黒木昭雄の「たった一人の捜査本部」

小原勝幸を容疑者とするこの事件は、言いようのない不正義な社会構造を見せつける事になった。遺作小説『神様でも間違う』完成。

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香川県警の巡査部長が自動車運転過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で16日未明逮捕された。同巡査部長は11月15日午後6時45分ごろ、駐在所で使うオートバイで54歳になる女性の自転車と接触、救護することなく立ち去ったと言う。

これに対し、県警首席監察官は「警察官として絶対にあってはならない行為であり、被害者に対して大変申し訳なく思っています」と述べた―――

<警察官として絶対にあってはならない行為>
私は、この首席監察官のコメントに、あらゆる警察不祥事の遠因が集約されているように思えて仕方がない。

道交法第72条(交通事故の場合の措置)
車両等の交通による人の死傷又は物の損壊があったときは、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し道路における危険を防止する等、必要な措置を講じなければならない。
罰則[5年以下の懲役又は50万円以下の罰金]

である。

然に、緊急逮捕の要件さえ満たす大罪に対し、この首席監察官は、<警察官として>などと偉そうに吐いたのだ。
好んで事故を起こす者はいない。しかし万一の時は最大限被害者を救護するのが車(バイク)を運転する者の責任ではないのか。そこには警察官と一般人を分け隔てる境界はない。

58の巡査部長は、警察官の職を奪われ、人生をかけてみずからが犯した愚行と向き合う以外に道はない。だが、それだけで本当に良いのだろうか。

大田黒栄作県警首席監察官はじめ、警察を特別視する浅はかな勘違い幹部警察官が幅を利かせつづける限り、私は、警察不祥事が減少に向かうことはないと思う。
隙あらば隠ぺいに走るだけだ。
岩手県警がみせた「岩手17歳女性殺害事件」のように。

あまりにも理不尽

あまりにも理不尽
私の戦いはこの思いからだった。

誰にも間違いはある。
そして、心ならず誰もが過ちを隠そうとする。
それに関して、人も組織もあまり変わりはない。

しかし

−−−警察はそこまでするのか!

と、身震いさせられる知らせが岩手県内に住む知人から届いた。
小原勝幸の手配書が、回覧板に挟まれて各戸を回っているというのだ。

被疑者なのだから、直ちにそれを悪だとは言えない。

しかしそれならば、
マスコミはなぜこの事件のイカサマを報じないのか。
マスコミはなぜ、恐喝事件を握りつぶす警察に加担するのか。
見え透いた警察のビラ配りなど記事にしている場合ではないのである。

ゴマすりもいい加減にしろ
と言いたい。

私は今、
事件を振り返る文字を並べながら両の拳を握っている。

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