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【04】岩手県知事・問答無用の署名受取拒否
【岩手県知事との攻防-1】
本題にもどろう。
恐喝現場に居合わせた小原の弟が事件の全てを目撃している。
Zの家の前に止められた車の中で小原が戻るのを待っていた元交際相手の佐藤梢も、小原の右小指から出血しているのを目にしている。また、担当した千葉刑事は、佐藤梢の遺体が発見される前日の夜、被害届の取り下げを求める小原の父親に、「あと2.3日でZを逮捕するから被害届けを取り下げないでくれ」と言っているのだから、恐喝事件が存在することに疑う余地はない。ところが、本件殺人事件が発覚すると、久慈警察署は、一斉にZの恐喝事件捜査から手を引いたのである。これに対して千葉は小原の父親にこういった。
「被害者(小原)がいないんだもの」
つまりはこういうことだ。
千葉警部補は、恐喝事件の被害者たる小原勝幸がいないのだから、捜査はできないという。
だが、それは到底納得の出来ない言い訳だ。
この恐喝事件は日本刀を用いた極めて悪質な事件だからだ。たとえ恐喝の被害者がいなくとも、小原の弟がその現場を目撃し、警察の事情聴取に答えているのだから、真っ先にすることは家宅捜索である。日本刀の押収である。だが久慈署は家宅捜索はおろかZに対する事情聴取させしていない。こんなバカな話があるか。
しかもだ。
1 殺人事件は被害届けの提出から1ヵ月以内に起こっている。
2 殺害されたのは恐喝事件の保証人にされた小原の元交際相手と
同姓同名の佐藤梢だ。 3 小原には被害者を殺害する動機はない。
4 小原には被害者の死亡推定日時当日のアリバイがある。
5 岩手県警は事件からわずか3ヶ月後の10月、警察庁に懸賞金を要請し、その1ヵ月後の11月1日、警察庁は100万円の懸賞金を懸けた。
そして、貪欲なはずのマスコミがまるで判で押したように動かない。
だが、この事件にはまだまだ謎がある。 川口課長は、いや、達増拓也岩手県知事は、これでもまだ個々の事件だから署名の受け取りを拒否するというか。岩手県警がなりふり構わず、何かを隠していることにさえ気づかないのか!
川口課長とのやり取りの一部始終は後に示すが、それはお世辞でも前向きと言えるものではなかった。
なにより、この事件を一番知っている私から話を聞かずして、知事が、いったい何を理解しようというのか。そんなぬるいことで正しい判断など下せるはずがない。
長くなったのでこの辺にするが、いずれにしても岩手県公聴広報課から届いた回答は、あまりにも短絡的かつ稚拙で、言ってしまえば、岩手県民、いや、全国民をバカにした回答という以外にない。
正直にいって、私は、川口課長とのやり取りの中で一部分感情に走り、一瞬投げやりな気持にもなった。しかし冷静に考えると、それだけのことで簡単に引き下がることはできないと考え直した。私に託された署名には、田野畑村に暮らす人たちにとって大きな期待が込められているからだ。それは単に数だけの話ではない。
たとえば、田野畑村には村長とそれに対する反村長派が存在する。大勢は村長派だ。だが村長はこの事件に関心を示さず、むしろ事件を遠ざけようとさえしている。そしてこの村は村長支配と言っても過言ではない。要するに、村長の顔色で動きを決める村民にとってこの署名活動に賛同しサインすることがどれ程勇気のいることか。そして絶対に忘れてはならないのが、私のような者に協力してくれた方々の気持ちだ。
想像してほしい、署名するだけで他をはばかる村で、彼らは、昼夜を問わず署名を集め、陰ひなた無く私を支えてくれたのである。そうした人間の深い機微によって集められた署名だからこそ、私は知事に会い、私は知事に直接署名を手渡さなければならないのである。
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岩手県知事との攻防
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