黒木昭雄の「たった一人の捜査本部」

小原勝幸を容疑者とするこの事件は、言いようのない不正義な社会構造を見せつける事になった。遺作小説『神様でも間違う』完成。

お知らせとメッセージ

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これまでの事件総括


 
これまでの事件総括
 
  
 岩手17歳女性殺害事件は、まもなく事件の発生から2年を迎えようとしている。
 この事件のおかしさに気づいた私は、事件発生から2ヵ月後の2008年9月1日から岩手県警と警察庁を追及するようになった。
 
   イメージ 1  
 
 これまでの私の活動は多岐におよんだ。
 それは、ジャーナリストの取材活動というには、大きくかけ離れるものだった。
 
イメージ 2  
 
 
 被害者の命と引き換えに、自分たちの不正を徹底的に隠そうとする、そんな岩手県警と警察庁を許せなかったからだ。
 
 
 だが、5月16日のザ・スクープスペシャルの放送を境に、この事件は、幾つもの疑惑を残したまま、人々の記憶から忘れさられようとしている。
 過ぎ去った事件を人々の記憶に残すことの難しさを、私は痛切に感じた。
 
 
 
 以来私は、毎日、悶々とする日々を過ごした。
 参議院議員選挙への出馬を真剣に考えたのは、国会で質問すると約束をした代議士に私は問答集まで作り手渡したが、この約束が実行に移されることはなかったからだった。
 
 現職議員が立ち上がらないのならば、自分がやるしかない。
私は、ある既存政党に公認申請を提出した。
 
  まるで世捨て人のように連日庭の掃除に明け暮れたのは、何もせぬママ申請した結果を待つことに耐えられなかったからだ。だが、「通知」は最後まで来なかった。
 
  
 
 ホームページに「公認候補者募集」と掲載していながら、その結果さえ通知してこない政党幹部の主張をテレビで見るにつけ、複雑な怒りがわき上がった。これが、選挙の票集めだけのために奔走する政党政治の現実だとするならば、「官僚支配からの脱却」などと声だかに言う彼らに、「警察改革」などできる訳がない。
 
 
 
 足かけ二年にも渡る調査は、活動資金をめぐり大きな負担になった。
 理解を示してくれる友人知人からの借財は昨年の5月以来数百万円にまで膨らんだ。
 自宅を売却することで清算できると踏んでいたが、不動産業者の提示金額と希望金額の差に目の前が白くなった。傷ついた獲物に襲い掛かる構図だ。
 
 
 
 悪いことは重なるものである。
 
 ある人物から紹介された「にほん●×党」なる政治団体が、滑り込みで10人の候補者を擁立し、参議院選挙に出馬させるというのだ。
 私にとって悪い話ではなかった。しかし同時に、できすぎた話である。
 
 「胡散臭さい気をつけろ」。相談を持ちかけたすべての友人がそういった。
 だが私は、選対幹事長を名乗る男に会うため長野県に足を運んだ。
 この男は「力を合わせて日本を変えよう」とままくし立てた。
 
  この男を紹介した人物は、「魑魅魍魎な世界」だと後に言ったが、私は、選挙に名を借りた詐欺だと思った。
 「溺れる者藁をもつかむ」とはこの事である。
 詐欺師は大概、弱者を狙う。
 
 実質の被害といえば、千葉から長野までの交通費だけだが、眉つばだと知りながら期待してしまった精神的ダメージは計り知れない。自分が、どんどん沈んでいくのがわかった。
 
 
 
 眠れない夜を過ごし、うつらうつらとしながらハッとしたとき、のしかかる現実に押しつぶされそうになる。
 そんな時私は、「俺は間違っていない」と自分に言い聞かせる。そして再び真正面から現実をにらむ。
 もちろん、悲壮感がなくなることはない。だけど、負けるわけにはいかない。
 そう思いながら戦いの一日が始まる。
 
 
 
 事件の風化を防ぐことは誰にもできない。
 短時間にこの事件の疑惑の数々を説明することもできない。
 私は、できないことのために、悶々と悩み戦い続けたのかも知れない。
 
 
 そもそもこの事件の全てを説明するには膨大な時間がかかる。説明できない事に時間を費やすことの無意味さはスタミナの浪費と同じだ。
 事件のおかしさのすべてを伝えようとするから無理があるのだ。
 
 
 政治家やマスコミが警察に弱いのはいつもの話だ。だから、警察の問題から遠ざかるのは不思議なことではない。しかし、誰1人として立ち上がらないのは、組織の根幹を揺るがす重大問題だからである。
 
 
  警察庁はなぜ事件から4ヶ月後に小原勝幸に懸賞金を懸けたのか。
 岩手県警ははなぜ指名手配から2カ月後に小原勝幸に懸賞金を懸けることを警察庁に要請したのか。
 
  警察は「捜査中である」、「個別事件である」などの理由ではぐらかすことがある。
 だが、多量のポスターを制作して全国にばら撒いた、「懸賞金の恣意的運用」についてだけは逃げる口実がない。すべての経費が税金によって賄われているからだ。
 
 
捜査特別報奨金対象事件(警察庁指定重要指名手配)申請書(岩手県警)
 
詳細:「実物2 警察書類が懸賞金の謎を暴く」
http://blogs.yahoo.co.jp/kuroki_aki/5931207.html
 
 
懸賞広告の実施についての伺い書
詳細:「実物1 警察書類が懸賞金の謎を暴く」
http://blogs.yahoo.co.jp/kuroki_aki/5931124.html
 
 
4つの公的懸賞金事件
詳細:「実物6 警察書類が懸賞金の謎を暴く」
http://blogs.yahoo.co.jp/kuroki_aki/5931749.html

 
  『ザ・スクープスペシャル』の中でこの件に触れていなかったのは、警察庁への配慮ではないかと勝手に思っているが、いづれにしても、この「岩手17歳女性殺害事件」の有り余る疑惑のなかで、警察庁の「懸賞金の恣意的運用」だけは隠すことができない。
 よって私は、今後、この部分について追及するつもりだ。
 
 
 
 国民の税金の使い道について質問するのは当然のことだ。
答えられない方がおかしいのである。
 
 小原勝幸に懸賞金の支出を決定した当時、全国に1500名ほどの指名手配被疑者がいた。その中には複数の人間を殺害した犯人がいる。また、時効が近づく事件があるのに、警察庁はなぜ事件発生から間がないこの事件に懸賞金をかけたのだろうか。
 警察庁は、その理由だけは説明しない訳にはいかない。
 
 
 
 最後に今後何をすべきかと考えた。
 私は、この事件を通じて、様々な思いに駆られた。
 「黒木さんはなぜ他の警察被害者たちと連携しないのか」などと聞かれた。
 しかしその時は、即座に連携の必要性を答えることはできなかった。
 
 
 似たような境遇の中で苦しみもがいている人たちが瞬時に協力体制を作ることは難しい。誰かが中心となって数あるそうしたグループをつなぐパイプ役にならなければ、警察問題に取り組むネットワークは作ることができない。
 
 警察問題で苦しむ人たちの足元に横たわるのは、いつも追認機関としてのみ存在する公安委員会制度である。 今回の事件を通して私が行き着いた先も、公安委員会制度だった。
 あらゆる警察問題の元凶は、究極、何の役にも立たない公安委員会制度なのである。
 つまり、私が公安委員会の制度改革を目指すことで、幾つものグループを連携させることが可能になると考えた。
 
 
 次なる私の目標は、多くの警察被害者が名を連ねることのできる「警察改革クラブ」の設立である。そうした活動を粘り強く展開することで、本件事件も全面解決に向かうにちがいない。
 NPO法人としての「警察改革クラブ」の活動については随時みなさまにお伝えしたいと考えている。
 
以上

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