら、市場価格の維持などの理由でかなり捨てられていますし、通年販売のために冷蔵などのエネルギーを使ったり、北海道から沖縄まで運搬したり、冬に夏の作物を作ったり・・・。
農作物を畑でつぶすのは土に還っているという部分もあるので、他の様々な悪事に比べたらまだましではないかと、私はむしろキャベツを潰したりする画像を見ると思います。
ああテレビ局は、わかりやすい「絵」が取りたかったんだと。

2008/9/20(土) 午後 6:38 [ ブルーベリー ] 返信する

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始めてお邪魔します、私は一度パンと牛乳を中学最後の卒業のときに春からは給食が始まりますよと頂いた記憶があります、そのときは
パン食は頭が良くなるからとの宣伝でしたよ、おコメより小麦が
頭が良くなると政治家がいたようです、又アメリカは自国の農家を
守るために他国へ売り込んでいるのが見えます
日本人は宣伝を信じてしまう傾向にあり、自国で生産した食物に関心ないのかと疑いますよ。

2011/11/19(土) 午後 11:23 [ aka*i*zumo ] 返信する

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