映画レビュー★★★★★
『レオン』完全版この完全版を手に入れてからも、ずっと、観るのを我慢し続けて2年……やっと、再会の日を迎えたっ♪ あまりに我慢し過ぎて……どこの部分が、22分も追加されたのかが分からないほど、新鮮な再会っ…… でも──ひとつだけ、はっきり言えることは……これぞ──"名作"っ!! 先日の、黒澤明版『椿三十郎』以来の、感動の涙……良い……本当に、良いっ♪ 三十郎と、まったく同じと言っていいほど──悲しい定めの、腕の立つ男の生き様…… 多くの映画ファンの人は……この『レオン』も、『椿三十郎』も……強くてカッコ良い男の、カッコ良い映画だと、勘違いしているかも知れない…… でも、そうじゃない……そうじゃないんだ…… 黒澤監督が言いたかったことも……このリュック・ベッソン監督が言いたかったことも…… "斬る"──という行為…… それが、映画の中では、まるで──"ゲームに勝つ"──そんな感覚に思えてしまう…… "撃つ"──という行為も…… でも……違うんだ……そんな単なる娯楽映画なんかじゃないんだ…… そこに──この映画たちと、『007』や『インディ・ジョーンズ』他のヒーローものとの、大きな違いがある── 強さも……カッコ良さも……面白さも……すべて…… 二人の名匠が、本当に伝えたいことを、伝えるための──道具でしかない…… "斬る"──そして──"撃つ"…… それは、現実では……"殺す"──という、残酷で、悲しい行為なんだということ── それを、忘れちゃいけないっ…… それこそが──これらの映画から、感じなければいけない、一番大切なことなんだっ──と、俺は信じてる…… 何十人を相手にしても、けっして負けはしない──素浪人の三十郎も……殺し屋のレオンも…… 本当は……どちらも、人を殺したくなんてない……むしろ、それに、嫌悪さえ抱いてる……悲しい男たち…… 強いがために……腕が立つがために……弱い者を眼にしたとき、助けなければならないという使命感を感じ── 助けたいがために……殺したくもない相手を、殺さなければならない…… そこに生まれる自己嫌悪の苦しみや虚しさは……きっと、本人たちにしか解らないんだろう…… 現実の世界から隠れるように生きて来た、孤独な殺し屋が……初めて、心から楽しそうに笑いながら、少女と水をかけ合ってふざける、無邪気な姿…… 同時に…… 生まれて初めて感じた人の優しさに、背伸びして生きて来た少女が見せる、子供らしいあどけなさ…… 楽しいはずの場面なのに……何故か……無性に、切なさと寂しさを感じてしまう…… 当たり前のことが、当たり前と思えない……そんな悲しい生活を送って来た……運命が引き寄せた二人…… わずか12歳にして、大人顔負けの存在感と魅力を感じさせる、ナタリー・ポートマンが──この作品の中で流した、どの涙よりも…… 俺には──この瞬間の、幸せを感じさせる笑い声とその笑顔が……最も悲しいイメージとして、心に残っている…… 皆んなと同じように──ずっと、『レオン』は、素敵な映画だと言い続けて来た── 素敵な映画だと言う人に、賛同して来た…… でも──今回、久しぶりに観直してみて……あらためて、その素敵さの度合いのスゴさに、驚かされたんだっ♪ 「こんなにスゴい映画だったんだぁ……」って…… 正直──心の中で……それまでの印象を、はるかに超えた、強烈な一撃を食らったようで……嬉しくてたまらなかったっ!! 植木鉢を抱え……ニューヨークの通りを早足で、心優しい殺し屋にくっついて歩く、幼い少女…… その絵が……これから先の二人の運命を予言するかのようで……俺の眼に焼き付いている…… 手抜きがない……とにかく、まったく妥協がない…… すべてのシーンに……すべてのカットに……リュック・ベッソンという監督の、こだわりと情熱が注ぎ込まれているっ♪ まるで、それは──黒澤監督の全盛期のように……『用心棒』や『椿三十郎』同様──ベッソン監督の全盛期を感じさせるっ♪ 『グラン・ブルー』、『ニキータ』という傑作を世に送り出し──初めてのハリウッド進出作品なのだから、当然と言えば、当然のことなんだろうけれど…… あきらかに、彼の作品の中でも──群を抜いて完成された名作に違いないっ!! ジャン・レノが、輝いているっ♪……まるで、彼自身が、本当にレオンなんじゃないかと、勘違いしてしまうほど── 彼のために書かれた作品かのように──演じていることを忘れさせられる…… もちろん──デ・ニーロでもパチーノでも、この役を演じることは出来ないわけじゃない……でも…… それらは──けっして、この『レオン』には、なり得なかっただろう…… まさに──三船敏郎の三十郎であり……勝新太郎の座頭市であり……ジャン・レノのレオンなんだっ♪── アパートの階段の吹き抜けに、ぶらりと垂れた子供の足から……ゆっくりと……あどけない可愛いさの奥に潜んだ、傷だらけのハートを感じさせる、マチルダの顔のUPへ…… もう、それだけで……観る者は、彼女の世界へと惹き込まれて行く……♪ ドアの向こうで──恐怖と悲しみを必死で堪えながら、牛乳を抱えて、呼び鈴を鳴らし続ける少女に── じれったくなるほど戸惑うレオンの仕草に……ただ、それだけで……彼の人となりを、一瞬にして教えられる…… 二人の役者の見事な演技と……素晴らしいほど巧みな演出が、一切の無駄を感じさせないっ♪ ただの光る石が──宝石になった瞬間だっ!! (o^〜^o) 毎週、毎週──次々と新しい映画のDVDが製作される中……何故に、あえて、過去の、既に観た作品を、また観てしまうのか…… 次に出会う作品が……もしかしたら、新たな宝石なのかも知れないのに…… きっと、それは……恋愛と同じなんだろうね…… 次に出会うかも知れない、素敵な相手を見つける前に……忘れたくない恋があるのと……(*´σー`)エヘヘ |


