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最近、企業のCSR活動の聞き取りにまわっているが、意外な技術が意外な使い方をされている。
先日、市ヶ谷の大日本印刷を訪問したが、印刷技術で毛細血管を再生するのだそうだ。
同社は東京医科歯科大学との共同研究で、従来、困難とされていた血管のパターン形成に成功している。
患者の患部の血管内皮膚細胞を任意にパターン形成し、当社の製版・刷版技術を応用して開発した
「パターン培養基材」に印刷し、その上に患者の正常な血管内皮細胞を播種する。
するとその細胞は自ら真中に穴が空いて血液を流すような血管に成長し、新たな毛細血管が形成される
らしいのである。新しい血管再生の手法に印刷技術が生かされたのである。
その毛細血管を患者の患部に戻すのであるが、毛細血管の模様も患者自身のものであるし、血管の
細胞も患者自身のものだから、いわゆる拒絶反応は起きない。
このような血管再生法の成功は世界で初めてで、人工的な組織培養や臓器形成などの再生医療分野での
実用化への可能性が高まっている。
CSR活動が本業と関係のないところで行われると、不況の影響を受けたり、収益状況が悪くなると
その活動が頓挫することになりかねない。
このCSR活動の長所は、本業である印刷事業を拡大することで社会の発展への貢献を実現し、
同時に企業の発展にもつなげようとする点にある。
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