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白樺荘の楽しみは朝の露天風呂だ。
夜中に一度抜かれた湯船に、朝一から源泉が注がれる。 湯船がいっぱいになると、循環、過熱が始まる。 循環が始まる前の朝一番の源泉がいいのだ。 そう思いながら、6時にお風呂に行こうとすると、受付のおじさんが 「お風呂の準備できてるよ。」 嫌な予感と共に入ると、すでに湯船いっぱいにお湯が張られ、循環されていた・・・ それでも、雪の残った南アルプス茶臼岳を眺めながらの朝風呂は至福のひと時だ。 のんびり入ってから、昨日の続きのキャブを組立ようと ステッピの助手席の座面に手を着く。 なんだか硬い小さな部品が手のひらに当たった。 自然と握りしめてその部品に目を向ける。 昨日あんなに探し回ったドレンボルトだった・・・ なぜここに? と考えるが、夜中に親切な小さいおじさんが探してきてくれて、 そっとここに置いたとしか思いつかなかった。 ※あとでスイッチを切り忘れていたカメラが 一部始終を記録していたことがわかった。 クランクケース上に落ちたドレンボルトはちゃんと自分で拾っていて その時ちょうど相方がステッピで迎えに来た。 急いで緩めるのに使ったマイナスドライバ形状のキーホルダと共にパンツのポケットに入れ、積み込んでいた。 助手席に座った時お尻に違和感を覚えて、キーホルダを取り出した際、 ボルトが落ちたのだろう。 動画による記録の素晴らしさと、恐ろしさを感じた瞬間だった。 気を取り直して朝食をたっぷりいただいて、外に出る。 白樺荘の周りは風の通り道になっていて、森にある山桜の花びらがどこからともなく流れてきて花吹雪となる。 この辺りは、今が桜の季節だ。 花吹雪を楽しみながら、ゆっくりとバイクを積み込む。 県道r60を井川まで戻り、ここからが今日のツーリングのスタートだ。 まずは昨年出合った蜜蜂教授の蜂箱をチェック。 井川大橋からは雪を被った南アルプス。 ズームアップすると・・・ すぐに舗装路は途切れてガレ場に・・・と、その瞬間からエンジンがぐずり始める。 下を見ると、ドレンチューブからガソリンが・・・ おぉケーヒン、お前もか(笑) フロートバルブとシートに昨夜取りきれなかったゴミが挟まったのだろう。 フロートボウルを叩いたり、フロートボウルを空にして ガソリンで洗い流されるのを期待するが 無情にもドレンチューブからガソリンが流れ出る。 舗装路なら、だましだまし走れるだろうが、ガレ場林道ではそうは行かない。 仕方なくもう一度井川大橋を渡って、ステッピまで戻ることにする。 これでGWツーリングも終わりか・・・ 普段は止まることの無い井川駅にも立ち寄ると ちょうど列車がやって来た。 2014年から不通になっていたのだから、ここで列車を見るのは久方ぶりだ。 井川ダムに戻って、再度キャブを分解。 案の定、フロートバルブとシートの間に異物が詰まっていた。 パーツクリーナもエアガンも無い。 ガソリンを使って念入りにゴミを洗い流す。 組み上がる頃に、蜂箱チェックに行っていた相方が戻って来た。 ここから再スタートだ♪ しばらく走ると、オーバーフロウでかぶり気味だった燃焼室のカーボンが燃え切り 調子よく走るようになった。 県道r388を大井川鉄道の井川線と並行して走る。 奥大井湖上駅を望む道は、人がいっぱいなのでスルー。 今日の目的は別の場所。 長島ダムの天端を走り、キャンプ場脇を抜けて下りた先が アプトいちしろ駅だ。 ここから長島ダム駅までは90パーミルの急勾配。 このため、このようなラック式鉄道(アプト式)が使われている。 運良くアプト式の機構を持った電気機関車が動き始めた。 この車両を動かすために、長島ダム駅と、ここアプトいちしろ駅の間だけ電化されている。 ラックが噛んだ瞬間からギヤの唸り音が加わる。 確認のためか、一旦停止した車両から降りて来た運転手さんが、ギヤの見えるポイントを教えてくれた。 噛み合わさっている様子が見えるだろうか? その後、お迎えのため、長島ダム駅まで行ってしまった。 戻って来るまでの間、旧線のトンネルに作られた「ミステリートンネル」で 冷や汗を流して 井川線とは相性が良いようだ。 駅に戻ると機関車はすでに切り離されていた。 気温もだいぶ上がってきた。 インナーウエアを脱いでリュックにしまい、県道r77で寸又峡方面へ。 寸又峡に来るのは、ベベルで笹間に来た時以来だ。 駐車場の呼び込みを振り切って、以前寄った店へ行くが、人が多い。 向かいにある空いている古民家カフェへ。 川根茶とお善哉のセットをいただき、のんびりと過ごす。 ここでの話題も壁と梁だ(笑) この先はベベルで来た時に歩いているので、今日は我慢して引き返す。 この道は大井川の左岸を走っているが、右岸を走っていた道は土砂崩れで完全に埋まっている。 来る時にチェックしていた道へそれる。 たぶん接阻峡温泉に抜けられるハズだ。 落石は多いが舗装されており、問題なく走れそうだ。 眼下に大井川と井川線が見えて来る。 「さっき居た所かな〜?」 『違うだろ〜』 なんて会話をしながら、止まって景色を楽しんでいると 目の前をニホンカモシカが横切る♪ これで前回、立山駅近くで見たカモシカのぬるいイメージが払拭されたことだろう。 さらに進むと、悲鳴に似た歓喜の声♪ 「ここって〜!!」 まさにさっきまで大騒ぎして見ていたあのポイントだ。 「こういう景色を参考に鉄道模型をやるのかな?」と相方。 そこへ「ポォー!」と警笛の音。 またまた上手い具合に機関車がやって来た。 まさに鉄道模型のアプトラインのジオラマを見ているようだ。 さっきの「アプトいちしろ駅」もこんなだし・・・ 奥には長島ダムも見える。 『あ〜!その座り方は止めて〜!』 お尻をムズムズさせながら、先に進む。 景色に見とれて、岩にちょっと乗り上げてハンドルを取られる。 気をつけないと、崖下に落ちてしまう。 なんて話していると、ハンドルがブレ始めた。 タイヤを見ると、ずいぶん潰れている。 『なんかパンクしたみたい・・・』と俺。 前を走る相方が振り返って見てもわかるほどに潰れていたらしい。 チビッコでのパンクは2015年の里山ツーリング以来だ。 そんな悲惨な状況をよそに、次々と素晴らしい景観が現れる。 横から この頃になると完全にエアは抜け、ビード落ち寸前。 リアキャリアに座り、出来るだけフロントに荷重をかけないように走る。 コーナーではバイクを立てて、タイヤの横ズレを防ぐ。 長島ダム方向に降りれそうな道があったので、そこを下るとr388に出た。 フロントタイヤを労わって、何とかダムまでたどり着いた。 ちょうどビードが落ちていた。 ダムに相方を残し、XEに乗ってステッピまで走ることにする。 どうせ帰り道だし、ちょうど良い。 3キロくらい走った所で、ふと思い出す。 ステッピの鍵を相方が持っていることを・・・ 仕方なくダムまで引き返すと、バイクを残して相方の姿が無い。 水浴びが好きだから、放水ポイントの所に居るだろうと見るが・・・居ない。 朝、携帯のバッテリが無いからと、車に置いているのを見てるし・・・ こんな時に限って しばらくしてから、放水ポイントを覗き込んだらピンクの姿が見えた。 別ルートで放水している所に下りて行くと、「何しに戻って来たの?」風な表情。 『鍵、かぎ〜』と、俺。 「鍵ならさっき脱いだウエアに入っているよ。」 と、俺が背負っているリュックを指差して言った。 脱力していると、井川行きの列車がアプトを登ってやって来た。 しばらく走っていて、またふと思う。 バイクを2台とも置いて、二人であの列車に乗れば井川ダムまで行けたことを。 いつかは乗りたいと言っていたのが叶ったのに。 まてよ・・・片側に車を置いてバイクで行けば、片道列車旅ができることになる。 そんな作戦も有りだな〜なんて考えていると井川ダムに着いた。 XEをステッピに積んで、長島ダムまで戻る。 連休最終日のこの時間になると、車はほとんどいない。 貸切の道を飛ばしてダムに着き、バイクの積み込みが終わる頃、 どこからともなく相方が現れた。 と同時に電気機関車が単独で登って来た。 急いで長島ダム駅まで走って、電気機関車とディーゼル機関車の連結を見学。 どこかで見たような萌え系の車掌さんも一緒に作業。 その後、ディーゼル機関の何かを調整している。 もう一度、「アプトいちしろ駅」に行ってお迎えしようか? と言う相方を引き止め・・・ どれだけアプト式が好きなんだろう。 5時も回り、いいかげんお腹も空いてきたので千頭駅で何か食べよう。 千頭駅に着くが店と言う店、全てが閉まっている。 がっかりしていると、さっきの列車(たぶん最終だろう)が戻って来た。 喜んで手を振る相方。 どれだけ好きなんだろう・・・ 「渋滞ナビ」で見ると、東名の渋滞もほとんど無くなっている。 日本一短いトンネルを見て 昨年泊まった川根温泉ホテル手前のレストランで、食事をして 空いている高速を快走して、無事に帰宅。 やっぱり連休は最後まで遊んだもん勝ち♪ いつもと違うGW。 結局最後はいつもと一緒。 |
MINI Bike
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アプト式の電気機関車と他の編成車両の大きさの違いがとても楽しいです。
日本一短いトンネル彼処で一人で写真撮ってた。独り言いっぱい喋ってたと思う。笑
2017/5/10(水) 午前 7:47
姐さんとの漫才が面白い!
しかし、いつもいい旅をしてるよね。
2017/5/10(水) 午前 8:56
妖精が小さなおじさんなのは「靴屋のおじいさん」の発想だな。ティンカーベルくらい登場させてほしいね。
ポケットに入れてあるものや、背中にしょったものを探すのは大変だったでしょう。おつかれさま。
そろそろ行動記録の取れる360°連続記録カム、生活レコーダーみたいなのが必要だわ。お互いに(笑)
2017/5/10(水) 午前 9:35 [ るなしん ]
相変わらず姐さんの高所平気症!尊敬します。
写真で「綺麗な景色だなぁ!行ってみたいなぁ!」とは思うけど、行くとあまりの高さに 道路の淵に近寄れないと思う。 凄く損してるなぁと痛感しますよ。
2017/5/10(水) 午前 9:41
戸扉開けなかったのですか?、根性無し〜(笑)
多分開けると、きっと来る〜(汗)
くろきんさんも、ついにポンコツ仲間入りですね!
2017/5/10(水) 午前 10:51 [ まるてん ]
あの細く長く高くて揺れそうな吊り橋をバイクで渡るのは相当怖そうですが平気なんですね〜
景色も素晴らしいし、トラブルもチヤッチャと対応されて旅を楽しまれてるのが羨ましいです
2017/5/10(水) 午前 11:45
井川湖沿いのよろず屋でおでんがおいしかった記憶があります。まだやっているかわかりませんが、贅沢な時間でした。まだまだ見どころポイントはありそうですよ〜。
2017/5/10(水) 午後 1:00 [ 106 ]
文明の利器も、便利ですがロマンに欠けますね、仕方ないか。
珍しくバイクのトラブル満載でしたが、
最後はきっちりと渋滞くりあ〜で帰宅♪
2017/5/10(水) 午後 3:14
素晴らしい景観ですね。
私も小さいのを積んで行ってみたくなりました。
井川線も乗ってみたいです〜。
2017/5/10(水) 午後 8:46 [ IH ]
ドカマンさん
スケールの違う模型を連結したみたいで可笑しかったです。
短いトンネルの所で、
「きっとドカマンさんはあそこから撮っていたんだよね〜」
なんて話していました。
2017/5/11(木) 午前 0:11 [ くろきん ]
岐阜のおじさま
鍵のくだりでしょうか?
決して漫才をしている気はありません。
いたって真剣です(笑)
2017/5/11(木) 午前 0:13 [ くろきん ]
るなしんさん
そうか、小さなおじさんは靴屋のおじいさんの話か…
裸でやってくるんだったっけ?
360°24時間記録撮っていれば安心だな。
見てるそばから忘れて、それもずっと記録されていて、またそれを見ている様子をまた撮っているわけだな。
2017/5/11(木) 午前 0:16 [ くろきん ]
ミレさん
そんなこと言わないで、ブロンコ連れて一緒に行きましょ。
2017/5/11(木) 午前 0:17 [ くろきん ]
まるてんさん
今回はほんとポンコツ行動が多かったわ。
扉はちゃんと開けて、動画も撮ってありますよ。
でもね、ここでは公開できないものが写っちゃってるんですよ…
2017/5/11(木) 午前 0:19 [ くろきん ]
るげじーさん
トラブルがあっても、最後はトランポで帰ればよいので気楽なもんですよ(笑)
この吊り橋はダム建設と引き換えに地元民に必要な道として作られたものなんです。
だから、車も走れるんですよ。
2017/5/11(木) 午前 0:22 [ くろきん ]
106さん
おでん屋って、キャンプ場の所にある店かな?
藤浪食堂だったかな?
最初に行った時から気になっているんだけど、いつも朝か夕方なので、開いてないんですよ。
今度、立ち寄ってみますね。
2017/5/11(木) 午前 0:24 [ くろきん ]
山家さん
キャブは自業自得。
パンクは止む無しと言った感じかな?
それ以上の収穫があったので、まあ◎ですね。
2017/5/11(木) 午前 0:25 [ くろきん ]
IHさん
この壮大さは、養老渓谷には無いですからね。
今度、積んで一緒に走りましょ。
そして片道は井川線に乗りましょ〜♪
2017/5/11(木) 午前 0:26 [ くろきん ]