黒木昭雄の「たった一人の捜査本部」

小原勝幸を容疑者とするこの事件は、言いようのない不正義な社会構造を見せつける事になった。遺作小説『神様でも間違う』完成。

【復元】ステージ1

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復元【1-2】岩手日報2
 【ステージ1 事件発覚から指名手配 】
岩手日報-2 夕刊(第2報) 2008.7.2(水) 
 
殺人事件と断定 首圧迫、頭に傷
川井村の女性死体
 
 
 川井村田代の松草沢で一日午後に身元不明の女性死体が見つかった事件で県警は二日午前、現場や死体の状況などから女性が殺害されたと断定し、同日午前十時四十分、宮古所に小舘欣康県警刑事部長を本部長とする殺人・死体遺棄事件捜査本部を設置、女性の身元の特定を急ぐとともに、殺人、死体遺棄事件として捜査を始めた。
 同日午前に岩手医大で行った司法解剖の結果、女性の死因は頸部(けいぶ)圧迫、あるいは頭部外傷とみられる。
 
 
県警 宮古署に捜査本部
 
 
捜査本部によると、女性は死後数日が経過しているとみられ、年齢は十代後半から三十代前半ぐらい、身長160センチ前後。
 服装は上半身が黒い半袖パーカー、下は下着だったという。
 つけまつげやマスカラ、カラーコンタクトレンズ、両耳に銀色のピアス。
 右上腕部にクモ、右背中にチョウと花の入れ墨をしていたという。
 現場付近に所持品はなかった。
 女性は県道大川松草線の下鼻井沢橋から約4、5メートル下の沢で、うつぶせの状態で見つかった。
 頭や唇には落下した際にできるような傷を負い、歯も折れていたという。
 近くに女性が使用したとみられる車などはなかった。
 捜査本部は、二日早朝から現場付近の遺留品などを捜索。
 現場近くに現場本部を設置し、捜査員役百二十人体制で聞き込みなどに当たっている。
 女性の死体は一日午後四時半ごろ、現場を通りかかった工事関係者が発見し、一一〇番通報した。
 現場は国道106号分岐点付近の県道大川松草線松草橋から北に約2.5キロ入った山間部。
 松草沢は同線沿いに南北に流れ、発見場所付近の水深は10−20センチ。

 現場に向かう県道の入り口には、一日夜からパトカー二台が止まり、道路を封鎖した。
 県道入り口の周囲は家が六件程度あるだけで、木々がうっそうと生い茂り、沢の流れる音が響く山間地。
 時折、捜査車両が出入りした。
 近所の人の話では、現場周辺は釣りや山菜とりで村外から多くの人が訪れる場所で、人家はないという。
 付近に住む女性(70)は「近くの沢でこんなことが起きるなんて。(川井村の)区界でこの間、殺人未遂じけんがあったばかりでおっかない」と心配そうだった。
 
2008.7.2(水)  岩手日報-2 夕刊
 
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