黒木昭雄の「たった一人の捜査本部」

小原勝幸を容疑者とするこの事件は、言いようのない不正義な社会構造を見せつける事になった。遺作小説『神様でも間違う』完成。

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――12月2日――
私はこの日を生涯忘れることはない。
1999年12月2日、日産自動車栃木工場に勤める須藤正和君が2ヶ月間にも及ぶ監禁生活の末に、無残にも4人の少年に殺害された日だからである。

自分が埋められる穴が掘られるとき、正和君はこういったそうだ。
「生きたまま埋めるのか、残酷だな」
そして、ネクタイで首を絞められる寸前「助けて・・・・・・」と弱々しく言った。
こんな惨い話しがあるだろうか。


振り返ると、正和君が助かるチャンスは幾度もあった。
だが、栃木県警警察官は、
「警察は事件にならなければ動かない」
と突き放し事件を拡大させた。
さらに、
「石橋の警察だ」
 刑事のこの不用意なひと言が、犯人たちを正和君殺害に走らせたのだ。


そしてあれから10年。
警察は変わったのだろうか。警察は反省したのか―――。
残念ながら私は、否と言わざるをえない。正和君が殺害された後もこうした警察がらみの事件が後を絶たないからだ。
岩手の事件も例外ではない。学習した彼らは、以前にも増して組織防衛を図り大手マスコミを牛耳っているからである。

事件の詳細は当ブログの「連載記事」に書いた。
この日を機会に、ぜひ多くの方に10年前のこの事件を思い出してほしいと思う。
そして、19歳という若さで無残に命を奪われた正和君の無念に思いを馳せていただければ、
「国賠」という険しい戦いの半ばで逝った、母親の洋子さんの魂も少しは安らぐかもしれない。

二人に合掌。

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