あらすじ:閑静な住宅街に暮らすベッカとハウイーのコーベット夫妻。彼らの幸せな日常は、ある日突然一変してしまう。最愛の一人息子ダニーが、自宅前で交通事故に遭い亡くなってしまったのだ。以来、夫婦は同じ喪失感を抱きながらも、悲しみとの向き合い方は対照的で、次第に愛する2人の間にも溝が生まれていく。絶望の大きさを受け止めきれないベッカは、気遣う周囲にも辛く当たるようになる。そんなある日、彼女は息子を轢いた少年を偶然見かけ、思わず彼を尾行してしまうのだったが…。 原題:RABBIT HOLE (2011 米 ドラマ )
ある日突然、最愛の息子を目の前で失ってしまったら。
これは、そんな悲劇に見舞われた夫婦の再生物語。
可愛い盛りの一人息子を失うなんて・・・。なんて悲しいことでしょうね。
物語は、普通の日常から始まるんだけど、普通に振舞う笑顔の裏ににじみ出る悲しみや、苦悩が
ビシビシ伝わってくる、そんな描写の数々に圧倒される作品でした。
この作品で二コールは、主演の他に、製作も務め、
見事、ゴールデングローブ賞・アカデミー賞までノミネート。
納得です。素晴らしい演技。
作品自体もですが、こういうのにありがちな「やりすぎ感」が微塵も感じられず、
真に迫った物語になっていました。 こんな不幸に見舞われてしまった時、どうなってしまうのか、
どうやって乗り越えるかは、本当にひとそれぞれ。
彼女の場合、どうやらものすごくきちっとした性格らしく、それは暮らしぶりや、実家の母親や妹との
付き合いをみても、なんとなく分ります。
推測だけど、ちょっと頼りない実家の人たちを見て、自分だけは、きちっとした人間でいたい。
そんな反動で生きてきたところもあるんじゃないかなあと思いました。
だから、こんなことになっても、母たちの気遣いを素直に受け取れないところがあって、
そういうところは、連絡してこない子持ちの親友も感じ取っていたのかも知れません。
落ち込んでいる人に接するのって、本当に難しい。
何がきっかけでどう思うか、本当に想像もつかない部分があります。
良かれと思って言った事が、余計追い詰めることになったり、デリケートですよね。
しかも、落ち込んでいる人の感情って波があるので、
その時々に感じ方も違ったり、もうどうしたらいいのかなんて、
本人ですら分らなくて苦しむのが普通だと思います。
彼女の場合は、そういう性格だから、余計に自分をコントロールできない様子が、
複雑でかわいそうな気がしました。
それから、夫婦としての乗り越え方。
二人は愛し合っているけれど、悲しみ方が対照的。
妻は、息子の思い出の品を見ていると辛くなるからと処分。家も売り払いたいと思っています。
一方、夫の方は、思い出の映像を眺める毎日。息子がいた証を消したくないと思っています。
二人で子供を失くした両親の会、みたいなのに行くんだけど、
悲しみを分かち合ったら何かが変わるかもと考える夫と、
こんなことしても意味がないと反感を覚えてしまう妻。
二人は、お互いの思いがあまりにも対照的で
なかなか足並みをそろえることが出来ないんですね。
こういう悲劇は、夫婦ということが余計に辛いかも知れないですね。
だって、失った息子は、二人の愛の結晶で、お互いの存在が息子を思い出させるだろうから・・。
だからかもしれないけど、それぞれが外に気持ちを落ち着ける存在を見つけます。
夫は、会で知り合った同じように子供をなくした女性に。
妻は、なんと息子を轢いた車を運転していた青年に。
加害者に癒されるって、ちょっと驚いたけど、この場合は、この青年も同じように苦しんでた。
会の人たちの慰めの天使の話よりも、彼の描く漫画のパラレルワールドの話の方を
素敵な話と思えるのは、彼が同じように苦しみ、その考え方が自分に近かったからかも
知れないなあと思いました。
色々あってやがて、夫婦はお互いを思って、一歩ずつ歩み寄ります。
主人公のお母さんが言うように、きっとこの悲しみは消えないのでしょう。
背中に背負った大きな石のように。 だけど、時間と共にその重さが変わっていくはず。
だんだん小さくなって、ポケットの中の石ころになるはず。
希望の光の見えるラストは、静かに感動的でした。
心に沁みる作品だったなあ。
|

- >
- エンターテインメント
- >
- 映画
- >
- 映画レビュー







これは心に沁みる感動作でしたね。
そうそう。夫婦で悲しみの受け止め方が違うところなど
とてもリアル。
決定的ではないけれど、彼の死に責任を感じるふたりの心の傷と
ふたりだからこそ分かち合えるというのも説得力がありました。
TBさせてくださいね。
2011/11/14(月) 午後 1:43
子供を失うなんて恐ろしくてとても見れなそうにありません・・・。でも怖いもの見たさで見るのかな。失った子供の設定が娘なら絶対に見ないところですが息子という事で自分とは違う設定なので見れるかな←変な言い訳!辛く悲しい物語ですね。最後に希望が見えるのならちょっと安心して見れるかな。石の表現は分かりやすいですね。くろねこさん、表現上手いよ!早く見たいです!石ころ表現の上手さにポチ!
2011/11/14(月) 午後 1:46
そうそう!夫婦だからこそ辛かったんですよね〜だから夫婦以外の誰かの方が傷を癒す事ができそれも同じ体験をしてる人の方が理解してくれるって事なんでしょうね。
とてつもなく重い石でしたがこれが少しずつ軽くなるにはその人の強さでしかないような気がしました。
監督もニコールもほんと人の痛みがとってもわかるんでしょうね。
TBお願いします。
2011/11/14(月) 午後 3:40
いや〜重いけど 思いだけじゃない何かがありますよね〜
TBおねがいします
2011/11/14(月) 午後 11:13
あらすじ読んですごく気になりました!
ニコールが主演・製作もつとめたのですね!
なんだかずっしりときそうで、とても考えさせられそうです。
チェックしておきます^^☆
2011/11/15(火) 午後 2:49
ありゃ! コメントしたつもりになってたけど途中になってたかも(汗)
乗り越えることなんて絶対に出来ないと思うほどの哀しみを、懸命に受容しようともがく夫婦が痛々しかったですが、その過程が本当に丁寧で、監督ならではの優しさも感じられる作品でした。
哀しみがポケットの石ころになってしまうというのもある意味切ない。
でも人間にはそんな強さも備わってるんですよね。
今年観た中でも最高に好きな一本です。TBさせてくださいね。
2011/11/18(金) 午前 0:16
カルさん!リアルでしたね〜。だからこんなに見ごたえのある作品になってたのでしょうね。惹き込まれまくりでした。
そうなんですよね〜、誰かが決定的に悪いわけでもないのだけれど、自分を責めちゃいますよね。心の傷が癒されていくのにはまだまだ時間がかかるんでしょうが、夫婦で乗り越えていけるという光の見えるラストが心に沁みました!TBありがとうございました。
2011/11/18(金) 午前 10:14
danceさん!ひゃ〜、違うんですよ〜〜。
これは私の表現ではないのです〜(笑)ポチ損させてごめんなさいだけど、これは、映画の中の母親の台詞なんです。
とってもいい言葉で、的確に状況を現してますよね〜。
私も、「分りやすくて、なんていい表現なんだろう〜」と感心しながら観ました。お子さんのいらっしゃるdanceさんにはまた色々深く考えさせられる作品だと思いますよ〜。後味はとてもいいので、機会があればぜひ!
2011/11/18(金) 午前 10:18
ひかりさん!そうそう、青年とのことは普通びっくりな設定なんですが、同じ体験で同じように苦しんでいることが、彼女にとっては癒される何かがあったのでしょうね。なんだか納得できました。
そうですね。結局その石を軽くするのは、自分でしか出来ないんですよね。深い作品でした。監督もニコールも・・って同感!
これは、とてもこういう状況を理解してないと作れない作品ですよね。TBありがとうございました。
2011/11/18(金) 午前 10:29
る〜さん!うんうん、これは重い悲しいだけの作品では無かったですね。登場人物の細やかな心の動きに釘付けでした。
TBありがとうございました。
2011/11/18(金) 午前 10:35
mEさん!そうそう、その通りで、ずしりと来るけど後味は悪くなく、色々と考えさせられる作品です!
ニコールの迫真の演技と美しさも見所ですよ。ぜひぜひ。
2011/11/18(金) 午前 10:56
pu-koさん!いえいいえ、コメントありがとうございます♪
ああ、そうですね。石ころになるってことは、ある意味悲しいことでもありますよね〜。ほんとだ〜。でもそんな強さが人間には必要ですよね。それにしても、やっぱりpu-koさんが好きな作品、私も好きだわ〜。私も、これはベストに入れるかもというくらい心動かされた作品でした。TBありがとうございます!
2011/11/18(金) 午前 10:58
ん〜〜かなり辛そうながら・・やっぱ良いんやね〜
これはみんなの評判聞きながらなかなか行けなくて・・
読ませてもらってるだけで、ズーン・・となるけど。。早く観たいなぁ〜
観たらまた来るね♪
2011/11/19(土) 午前 7:37
SHIGEさん!うん、これ辛かった〜。でも、丁寧に丁寧に登場人物の心理描写が描かれていて、それも少しずつラストに向かって救われていくので後味はいいです♪ぜひ、観てきてください〜!
2011/11/24(木) 午後 1:51